・Thick LUNは対応していますか？

はい。対応しています。

ホワイトペーパーなどを見ても特に制限は入っていませんし、ラボ機を利用してDynamic PoolにThick LUNを作成できることが確認出来ました。

・使用した領域の解放（Reclaim）は可能でしょうか？   可能な場合、追加で容量は必要でしょうか？LUN Migrationのような事をする必要があるのでしょうか？

はい。可能です。

ファイルシステムのReclaimの場合には以下オンラインヘルプに以下の通りあります（Thin、Thick共に可能です）。ラボで確認しましたが、Dynamic Poolでも違いはありませんでした。

ファイル ストレージ リソースの縮小、拡張、スペースの再利用について

ファイル システムとVMware NFSデータストアの拡張または縮小を手動で行うことができます。

ファイル リソースの縮小

縮小操作によって、ファイル リソースがプールから使用する領域が減り、プールは、ターゲット ファイル リソースから未使用の空き領域を再利用できるようになります。

シック プロビジョニングされたファイル リソースでは、リソースのサイズを縮小し、未使用の領域をプールに返すことができます。たとえば、シック ファイル システムのサイズが1 TBから500 GBに縮小された場合は、次のようになります。

• リソースの使用済み領域の容量は同じままです。
• リソースの空き領域は、500 GB減少します。
• プールの空き領域合計は500 GB弱大きくなります。
• リソースに使用されるプール サイズは、約500 GBに減少します。

増加したプール空き領域と減少した使用済みプール サイズは約500 GBです。縮小操作の結果としてプールによって再利用されるスペース容量を正確に示すメッセージが表示されます。

シン プロビジョニングされたファイル リソースでは、ファイル リソースのサイズを、割り当て済みサイズ以下のサイズに縮小できます。

ブロック（LUN）のReclaimに関しては、実機確認は出来ていないのですが、Thin LUNであれば可能なはずです。

Dynamic Poolの機能を利用していてもTraditional Poolを利用していても、上のレイヤにはその違いは見せずにSCSIコマンドを処理できるようになっているはずなので（※）、KB500157-Unity: How to reduce the frequency of TRIM/Unmap operations from Windows (USER Correctable)に記載があるように、ホストからSCSI commands 0x9E/0x12 (Service Action/Get LBA Status)を受け取ったUnityはきちんとReclaim（Trim/Unmap）処理を行います。ただし、当該KBに「This does not apply to thick/direct LUNs (DLU), because DLU are always fully allocated and no space reclamation is possible. 」とあるようにThick LUNには適用できません。

また、Reclaim処理は純粋に利用可能領域をPoolに戻すだけなので、処理のための容量追加やLUN Migrationは必要ありません。

※Dynamic Pools for Dell EMC Unity OE v4.2というトレーニング資料にも「Dynamic Pools support the use of all existing Dell EMC Unity system features」という記載があります。ちなみにUnityの既存機能を継続して利用するために実際に手が入っているのはD@REの処理が変わっているくらいです。