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Windows 7 インストールメディアにUSB3.0ドライバ・IRSTドライバを組み込む手順
はじめに
SkylakeプラットフォームはUSB3.0をサポートしていますが、USB2.0をサポートしておりません。
そのため、USB3.0をサポートしていないWindows 7のインストールを、正常に実施できない場合がございます。
具体的には下記のような状況が発生いたします。
・インストール中、USBストレージデバイスが認識されない
・USB接続の外部オプティカルドライブを使用してのインストールができない
Windows 7 メディアにUSB3.0のドライバを追加した、カスタマイズメディアを作成することで、このような状況を回避することが可能です。
また、需要が多いため、NVMe SSD搭載しているコンピューターに必要なIRSTドライバの取り込む手順も一緒に記載しました。
メディア作成するためには、2層式DVDメディア、もしくは容量が8GB以上のUSBメモリキーが必要となります。
事前準備1: Windows ADKのインストール
カスタマイズメディアの作成には、Windows ADKを使用します。
事前に下記よりダウンロード&インストールを実施しておいてください。
Windows ADK 8.1 update
http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=39982
インストール時に選択する機能は、「Deployment Tool」と「Windows Preinstallation Environment (Windows PE)」です。
事前準備2: USB3.0(xHCI)ドライバの準備
1. DellサポートサイトよりUSB3.0ドライバをダウンロードします。
※通常はドライバダウンロードページのチップセットのカテゴリーにあります。
2. ダウンロードしたドライバファイルを実行して、下記の画面が表示されたら、 [EXTRACT] をクリックしてください。
3. 展開先を選択します。
Cドライブを選択して、 [新しいフォルダーの作成] をクリックします。
4. 新しいフォルダーの名前を、「usb」に変更して[OK]をクリックします。
5. 下記の画面が表示されたら、 [CLOSE] をクリックします。
事前準備 3: IRSTドライバの準備
1. DellサポートサイトよりIRSTドライバをダウンロードします。
※ IRSTはIntel Rapid Storage Technologyの略です。通常はドライバダウンロードページのシリアルATAのカテゴリーにあります。
2. ダウンロードしたドライバファイルを実行して、下記の画面が表示されたら、 [EXTRACT] をクリックしてください。
3. 展開先を選択します。Cドライブを選択して、 [新しいフォルダーの作成] をクリックします。
4. 新しいフォルダーの名前を、「IRST」に変更して[OK]をクリックします。
5. 下記の画面が表示されたら、 [CLOSE] をクリックします。
カスタマイズメディア作成手順
1. 任意の場所に3つのフォルダを作成します。ここでは例としてCドライブ直下に、「win7」、「iso」、「mount」という3つのフォルダを作成することとします。
2. 「win7」フォルダ内に「media」という名前のフォルダを作成します。
※ フォルダ名は必ずmediaにしてください。
3. お手持ちのWindows 7 インストールメディアをエクスプローラーで開き、中にある全てのファイルを「media」フォルダ内にコピーします。
4. 「展開およびイメージングツール環境」を、右クリックメニューの「管理者として実行」から起動します。
※ プログラムの場所は、すべてのプログラム>Windows Kits>Windows ADK>展開およびイメージングツール環境 です。
5. WinPE環境を作成します。下記のコマンドを入力してEnterキーを押してください。
copype amd64 c:\winpe_amd64
完了したら、Successと表示されます。
6. Cドライブ直下に作成された、「winpe_amd64」フォルダを開きます。
7. 「fwfiles」フォルダを、先ほど作成した「win7」フォルダ内にコピーします。
※「win7」フォルダ内には、「fwfiles」と「media」の2つのフォルダが配置されることになります。
8. boot.wimファイルをマウントします。「展開およびイメージングツール環境」で下記のコマンドを入力してEnterキーを押してください。
dism /mount-image /imagefile:c:\win7\media\sources\boot.wim /index:2 /mountdir:c:\mount
9. マウントが成功したら、xHCIのドライバを、指定の場所にコピーします。下記のコマンドを入力してEnterキーを押してください。
xcopy c:\USB\Drivers c:\mount\$winpedriver$ /e
「受け側のファイル名ですか、 またはディレクトリ名ですか (F= ファイル、D= ディレクトリ)?」と表示された場合は[D]キをー押してください。
10. IRSTのドライバを指定の場所にコピーします。下記のコマンドを入力します。
xcopy c:\IRST\Drivers c:\mount\$winpedriver$ /e
11. コピーが成功したら、マウントを解除します。下記のコマンドを入力してEnterキーを押してください。
dism /unmount-image /mountdir:c:\mount /commit
※ mountフォルダを開いているとマウントの解除に失敗します。mountフォルダは開かないようにしてください。
12. イメージの保存とマウントの解除が成功したら、ISOイメージを作成します。下記のコマンドを入力してEnterキーを押してください。
makewinpemedia /iso c:\win7 c:\iso\win7.iso
完了したら、Successのメッセージが表示されます。
※ USBメモリキーをインストールメディアとして利用したい場合は、この手順は実行せず、手順⑭に移動してください。
13. 「iso」フォルダ内に、win7.isoというISOイメージファイルが作成されています。
このISOイメージをDVDメディアに書き込めば完成です。
※ 作成されたISOイメージファイルのサイズが4.4GBを超える場合、2層式のDVDメディアが必要になります。
USB メモリキーを使用してWindowsのインストールを行う場合
Windowsをインストールすることができる、USBメモリキーを作成することも可能です。
8GB以上のサイズのUSBメモリキーをPCに接続して、ドライブレターを確認してください。
ここでは「F」ドライブとして認識していると仮定して進めます。
USBメモリキーに保存されているデータはすべて消去されます。
14. 手順11まで完了したら、下記のコマンドを入力してEnterキーを押してください。
MakeWinPEMedia /ufd C:\win7 F:
15. USBメモリキー内のデータが消去されることについての警告メッセージが表示されます。消去してインストールメディアの作成を続行するならキーボードの [Y] キーを押してください。
16. コピー後、Successのメッセージが表示されれば、USBメモリキーのWindows7インストールメディアの完成です。
インストールメディアの作成の作業終了後、手順内で作成したフォルダ(usb、win7、iso、mount、winpe_amd64)やファイルは不要であれば削除することが可能です。