レイヤーって一体何なの？階層？【Ranboシリーズ】

かなり乱暴に言うと。。。

レイヤー ＝ 特定の処理を行う自己中心的なスペシャリスト

左辺と右辺のレベルが全くイコールになっていないと思うかもしれませんが、レイヤーについての考え方を自分の中に浸透させるための一つのアプローチだと思ってください。

例えばある会社がお客様に対してダイレクトメール（emailではなく郵便での手紙）を送る際の処理についてレイヤーを分けをしてみます。処理は上から番号の順番に進み、番号が上のスペシャリスト（レイヤー）は下のスペシャリスト（レイヤー）に情報を渡していきます。

番号	スペシャリスト（レイヤー）の種類	処理内容
1.	マーケティングのスペシャリスト	ダイレクトメールの宛先のお客様情報（住所、名前など）を収集し、内容を考え、実際にダイレクトメールを電子ファイルで作成する。ここで仕事はおしまいで後のことはしったこっちゃない。あとは何がどうなるか具体的にはわからないが、ダイレクトメールは確実にお客様に届くと信じている。
2.	プリントアウトのスペシャリスト	送られてきた電子ファイルの中身など全く気にせずに、早く、綺麗にプリントアウトすることに命を懸けている。今回ももらったダイレクトメール用の電子データをプリントアウトした時点で仕事は完了。あとのことは知ったこっちゃない。 また、同じダイレクトメールの仕事で封筒に住所をプリントアウトするという仕事を行ったのだが、彼の中ではそれら2つの仕事に関連性は全く持てていない。両方とも単なるプリントアウトの仕事として早く、綺麗にプリントアウトをして満足している。
3.	封筒入れのスペシャリスト	決められた紙を決められた封筒に入れるスペシャリスト。目にもとまらないスピードで紙を封筒に入れていくが、そこに何が書かれているか、封筒の宛先がどこかなどは全く気にしていない。今回もダイレクトメールの情報が書かれた紙をしかるべき封筒に（当然のことながら）正確に入れているが、それがダイレクトメールであるのか市役所からのお知らせであるのか、はたまた督促状であるのかなどは全く分かっていないし気にしてもいない。
4.	郵送のスペシャリスト	封筒に書かれた住所に従い、海であろうが山であろうが離島であろうがどこにでも封筒を届けるスペシャリスト。その封筒に何が入っているのかなどは全く気にせずに、毎日淡々と出来るだけ早く正確に郵便物を届けることに使命感を燃やしている。（ただし人に会った時の笑顔だけは忘れない。）

このように、上の例では4名のスペシャリストがダイレクトメールを送るという処理のために行っている仕事が1～4のレイヤーに分かれています。

ダイレクトメールをお客様に届けるという目的に対して、それぞれのスペシャリスト（レイヤー）は全く異なる仕事を行っており、かつ、今回はマーケティングのスペシャリスト以外は自分の仕事がダイレクトメールの送信ということを全く把握せず淡々と自分のスペシャリティーを発揮しています。

このようにレイヤー（スペシャリスト）分けをすることにより、分かることが3点ほどあります。（レイヤーについて考えるときに覚えておくと役に立つと思います）

①それぞれのレイヤーは他のレイヤーから情報をうけとり、次のレイヤーに渡している（今回の例では1だけは情報を受け取っていません）

②それぞれどこかのレイヤーが欠けると（ダイレクトメールをお客様に届けるという）目的を達することが出来なくなる

③一つのレイヤーで問題が発生したとしても、他のレイヤーに問題/障害が及ばない

③についていえば、例えば2.プリントアウトのスペシャリストがプリンターの故障でプリントが出来なくなっても、1.マーケティングのスペシャリストも3.封筒入れのスペシャリストも「（ダイレクトメールはお客様に届かないけれども）私たちは全く悪くない」と言い切ることが出来ます。

また、最後になりますがレイヤー分けはその場に応じて、自分の考えて増やしたり減らしたりしてもいいと思います。例えば今回は3と4の間に封筒を投函するスペシャリスト（レイヤー）がいてもいいですし、1.と2.を同じスペシャリスト（レイヤー）にしてマーケティングスペシャリストがプリントアウトまでしてしまってもOKです。