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2020年5月14日 01:00

【Ask The Expert】 Future of Storage, PowerStore 登場、新たな時代の幕開け

来たるべきDX時代のためのインフラストラクチャプラットフォームをDell Technologies が総力を結集して創りました。

まさにFuture Of Storage・・・Dell EMC PowerStore!

世へSymmetrixを送り出したとき以上のインパクトを与えるかもしれません。

 

選りすぐりのExpert達がその全貌を公開!どんどん質問してその凄さを実感してください。

 

期間:5月18日から 

 

イベント前の情報収集にはこちら!

Dell EMC PowerStore関連のvHeroes Webinarリスト

 

エキスパートはこちら・・・・

 

写真11 MORIYAMA.jpgMoriyama, Teruhiko 

ストレージ業界34年のキャリアを生かし、今ではMDC (Modern Datacenter Team )を束ねる親分。彼のストレージ人生史上最強のFuture Storage、PowerStoreを多くの人に知ってもらいたいと満を持してイベント参戦。(今までは親分として黒子に徹する)特技の性能、システム管理方面だけでなく製品開発部門や海外とのコネクションもフルに使って夢のストレージについて語る!

最近はマルチ4画面しかも大画面でテレワークのための環境整備にも余念はなし!

 

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Yamada Yusuke                                                               

情シス経験を経て、ストレージ、そしてネットワーク周り(FC、iSCSI なんでも来い!)だけでなく運用の実情をも含めてデータセンタを包括的に語れる、でも座骨神経痛に悩むエンジニア。活躍の場は会社だけでは収まりきらず、大学講師として後輩育成にも及ぶ。PowerStoreの持つ次世代型コンテナベースのアーキテクチャとその機能拡張機能に大いに興味を持っている。忙しいエンジニア,講師としての合間をぬい触れ合う3歳の息子との時間が今一番の心のオアシス・・

 

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Mizuochi, Ken  

ストレージの生き字引きのエキスパートからのコメント原文

ClarixからEMCに参りまして二十年。Dell Technologiesではオールフラッシュ黎明期からそのセールス活動に勤しんでおります。パワーストア経験は半年弱あります笑。お客さまのストレージ最新化のお手伝いをいたします。

 

 

 

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Uchida Jun 

2000年に入社以来ミッドレンジを見続けてきたストレージのプロフェッショナル。FCシリーズからのDellEMCブロックストレージエキスパートの彼もいつもの冷静さを失うくらいに心躍らせている。

PowerStoreはコンテナベースでのスケールアップ&スケールアウト、AppsOn、Anytime Upgradeなど新しい要素が盛りだくさん!学ぶことがたくさんあり非常に楽しみな製品!

 

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Furudy

多くは語らず黙って仕事をこなすNASエキスパート。持前の冷静さと牽引力で歴代のUnityイベントだけでなく今はチームをも率いるスーパーSE。DellTechnologies初のミッドレンジストレージ、EMCのレガシーとDellのイノベーションの融合でさすがの彼もわくわくしている。

2 メッセージ

2020年5月17日 08:00

皆さん、こんにちわ。

Dell technologiesの森山です。

長い間、Midrange.Next や、他のコードネームで呼ばれていた、Future of Storage, Dell EMC PowerStoreがついに発表されました。我々も待ちに待った、新たなミッドレンジストレージ。 Powerの冠がついていることもあり、将来の中核を担うストレージシリーズとして、皆様と長いお付き合いをさせていただくことになると思いますので、是非ともよろしくお願い申し上げます。

さて、この【Ask The Expert】としては、まず、今週(第一週目)は、私のほうから、このPowerStoreのハイライトを毎日少しずつお伝えしたいと思います。また、来週(第二週目)は、皆様から寄せられるご質問などを参考にしながら、より深堀したテーマで情報発信をしていくことを予定しておりますので、ご遠慮なく色々なご質問やコメントを寄せていただければ嬉しく思います。

まず、初日は、「ポジショニング」&「コンセプト」をお届けします。

「PowerStore のポジショニング」

PowerStoreは、Dell EMCのストレージソリューションの”オールフラッシュ・ミッドレンジ・ストレージ”として、位置づけています。

よくXtremIOやUnity、SCシリーズの後継ですか? という質問を受けますが、Dell EMC ミッドレンジの新たなソリューションとなっています。ストレージOS (PowerStoreOS)も、全く新たに設計、開発していますし、従来のポートフォリオの後継という表現は、正確ではないと思います。

PowerStoreが、オールフラッシュソリューションであるのと、対照的に、Unity XTやSCシリーズはハイブリッドの外部ストレージとして今後も販売を続けます。現在も、ハイブリッド型(従来型のHDDとフラッシュの混合型)のストレージを必要とされるお客様が多くいらっしゃいますので、ハイブリッド型のストレージを求めるお客様がいらっしゃる限り、弊社もハイブリッド型のストレージ製品の販売は継続する予定です。

XtremIOは、その抜群の性能安定性と大変特徴的なデータ削減技術やスケールアウト機能を有しており、多くのお客様から好評を得ております。XtremIOもオールフラッシュストレージではありますが、こちらも、将来の機能拡張計画も含め、お客様が求める限り、販売を継続する予定です。

PowerStoreは、性能や価格レンジという観点では、Unity XTの中盤モデル位からハイエンドのPowerMax2000のレンジをカバーしていくラインアップになっています。

お客様の性能要件、機能要件、非機能要件、将来的にわたる各要件の変化予測等を踏まえた上で、最も相応しいソリューションを提供できるよう、引き続きそれぞれの製品の特長を際立たせていきたいと思っております。

「PowerStoreのコンセプト」

PowerStoreのコンセプトを一枚のスライドにあらわしたものが以下になります。

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2030年を目指し、長い間、お客様にご利用いただくことを目的として、”最新のテクノロジー”、”最新のアーキテクチャ”を2Uのパッケージに収め、”最新のプログラム”と共に提供していきます。

新しいプロセッサー、NVMeフラッシュ、Storage Class Memoryといった最新の記憶媒体、End-to-EndのNVMe over Fabricの採用、最新鋭のデータ削減技術等を、新たに設計開発した、コンテナーベースのPowerStoreOSと共に提供をしています。従来型のストレージとしては、Block/File/vVOLの完全Unitified型での利用、多次元スケールアップ&アウト、さらに、ストレージのオンボードで様々なアプリケーションを稼働させる、AppsONテクノロジー、データ移行の必要のないAnytime Upgradeプログラムの提供等、てんこ盛りのインフラ・ソリューションになっています。

さて、明日から、PowerStoreの魅力を、少しずつひも解いて、ご説明していきたいと思います。是非お楽しみに。

Dell Technologies 
MDC事業本部 森山輝彦

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2020年5月18日 14:00

皆様、こんにちわ。

Dell Techonologies 森山です。

 

本日(2日目)は、「データ中心型」の設計ポイントと実装に触れていきます。

英語の原文は、”Data-Centric”。様々な形式で存在する大容量のデータを最も効率的に保存し、様々なデータアクセス方式にて、可能な限り高速にアクセスできるよう、最新鋭の技術を搭載しています。また、時間を追うごとに変化する容量要件の変化や、処理要件の増大等にも柔軟に応えられるアーキテクチャとなっています。

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「あらゆるワークロード」

従来型のハイバリューワークロードと言われる、データベースや仮想アプリケーション、クラウドネイティブと称されるDX型のアプリケーションや、コンテナ、更に、ファイルアクセスやホームディレクトリ等のNASアプリケーション等、いわゆる、ブロック、ファイル、vVOLのアクセスが可能なユニファイドストレージとなっています。FC/iSCSI/NFS/SMBの従来型のアクセスインターフェースから、最新のNVMe-over-Fabric(FC)までの接続を可能としています。

既存環境にはもちろん、vSphere7.0で正式にサポートされたNVMeoFC による新たな環境への対応もEnd-to-End(ホストからドライブまで)で可能となっており、お客様の接続要件を全面的に支援します。

 

「最適化されたパフォーマンス」

Intel Skylakeをプロセッサーとして搭載した2ノード、2Uのパッケージは、Active-Active型で超高速、かつ効率的で冗長性のあるIOアクセスを実現しています。NVMeドライブ(フラッシュおよびストレージクラスメモリ)と大容量のキャッシュとドライブ間の帯域を向上させ、かつライトキャッシュ用のNVRAMを実装することで、ノード間のデータ転送を削減し、データパス上のボトルネックを極力発生させないような設計になっています。結果、非常に高いIO性能とUnity XTの880と比較しても1/3となるレイテンシーを実現しています。
スケールアウト型で最大8ノード(4アプライアンス)まで拡張できることで、もはや性能に関する限界は、ほぼ無いと言ってよいかと思います。

適切なサイジングを実施することで、お客様の多様な性能要求に確実に応えられるミッドレンジストレージになっています。

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「PowerStoreファミリー」

モデルは、5種類、1000,3000,5000,7000,9000 となっており、ノードプロセッサーとメモリの差以外は、機能やIOインターフェース、選択可能オプションなどは、モデル間の差異はありません。                         容量拡張のためのスケールアップは、アプライアンスあたり、最大100ドライブ(データドライブは96ドライブ)。スケールアウトは、最大8ノード(4アプライアンス)まで可能となります。スケールアウトは、容量をアプライアンスごとに個別に拡張することが可能となっており、お客様の要求に合わせて、過剰投資なしでの拡張が可能です。スケールアウトでの拡張は、クラスターを構成し、クラスター内のモデルの混在も可能です。クラスターは、各アプライアンスごとに、シェアードナッシング型であり、相互影響を排除しています。

 

「筐体ミラーソリューション」

VPLEXテクノロジーをオプションで構成するメトロノードにより、データセンター間での完全同期型のレプリケーション(筐体ミラー構成)が可能となります。アプライアンス単体レベルでもハイエンドストレージに匹敵する99.9999%の可用性の実現が実現目標となっておりますが、このメトロノードにより、更に高い可用性を実現することが可能です。(まだ、実績値としての可用性は、発表直後なので、言及できませんが。。。十分実現できると開発部門は言っております。)

 

「妥協を許さない効率性 - 史上最強のデータ削減エンジン」

Dell Tecnologiesのコアストレージでは、今回のPowerStoreのデータ削減エンジンは最も優れた実装だと言えます。                                                                                                                                   常時稼働型で、Intel QuickAssistテクノロジーによるハードウェアアクセラレーションの圧縮、および高度な重複排除機能が搭載されています。社内の様々なワークロードでの試験では、最大20:1、外部機関でのベンチマークでは、他社が3.1:1であったワークロードが、PowerStoreでは、9.6:1 をマークしました。データ削減保証も、4:1まで、アセスメント無しで、提供することが可能です。IO性能やデータサービス等への影響を排除した、最強のデータ削減エンジン、私としても、とても楽しみです

 

まだまだ、紹介したい特長はたくさんありますが、エンタープライズストレージとして必要と思われる、様々な機能や性能をブラッシュアップして2Uのパッケージに収めた PowerStore。是非多くのお客様、パートナー様にご利用いただきたいと思っております。

 

明日は、インフラの管理に携わる皆様をPowerStoreがどのように支援できるかに関して触れていきたいと思います。

 

Dell Technologies 

MDC事業本部 森山輝彦

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2020年5月19日 14:00

皆様、こんにちわ。

Dell Technologies 森山です。

 

大変多くの方々に、このページのご来訪をいただき、大変嬉しく思っております。

今週は、PowerStoreのハイライトをご紹介していきますが、来週は、皆様が興味を持たれているポイントに関して、より詳細な技術的な解説を各エキスパートから発信していく予定です。

もし、気になる機能や、より深い内容が望まれる部分などございましたら、是非、お知らせいただけますようお願いいたします。

ご質問も大歓迎です。

 

さて、本日(3日目)は、「インテリジェント」という設計ポイントに触れていきます。

PowerStoreは、ストレージ管理者、IT基盤管理者の方の負荷を軽減するため、様々な先進的な取り組みを実装しています。PowerStore Managerが提供するGUIは、既存のDell EMC ストレージでの経験と、お客様からのフィードバックを反映し、良いところは継承し、更にブラッシュアップをして、おそらくもっとも使いやすいGUIを提供できていると思います。デモ用のGUIシミュレーターもすでに利用可能になっておりますので、機会があれば、是非ご紹介させていただきたいと思っております。

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DEMO CENTER等をご利用いただければ、すぐにでもこの最新のPowerStore ManagerのGUIの操作を体感いただくことが可能です。

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「プログラマブル インフラストラクチャ」

Dell EMCの既存ストレージを含めて、ストレージ基盤をIaC (Infrastructure as Code)として利用するためのソリューションを提供しています。PowerStoreに関しても、vmware vROのプラグイン、AnsibleのPlaybookがすでに公開されています。

Dell EMC Storage Automationのポータルページはこちら

vROのプラグインのポータルページはこちら

AnsibleのPlaybookが掲載されているGitHubのページはこちら

インフラストラクチャの自動化をすでに実装しているお客様、検討しているお客様に対して、PowerStoreの操作や管理を既存の自動化システムに組み込める準備がすでにできております。

また、最近とても増えている、コンテナアプリケーション用の永続的ストレージの提供の要求に対して、CSI (コンテナ ストレージ インターフェース)も公開しています。

https://github.com/dell/csi-powerstore

vRAやServiceNow等のツールと組み合わせることにより、サービスカタログからのプロビジョニング等が可能となります。

 

「ビルドイン型 械学習エンジンを搭載した、画期的な自動化アプライアンス」

自動化への対応だけではなく、更にストレージ管理者の方々の負荷軽減のための実装があります。

まずは、自動検知と自動構成。

アプライアンスの構築時は、ネットワーク構成等は、自動検知、自動構成が可能になっております。もちろん手動での構成もできますが、導入環境のネットワーク構成を自動的に検知し、問題なければ、自動的に構成することが可能となっています。PowerStoreが内部的に設定するネットワーク等との整合性をとる必要もあるので、事前の確認は必要です。更に、新たなアプライアンスをスケールアウトでクラスターに追加する場合も、ネットワークに物理的に接続することで、マスターアプライアンスが、新たなアプライアンスを自動検知し、問題なければ自動構成することが可能です。この”問題なければ”が、ポイントで、常に管理者に確認を求めてから、実行に移す形になります。

”自律型バランシング機能“ により、常にクラスター内の各々のアプライアンスも最もバランスよく利用できるような機能が備わっています。新たにボリュームを割り振る場合は、リソースの使用状況(将来予測を含む容量管理の観点や、ホットスポット等の性能の観点)、ボリューム数(各種の制限値等のチェック)、ホストの接続状況等、従来はストレージ管理者が行っていた、様々なボリューム設計に関するチェックを、PowerStore自身が実行し、最適な配置場所を推奨します。もちろん、手動での設定も可能です。

PowerStoreOS (PowerStoreのソフトウェア)に実装された機械学習エンジンにより、クラスター内の各アプライアンスの状況を常にモニタリングし、アプライアンス間のアンバランスを発見した場合は、管理者にアラートを発行して、ボリュームの配置変更を提案します。PowerStoreの配置変更提案を“Acknowledge”することにより、ボリュームの再配置は、バックグランドジョブとして、ホストIOには影響のない形で、自動的に、リバランスが可能となります。時間の経過と共に変化していく、ワークロードの変化による影響を軽減するため、常に機器の状況を監視してくれる頼もしい存在となり得ると思います。

「いつでも、どこでも、ストレージ管理が可能」

クラウド型(SaaS型)で提供している、CloudIQを利用することにより、マルチサイトにまたがる、PowerStoreや、他のDellEMCストレージを、いつでも、どこでも管理、監視することが可能になっています。Web経由、モバイルAPPSの利用等も可能です。CloudIQもAIエンジンを駆使して、健全性の確認、問題の判別や特定の支援を実施します。また、容量予測、性能の変化を予測し、将来発生し得る問題を通知します。リソースの使用状況の異常値の検知や、DellEMCベストプラクティスとの差異等をプロアクティブにレポートすることで、ストレージ管理者を強力に支えていきます。

Dell EMCが他のストレージやソリューションで経験してきた、様々な特徴的に機能等を更に効果的にモダナイズして、ミッドレンジの価格レンジとパッケージに凝縮したPowerStore。いかがでしょうか? 文字数の関係もあり、すべてをお伝え出来ないのが残念です。

さて、明日は、PowerStoreの最も先進的な特徴である、AppsON を含めた、デプロイメントモデルを紹介していきます。

 

Dell Technologies 

MDC事業本部 森山輝彦

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2020年5月20日 13:00

皆様、こんにちわ。

Dell Technologies 森山です。

【Ask The Expert】 PowerStore編も4日目になりました。

今週、多くのお客様にZoomセッションでPowerStoreの紹介をしておりますが、前向きなフィードバックをいただいております。お客様のご要件により、興味を持っていただける分野は異なっておりますが、本日ご紹介する、「順応性(アダプティブ)」のAppsON、明日のテーマのAnytime Upgrade プログラム(No more data migration)は、その中でも特に興味を持っていただけているPowerStoreの特長です。

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「柔軟なアーキテクチャ - コンテナベースアーキテクチャ」

 

PowerStoreは、2Uのベースエンクロージャーに2つのノード(コントローラー)を搭載した、非常にコンパクトなパッケージになっております。

シェルフ自体は、Unity XTで使用しているものと、ほぼ同様です。(同一ではありませんが)

そのノードで、稼働する ストレージOS “PowerStoreOS”は、様々なストレージを扱ってきたDell社EMC社のDNAを元に、ゼロから設計された ストレージOSであり、最新のコンテナアーキテクチャを採用しております。

ストレージOSに必要となる、様々な機能(IO処理、データサービス、監視、管理、等々)をモジュラー設計し、コンテナで構成しています。

コンテナの利点は、マイクロサービスによる開発性の格段の向上や保守性の向上等が挙げられますが、PowerStoreOSもこのコンテナのメリットを最大限に生かした設計になっています。

開発性の向上によるリリースタイミングの早期化、保守性の向上によるOSブート無しでの修正適用等、ストレージ基盤として運用をしている環境においても、様々な変更を極小化して、安定的な運用を強力に支援します。

 

「標準デプロイメント – PowerStore Tモデル」

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PowerStoreでは、2つの異なる利用用途のモデルがあります。

まずは、PowerStore Tモデル。 従来型の外付けストレージとして、3層型(コンピュート、ネットワーク、ストレージ)のインフラの構成要素となります。

ブロック、ファイル、vVOLのアクセスを可能とするユニファイドストレージです。

少し面白い点としては、Tモデルの初期設定時に、”ブロック オプティマイズ モード“を選択すると ファイルアクセス用のコンポーネントを無効にして、CPUやメモリーをブロックIOアクセスにより多く割り当てるように起動し、ブロックIOの更なる性能向上が図れます。

ファイルのアクセス要件が無い環境であれば、是非ご検討ください。

 

「ハイパーバイザー デプロイメント – PowerStore Xモデル」

PowerStoreの2つのノードに、VMware ESXi (初期リリースは、6.7 U2)を稼働させ、PowerStoreOSをVMで起動させるPowerStore Xモデルが、もう一つのモデルです。

PowerStoreOSからのNVMeフラッシュドライブ(もしくはSCMドライブ)のアクセスは、新たに採用されたパススルー方式を利用することで、ハイパーバイザーのオーバヘッドを可能な限り排除したIOアクセスを実現しています。

お気づきだと思いますが、ESXiをストレージのオンボード(ノード上)で稼働させることで、様々なVMアプリケーションを2UのPowerStore上で稼働させることが可能となっています。

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インフラ管理用のアプリケーション、例えば、運用管理ツール、データベースとの連携ツール等を外付けのサーバーではなく、ストレージ筐体内で稼働させることが可能です。

また、アプリケーションVMからはvVOLへのIOとなり、実際のデータドライブの距離(アクセスパス)は最小化されている、データ集中型、IO要件(レイテンシーやスループット)の要求が高い、データベースやアナリティクス系のアプリケーションの稼働にも適しています。稼働可能なVMアプリケーションの制限もありません。もちろん、CPUやメモリは限られるため、無尽蔵というわけにはいきませんが、高速のCPUと大容量メモリを搭載しているため、様々な用途での利用が可能となっています。

このオンボード型のハイパーバイザーベースでのPowerStore Xの機能を、“AppsON“ と呼んでいます。

エッジ環境で、設置面積の最小化を図りつつ、高性能なデータ集中型の基盤を構築するといった利用用途には、新たな選択肢でありながら最適な解になると思います。

 

PowerStore Xモデルは、Dell TechnologiesグループのVMwareを利用してるため、VxRail, PowerEdge等とのVMware連携もvCenterからの統一操作で可能となりますし、VMware Cloud Foundation(VCF)のワークロードドメインとしても構築できます。

HCIが、汎用的なVMワークロードには、やはり最適解になりますが、従来3層型で構成していたデータ中心型のワークロードを、PowerStore Xモデルの2Uのパッケージ上で稼働させるという新たなアプローチを提供します。

 

AppsON、新たなオンプレ インフラ基盤のアプローチ、いかがでしょうか?

 

ハイライトシリーズの最終日の明日は、2030年に向けたデータストレージ、データ移行無しで、長期間ご利用いただくための新たなアーキテクチャとそれを強力にサポートする”Anytime Upgradeプログラム“のご紹介を予定しています。

 

Dell Technologies 

MDC事業本部 森山輝彦

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2020年5月21日 14:00

皆様、こんにちわ。

Dell Technologies 森山です。

 

【Ask The Expert】 PowerStore編、第一週目のハイライトのご紹介の最後になります。

このFuture of Storage – PowerStoreは、DellおよびEMCが経験した様々なストレージ製品のエッセンス、DNAを継承し、更に、市場において、お客様に受け入れられている他社のストレージも参考にしながら、今後10年にわたり、お客様が安心して、かつ十分ご満足いただきながら利用いただける“ミッドレンジストレージ”を提供させていただくことを命題として、ゼロから設計、開発したDell Technologies肝入りの製品になります。

「データ移行の終焉 – Never Data Migration」

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インフラ管理に従事している多くのお客様からの切実な声として、製品のライフサイクルの切り替え(製品更改)にまつわる“データ移行”に対する課題を毎回のように耳にしております。

弊社も自社製を含めた、従来様々なデータ移行ソリューションをご紹介して、時代を追うごとにデータ移行方式は洗練されてきていると思っております。

PowerMaxのNDM(Non-Disruptive Migration)機能や、Isironでの機能、また、HCIで実現しているシームレスなノードアップグレード等、コンピュートレイヤーに対して、より透過的で、容易な製品更改ソリューションが出てきております。

今回のPowerStoreは、更に柔軟で、様々な形態による、透過的で容易なソリューションを提供しています。

 

まず、2日目にご紹介した、“スケールアウトアーキテクチャ”と、3日目にご紹介した、“自律型バランシング機能”を活用し、新たなアプライアンス(クラスター内で、モデル、世代の混在が可能)をクラスターに追加し、バランシング機能により、シームレスにデータを移行することが可能です。

PowerStoreアプライアンスをスケールアウトで拡張し、スケールインで縮小することにより、完全な冗長性を確実に担保しながら、世代更改を終えることが可能です。

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「データインプレースアップグレード」

二つ目のアップグレード(製品更改)のオプションとしては、1台のアプライアンスで、データドライブはそのまま、データの移行や移動を全く実施せずに、ノードを片系ずつ、上位機種や、次世代機へのアップグレードを完了させることが可能となっています。これは、Unityでもサポートしている機能です。

PowerStoreのアーキテクチャとして、データ移行という管理者にとって、大変な負荷となる一大イベントを、シームレスな形で実施、もしくは、データ移行そのものを全く実施せずに、最新の基盤に更改していくことが可能となります。

 

「Anytime Upgrade – いつでもアップグレード」

このシステム更改を、財務の面でもサポートして、更にシステム部門の方の負担を軽減するプログラムも、PowerStoreと共に発表させていただきました。

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PowerStoreの購入時に弊社のサポートサービス、ProSupport Plusのオプションサービスとして、“Anytime Upgrade (いつでもアップグレード)”をご契約いただくことで、契約期間(3~5年)内であれば、“いつでも“、上位モデルのアップグレード①、新たな世代へPowerStoreへのアップグレード②、もしくは、同一モデルアプライアンスを追加で1台スケールアウト③のいずれかを保守契約内(追加費用無し)で、選択してアップグレードすることができます。

アップグレードの権利を行使いただいた後、保守契約の更新は不要で、購入時の保守契約期間を満了することができます。

例えば、新規購入時に5年のAnytime Upgrade付きの保守契約をご契約いただければ、1年目にアップグレードし、その後4年間追加費用等なしで、上位機種、最新機種等をご利用いただくことができます。

また、5年経過時に継続してPowerStoreをご利用いただける場合は、その時点で再度、保守契約を締結いただければ、更に5年、Anytime Upgradeオプションがあれば、またアップグレード時の追加費用無しで、合計10年継続して、ご利用いただくことが可能です。

と、一度PowerStoreのご利用を開始いただければ、”データ移行“不要で、10年にわたりご利用を継続いただけます。

 

「既存のストレージからの移行」

PowerStoreのご利用を、既存のストレージからの移行により開始を検討いただく場合、お客様では、最後のデータ移行イベントになるかもしれません。その最後のデータ移行のイベントも、可能な限り、シームレスで容易に実施するための様々な移行ソリューションを提供しております。

“Destination to PowerStore” というPowerStoreにビルドインされたマイグレーションツールも提供させていただいており、XtremIO、Unity、 VNX、 SCシリーズ、PSシリーズが対象となっております。

 

「ハイライトのまとめ」

 

最新のテクノロジーとアーキテクチャーを採用し、史上最高のデータ削減エンジンによる優れた効率性とそれを保証するプログラム、自動化、自律化、機械学習により管理者の方の運用負荷軽減を強力に支援し、多次元スケールによる拡張性、移行容易性、Anytime Upgradeによる想定できないワークロード増加(または減少)への対応も可能としたPowerStore。

従来型のアプラインスストレージ(PowerStore Tモデル)と、画期的な新たな次元のAppsOnストレージ(PowerStore Xモデル)による、オンプレインフラ基盤の新たな選択肢の提供。

 

是非、弊社、もしくは販売パートナーにご連絡いただき、デモや、更に詳細な説明、お客様環境への適用のご検討のご相談の機会をいただきたいと思っております。

 

5回にわたり、PowerStoreのハイライトをご紹介させていただきました。

来週は、特徴的な機能を、各エキスパートより、更に深堀りしてご説明させていただく予定です。

 

Dell Technologies 

MDC事業本部 森山輝彦

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2020年5月25日 15:00

 

さあ皆さん!2週目のATE。今週はエキスパートからの深堀情報満載になりますのでますます目が離せません。まず最初はハードウェア概要になります。

 

PowerStoreテクニカルイントロダクション-「ハードウェア概要」

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PowerStoreは、クラスタリングを基本設計とするデュアルアクティブノードアプライアンスです。

1000/3000/5000/7000/9000の5つグレードが用意されます。

いずれものグレードで、4つのXeonスケーラブルプロセッサーを搭載します。各グレードは、CPUコア数とクロック、メモリー容量に違いがあり、上位グレードほど大きくパフォーマンスが上がります。搭載されるドライブ種類、フロントエンド接続種別は全グレードで共通です。

サーバーとのコネクションは25または10GbE、32または16Gbps FC をサポートします。NVMe-over-Fabric は今後追加される予定です。

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ベースおよび拡張エンクロージャーにより最大96本のドライブを搭載可能です。

4エンクロージャー合計8RU、815TBの最大物理容量構成になります。ベースエンクロージャーは、2つのノードがセットされ、25本のドライブスロットを備える2RUシャーシーボックスです。25本の内訳は、NVMe NANDフラッシュまたはOptaneドライブが21本、NVRAMドライブを4本搭載します。

PowerStoreのドライブ構成は最小が6本で、以降1本ずつ追加します。ベースエンクロージャーだけで最大230TB弱の物理容量になりますが、ベースエンクロージャーを超えてスケールアップするために、拡張エンクロージャーを増設します。拡張エンクロージャーは、25本のスロットを備えて冗長ペアの4-Lanex12Gb/s SAS3.0バックプレーンを介しベースエンクロージャーと接続される、2RUシャーシーボックスで、最大3台まで構成できます。

ベースエンクロージャーは、2つのノードがセットされ、25本のドライブスロットを備える2RUシャーシーボックスです。25本の内訳は、NVMe NANDフラッシュまたはOptaneドライブが21本、NVRAMドライブ(後述します)を4本搭載します。NVRAMドライブはライトキャッシュのバックアップ専用デバイスで、メモリーが小さい下位モデルは2つ、メモリーが大きい上位グレードは4つ搭載されます。PowerStoreのドライブ構成は最小が6本で、以降1本ずつ追加します。ベースエンクロージャーだけで最大230TB弱の物理容量になりますが、ベースエンクロージャーを超えてスケールアップするために、拡張エンクロージャーを増設します。

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ドライブの種類について触れます。ベースエンクロージャーのドライブは、いずれも自己暗号化、オールNVMeプロトコル接続です。NVRAMドライブは8GBで、ライトキャッシュの保護に利用しています。NVRAMドライブ2本がRAID1ペアになっています。

PowerStore 1000/3000は1ペア、メモリーの大きい5000/7000/9000は2ペア(計4本)使用します。

データストレージのドライブは、Intel Optaneの375Gと750Gの2種類、1.92・3.84・7.68・15.36T、NANDフラッシュから選択できます。

拡張エンクロージャーのドライブは、オールSASプロトコル接続で、こちらも自己暗号化です。

1.92・3.84・7.68TのNAND フラッシュから選択でき、ミックスも可能です。将来リリースでは、拡張エンクロージャーもベースエンクロージャーと同じくNVMeプロトコルの接続になります。

PowerStoreに搭載される100本すべてが自己暗号化ドライブです。PowerStoreのドライブに格納されるすべてのデータはドライブサイドで「勝手に」暗号化されます。最高レベルのセキュリティを提供しながら、さらに、ストレージデータの暗号化処理が、PowerStoreの性能上のオーバーヘッドにならないアドバンテージがあります。

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フロントエンドコネクションは、ビルトインの4ポートカード①が標準搭載され、25/10GbEまたは10GBASE-Tが選択できます。さらに、オプションカードが2つ搭載可能で、こちらは32/16Gbps FCまたは25/10GbEまたは10GBASE-Tが選択できます。

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PowerStoreは2種類のモデルがあり、ひとつは先述のハードウェア上に、コンテナーベースのPowerStore OSが稼働するのがTモデル、です。

長らくモノリシックなソフトウェアデザインがストレージOSの主流でしたが、PowerStoreではコンテナーを利用したモジュラー型ソフトウェアデザインを選択しました。PowerStore OSは、ストレージ機能のベースとなるソフトウェアスタックをコンテナー化したオペレーティングシステムです。コンテナーによるアドバンテージはたくさんありますが、ストレージOSのメンテナンス性について特筆できます。ストレージのサービスやファンクションひとつひとつを独立したコンテナーで起動することにより、新しいストレージ機能の開発やその搭載、改善改良、リリースをスピードアップでき、ストレージ全体のコンシステンシーに寄与できます。他のDELLEMCのストレージ製品の機能をコンテナー化してPowerStoreのソフトウェアスタックにインテグレーションするということも容易になります。

PowerStore OSのメンテナンスは個々のコンテナーで完結できるため、PowerStore OSのアップグレードの時間を短縮できるメリットもあります。これまでストレージOSのアップグレード作業は、ストレージパフォーマンスのデグレードが起こりアプリケーションインパクトも小さくないため、これを軽減することでユーザーサイドのメリットも大きくなります。

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もうひとつのモデルはX、です。デュアルアクティブノードそれぞれにVMware ESXi が直接インストールされESXiクラスターが構成されます。ノード上のESXiホストのVMware コンポーネントは、アプライアンスの初期構成時に自動構成され、PowerStore OSはVM起動しています。

このVMを特別にController VMと呼び、ESXiホストのレイヤーを省略してドライブやNVRAMデバイスなど物理デバイスにアクセスさせるテクノロジーによって、ディスクレスポンスを向上させています。ユーザーが作成したVMは、Xモデルが提供するストレージと、重複排除やデータ保護などのストレージサービスを活用できます。

ストレージとコンピュートを統合したユニークなXモデルの詳細はあとで説明します。

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PowerStoreはクラスタリングを前提に設計されていて、アプライアンス1~4台の構成をサポートし、すべてのノードがアクティブで稼働しています。クラスターネットワークはスイッチ経由のネットワークでマルチアプライアンス間のモニタリング、メンテナンス、リソース配置と移動などをコントロールします。

Tモデルではユーザーはネージメントネットワークを介してPowerStore Managerを利用し管理します。

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PowerStoreはクラスタリングを前提に設計されていますが、Xモデルの場合、クラスター構成はシングルアプライアンスのみに限定されます。これは現行リリースの制限で、マルチアプライアンス構成は将来サポート予定です。Xモデルでは、クラスターネットワークがマネージメントネットワークを兼ねています。

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(おまけ)

フラッシュストレージが成熟したことで容量単価は以前よりもかなり下がっていますが、イニシャルコストではまだハードディスクを上回っているのが現状です。

したがって、PowerStoreを含みオールフラッシュアレイ製品は重複排除・データ圧縮機能の効果を得ることが前提の利用になっています。PowerStoreは、データ削減の動作がストレージ全体性能に影響を与えることがないためOFF/ON設定がなく常時インラインで稼働します。PowerStore OSがインテルのQuick Assist Technologyをサポートすることにより、データ圧縮機能はインテルのハードウェアアクセラレーションを利用します。

データ圧縮処理をノードに組み込まれた専用ハードウェアにオフロードすることで、ストレージ全体のI/OタスクにおけるCPU使用率を抑え、パフォーマンス上のアドバンテージを得ています。また、より粒度の細かい重複判定のしくみにより、DELLEMCの他のストレージ製品よりもストレージ効率は向上しています。

 

Mizuochi Ken

MDC - GTO

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2020年5月26日 03:00

皆様、こんにちは。

 

Dell technologiesで、主にミッドレンジストレージを担当している山田と申します。

今日は、私のほうから、PowerStoreのXモデルについて、少し突っ込んだ情報を提供させていただければと思います。まず、すでに紹介済みのTモデルとの共通項目を記述し、その後にXモデルの代表的な相違点を記述したいと思います。

 

Tモデルとの共通項目

ハードウェア(CPU、メモリ、ドライブ)に関しては、Tモデル、Xモデル共に、完全に同一になります。

また、SAN(Block)ストレージ、および、VVOLの機能を提供するという視点でも同じになります。

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Tモデルとの相違点

相違点1:CoreOSについて

Tモデルが、ベアメタルでCoreOS(PowerStoreOS)が展開されているのに対し、Xモデルでは、各ノードでHypervisorとしてのESXi 6.7 U2が動作し、その上でCoreOS(PowerStoreOS)が仮想マシン(Controller VMと呼びます)として動作をしています。また、CPUとメモリリソースに関しては、50%が上記のController VMに予約をされています。つまり、わずか2Uの筐体で高可用性のESXi環境とストレージが提供されている形になります。

 

相違点2:仮想マシンの自由な展開(AppsON)について

Xモデルでは、各Nodeに対して、御客様の仮想マシンを自由に展開することが可能です(AppsONと呼んでいます)。競合様からは、「自分たちも同じような機能がある」と意見があるかもしれませんが、多くの競合様は、「限定された用途の仮想マシン、もしくは、サービス」の展開だけが許されているのが現状です。一方、PowerStore Xモデルの場合は、(繰り返しになりますが)御客様が必要と思われる仮想マシンを自由に展開することが可能です。

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相違点3:NASについて

TモデルがNASの機能を提供しているのに対し、XモデルではNASの機能は提供はしておりません。ですが、AppsONが可能ですので、NAS(File Server)の機能を提供する仮想マシンを展開すれば、ファイル共有環境が実現可能になります。

 

相違点4:クラスタ内のアプライアンス数について

Tモデルでは、1クラスタに4アプライアンスを含めることができますが、Xモデルでは、1クラスタに1アプライアンスという形になります。この部分については、将来的な拡張で対応予定になります。

 

相違点5:vCenterについて

Xモデルでは、初期化の途中でvCenterの登録が必要になり、また、vCenterの登録は削除することができませんが、Tモデルでは、vCenterの登録はデフォルトでは登録されず、また、vCenterの登録は削除可能です。

 

相違点6:管理ネットワークについて

vCenterと管理が密に連動しているため、Out-of-Band Management SwitchがXモデルでは不要です。

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相違点7:I/Oモジュールについて

I/Oモジュールとしては、FCのみが選択可能です。iSCSI接続に関しては、Embedded ModuleにあるMezz Portを用いて行います。

 

Xモデルの注意事項

vCenterサーバは、Xモデルの外部に別途用意していただく必要があります。

 

Xモデルの適用例

XモデルはTモデルと同じように、通常のBlockストレージとしても使用できますが、AppsON機能を用いることによって、Edgeにおける導入が一つの選択肢として考えられます。

例えば工場において、各種デバイスはセンサーが生成するIoTデータを工場内(Edge)で処理をすることが可能になります。より具体的には、2Uの筐体に、2台のESXiとストレージがあり、ESXi上にAppsONという形で必要な仮想マシンを展開すれば、より少ないフットプリントで可用性の高いIoTデータの解析環境を構築することが可能になります。

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解析が完了したデータは、PowerStoreのレプリケーション機能を用いて、自社のデータセンタ(Core)に複製を作成することが可能になります。

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Xモデルは、1クラスタに1アプライアンスという制限はあるものの、最大構成の場合ベースエンクロージャに15.36TBのNVMe SSDを21本、加えて、拡張エンクロージャに7.68TBのSAS SSDを75本搭載可能ですので、RAWで800TB強の容量を搭載可能です。ですので、Edgeだけではなく、Coreでの使用にも十分耐えられる形になっています。

 

他の製品群との違い

ここまで読んで頂けた方は、「VxRAILと比較して、どのように使い分ければ良いのだろうか?」という疑問をお持ちになられるかもしれません。PowerStore Xモデルは、NVMe技術を用いたStorageの中でESXiが動いている製品だと考えてください。つまり、Data Intensiveな用途での仮想マシンを搭載することに相対的に適しているということになります。逆に言えば、General Purposeな仮想マシンの場合は、相対的にVxRAILが適していることになります。

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最後に、Xモデルの話から少し外れますが、PowerStoreのRAIDについて記述したいと思います。

まず、PowerStoreはRAID5のみのサポートになります。RAID6については、将来的な対応を予定しております。

また、初期セットアップ時のDiskが6~9本の場合、RAIDのGeometryが4+1になります。

例として、最小構成の6Diskで構成した場合、

・1本分はSpare領域として確保

・残り5本分で、4+1のRAID5を構成

となります。

初期セットアップ時のDiskが10本以上の場合は、RAIDのGeometryが8+1になります。

例として、10Diskで構成した場合

・1本分はSpare領域として確保

・残り9本分で、8+1のRAID5を構成

 となります。

このRAIDのGeometryは後から変更することが出来ませんので、10Disk以上で初期セットアップを行うことを推奨しております。

また、PowerStoreは、RAID Resiliency Set(RRS)として、最大25Disk毎に1Disk分のSpare領域を確保しております。また、このRRSはDisk増設時に自動的に調整されます。

例として、

初期構成が25Diskで構築 

増設として、1Diskを追加

という場合、合計26Diskになりますが、この場合は、RRSのルール(最大25Disk毎に1Disk分のSpare)に従って、13Disk毎に1Disk分のSpareに調整されます。

(上記の増設例の場合、実質Spare分を増やしているだけなので、ユーザ使用容量はほぼ増えません)

このように、RAIDに関しては、Dynamicな変更がなされるので、1本単位での増設が可能になりますし、容量の異なるDiskを追加しても、(LegacyなRAIDと比較して)無駄になる容量が少なくなります。

 

Yusuke Yamada

MDC – GTO

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2020年5月27日 20:00

MDC事業本部の内田です。

 

本日はPowerStoreのデータ保護機能であるスナップショット、シンクローンと非同期レプリケーションに関して解説していきます。

 

■スナップショット

~概要~

まずこれらの機能のベースとなるのがRedirect On Write(ROW)のスナップショットになります。シンクローンも非同期レプリケーションもこのスナップショットがベースになっています。スナップショット作成後の新しい書き込みデータはストレージ内の空きスペースに書き込まれポインターがリダイレクトされます。(図1のA’,B’D’)

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図1 Redirect On Writeスナップショット

 

~スナップショット作成方法に関して~

スナップショットはPowerStore Manager, PowerStore CLIやREST APIを使ってVolume、Volume Group、ファイルシステム、シンクローンそして仮想マシンに対して作成することが可能です。スナップショットの作成は手動もしくはスケジュール機能を使って自動的に作成することが可能です。スケジュール機能を使う場合はSnapshot Ruleを作成してスナップショットを作成するタイミングや頻度を指定することができます。(図2)

また複数のSnapshot Ruleを作成してより複雑なスケジューリングが可能となります。Volumeに割り当てたSnapshot RuleはVolumeのメニューから確認したり変更したりすることも可能です。(図3)

図2 Snapshot Rule作成画面図2 Snapshot Rule作成画面

図3 Snapshot Ruleの確認図3 Snapshot Ruleの確認

■Thin Clone

PowerStoreのThin CloneはRead/Write可能なボリュームまたはファイルシステムのコピーになります。Thin CloneはSnapshotと同様にポインターベースのRedirect On Writeの技術を使ったボリュームまたはファイルシステムのコピーになりますので最小限の容量でコピーを作成することができます。Thin Cloneはボリュームやファイルシステムから直接作成するかもしくはスナップショットからも作成できます。ソースから直接Thin Cloneが作成できるのは便利ですね。

図4図4

~Thin CloneのUse Case~

Thin Cloneはスナップショットと異なり、ソースボリュームと同様に扱うことができますのでThin Cloneからスナップショットやレプリケーションも可能です。例えばテスト/開発環境などでThin Cloneを使うことも良い使用例かと思います。

PowerStoreのボリュームスナップショットは直接サーバにマッピング(マスキング)することはできませんがスナップショットからThin Cloneを作成しサーバにマウントすることでスナップショットイメージにアクセスすることができます。

尚、ファイルシステムに対するスナップショットは.snapshotフォルダ(Windowsの「以前のバージョン」)もしくはSMB共有/NFS ExportからRead Onlyでアクセスすることが可能なのでThin Cloneは不要ですが、例えばRead/Writeアクセスできるコピーが必要な場合はThin Cloneが活用できます。

 

■非同期レプリケーション

非同期レプリケーションはRedirect On Write方式のスナップショットがベースになっておりPowerStore T/Xモデルのボリューム、ボリュームグループおよびThin Cloneに対応しています。データの同期のタイミングはReplication Ruleで定義したRPO(5分~24時間)に基づいて差分データのみ同期されます。PowerStore間のデータの同期にはiSCSIが使われており、メザニンカードのポート0,1がデフォルトのレプリケーションポートになっています。(図5)Tモデルに関してはメザニンポート以外にIOモジュールのイーサネットポートをレプリケーション用ポートとして利用することもサポートしています。非同期レプリケーションを構成する際はレプリケーション用ポート以外にも管理用ポートもPoweStore間で通信できている必要があります。

図5図5

同一モデル間でのレプリケーションはもちろんのこと図6のようにTモデルとXモデル間といった異なるモデル間でのレプリケーションも可能となっています。

図6図6

~レプリケーション構成に関して~

PowerStoreの非同期レプリケーションは以下の構成をサポートしています。

①1:1の片方向レプリケーション

②1:1の双方向レプリケーション

③1:Nのレプリケーション

④N:1のレプリケーション

尚、レプリケーションターゲットのPowerStoreは最大8台までとなっています。

図7図7

■プロテクションポリシー

最後にプロテクションポリシーに関して少しだけご説明させて頂きます。プロテクションポリシーはSnapshot RuleやReplication Ruleをまとめてリソースに割り当てることができます。(図8)もちろんSnapshot RuleのみまたはReplication Ruleのみプロテクションポリシーに入れることもできるようになっています。

図8図8

プロテクションポリシーはスナップショットやレプリケーションをサポートするリソース(ボリューム、ボリュームグループ、ファイルシステム、Thin Clone, 仮想マシン)に対して割り当てられます。プロテクションポリシーはリソースに割り当てた後でもいつでも変更が可能で、別のプロテクションポリシーと入れ変わることもできます。

 

MDC事業本部

内田

Community Manager

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2020年5月28日 21:00

 

NAS担当のFurudyです。

今回はPowerStoreのファイル機能について書いていきたいと思います。

PowerStoreのファイルシステムは、拡張性、効率性、パフォーマンスを重視し柔軟性を備えた独自の64ビットファイルシステムになっています。そしてPowerStoreのファイルは、ファイル共有、ホームディレクトリなどいわゆるトラディショナルNASをメインのターゲットとしています。

PowerStoreのファイルは、Tモデルで提供されます。ファイルサービスを利用する際は、初期構築時にブロックもしくはユニファイドの選択肢の中からユニファイドを選択するが必要があります。もちろん、ファイルやファイルに関する機能で追加のライセンスなどの費用を要することはありません。このファイルサービスは、dockerコンテナとして動作します。

 

サポートしているファイルプロトコルは、SMB、NFS、FTPおよびSFTPをサポートしています。

NFSv3

NFSv4-4.1

Secure NFS

SMB1

SMB2

SMB3-3.1.1

 

これらのファイルサービスは、PowerStore上に作成する仮想的なファイルサーバ、いわゆるNASサーバから提供されます。NASサーバは論理的に分離されたマルチテナントを実現します。NASサーバはノード上に展開され、両方のノード間で負荷分散を行い、フェイルオーバーで高い可用性を確保します。新しく作成されたNASサーバは使用可能なノード間でラウンドロビンベースで自動的に割り当てられます。

各NASサーバは、最大50の本番用インターフェースとNFS専用の10個のバックアップ用インターフェースをサポートしています。

基本的にNASサーバの設定は、PowerStore Managerで行いますが、細かいパラメータの設定も可能でこれらはコマンドツールを利用して設定することになります。

実は、NASの機能としてはかなりUnityに近い作りになっており、各種SMBの機能をサポートしていますし、マルチプロトコル環境の仕組みも同様となっています。もちろん、ファイルシステムの拡張や縮小もできます。

では、Unityと大きく違う部分は何でしょうか。

ずばりThin Cloneのサポートです。NASにおいても先進的なコピーデータマネージメントを実現することができます。

 

次にパフォーマンスの話をしましょう。

先ほど、PowerStoreは初期設定時にブロックかユニファイドを選択すると記載しましたが、これはシステムリソースの確保のためです。Unfiedを選択することによりファイル部分のリソースが確保されますので、もし、ブロックしか使わないということであれば、Unifiedを選択せずにブロックを選択した方がブロックのパフォーマンスも良くなります。

次にモデルごとのパフォーマンスはどうでしょうか。ここでは具体的な数字は提示できませんが、1000を1とした時、5000は約2。5倍、7000は約4倍となります。PowerStoreは上位機種が9000なのですが、9000はブロック環境に最適化されているため、ファイルで一番パフォーマンスが良いのは7000となっています。

まずは、最高のミッドレンジストレージのPowerStoreを選択していただきNAS利用がメインであれば、最高のパフォーマンスの7000をぜひご利用いただきたいと思います。

 

MDC事業本部

Furudy 

 

Community Manager

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3.1K メッセージ

2020年5月31日 22:00

皆さん、

Dell EMC PowerStoreについてなんとなくイメージがわいてきたでしょうか!

今週はエキスパート達が皆様からのご質問をお待ちしております。

様々なテクノロジーがつまったFuture of Storage についてなんでも聞いてください。

1 Rookie

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8 メッセージ

2020年6月1日 20:00

PowerStoreのLUNについて質問させてください。

既存DPEのみですとNVMe SSDのDiskのみで構成されたところからLUNが作成され、すべてのデータはNVMe SSDに乗ると思いますが、拡張DAEにてSAS SSDを混在させた場合はどのような挙動なるのでしょうか。

※UnityのようなFAST VP機能のようなものがあり、AutoTierにてデータが乗るようになるのでしょうか。

ご確認のほど、よろしくお願いします。

Community Manager

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3.1K メッセージ

2020年6月2日 20:00

水落です。

ono.naoto さん、ご質問をありがとうございます!回答させていただきます!

接続プロトコルが異なるベースおよび拡張エンクロージャー間ではRRSが分割されますが、両者間に階層が無く、アプライアンスにおけるボリューム作成または配置ターゲットとなる領域はひとつです。

Gen.1パワーストアはCPUボトルネックであり、nvme/sas接続プロトコル間の性能差による影響はパワーストア全体のパフォーマンスにおいて表面化しません。

また、現行v1リリースでは、nvme/sas接続プロトコル間、および、scm/flashメディア間、における自動階層化的なファンクションもありません。実装形態は未定ですが将来コードでは搭載計画を持っています。

 

なお、パートナー様向けテクニカルディープダイブ第2弾を6/11に開催させていただきますが、こちらに関連したディテイルもお話ししておりますので、ご参加いただけますとよりご理解いただけると存じます。 リンクはこちら( Dell EMC PowerStore関連のvHeroes Webinarリスト) 

 

1 Rookie

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8 メッセージ

2020年6月3日 01:00

水落さん

 

回答ありがとうございます。現行コードではパフォーマンス観点からも表面化しないとのこと承知しました。
今後アップデートされた際に挙動を確認してみたいと思います。

3 Apprentice

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1.3K メッセージ

2020年6月8日 18:00

6/11のセッションに出れないので教えていただきたいのですが、

・PowerStoreはUnityのようにPoolのようなものを手動で作成する必要はなく、搭載されているディスクを使用して自動でRSSを作成されユーザはボリュームを作成するだけという認識でよろしいでしょうか。

 

・ボリュームを作成する際にRSSは指定できず、システムが自動でRSSを指定するという認識でよろしいでしょうか。また、1つのボリュームが複数のRSSを跨いで作成されることはありますでしょうか。

 

・1つのエンクロージャに容量が違うSSDを混在搭載は可能と言う認識でよろしいでしょうか。

 

・ディスク搭載に関してですが、Raid5(4+1)の場合、同じ容量のディスクに関しては最低6本搭載が必要でその後1本単位での増設が可能と言う認識でよろしいでしょうか。

例えばベースエンクロージャに1.92TB NVMe SSDを6本搭載した場合1.92TBSAS SSDは1本単位で増設が可能(Sizerではできそうでした)

1.92TB NVMe SSDを6本のみ搭載されている場合に3.84TB SAS SSD or 3.84TB NVMe SSDを搭載する場合は6本必要という認識でよろしいでしょうか。

Community Manager

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3.1K メッセージ

2020年6月10日 01:00

さて皆様、イベントはそろそろお開きとなりますがいかがでしたか!

Future of Storage, PowerStore 登場、新たな時代の幕開け 

その名にふさわしいこのスーパーマシンの限りない可能性をもっともっと見つけてください。

 

ちなみに・・質問しそびれちゃった!こんなことも聞きたい!貴方のためにFAQつくりました。

Dell EMC PowerStore Q&A リスト

 

3週間にわたるイベントへご参加してくださった皆様、ありがとうございました。

またエキスパートの皆様、素晴らしい情報をありがとうございました。長丁場お疲れ様でした。

 

コミュニティマネージャ

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