VXRAILのアップグレード時の仕様について

> ・VXRAILのアップグレードはアクセシビリティの確保モードでメンテナスモードになり、実行されるという認識でよいでしょうか？

はい。ESXiのメンテナンスモード時は「アクセシビリティの確保」で、メンテナンスモードになります。

 

＞VMの冗長性のポリシーで「ミラーFTT1」の場合、メンテナンスモードになっているホストにあるVMについては縮退状態になって、その他のホスト間で冗長性は確保されない状態になる。

 

メンテナンスモード中のESXi上でVMは稼働いたしませんので、メンテナンスモード中のESXiが一部のComponentを保持するvSAN Object （FTT1 mirror)  と読み替えさせていただきます。

その場合は、該当のvSAN Object は縮退状態であり、冗長性を失います。

 

＞「RAID5、RAID6、ミラーFTT2」のポリシーのVMは、メンテナンスモード以外のホスト間でも冗長性が確保されている(1台の障害には耐えられる)という認識でよいでしょうか？

 

＞ RAID6およびFTT2 Mirror については、どちらもFTT2になりますので、メンテナンスモードを含む合計２つ ESXi の停止および障害に耐えることが出来ます。

RAID5の場合はFTT1の冗長性になるため、すでに1つのESXiがメンテナンスモードの状況においては、追加のNode障害に耐えることが出来ません。

 

＞・メンテナンスモードのアクセスビリティの確保ではデフォルトで60分経過後にそのホストで動いているVMが別ホストに移行されるようですが、アップグレードが60分で終わらない場合、このような動きになるのでしょうか？

メンテナンスモード中のESXi上では仮想マシンは稼働できませんので、60分経過後に移動（再構築）されるのは VMではなく、vSAN Object（のコンポーネント）として読み替えさせていただきます。

デフォルトではご認識の通りメンテナンスモード移行後60分でComponentの再構築が開始されます（再構成可能なNode数が維持されている場合に限る）が、VxRailのUpgrade中は ClomRepairDelay（再構築開始までの時間）が、デフォルトの60分から延長されています。（Upgrade完了後に元に戻る）

 

＞・アップグレード中に何らかの障害等があって、アップグレードが途中で止まった場合、切り戻し手順などはあるのでしょうか？(手順が無い場合は何とか解決してバージョンを上げきるしかない？)

Upgradeがおおむね以下の流れで進みます。

・Upload

・VxRail Manager Upgrade

・PSC/VCSA Upgrade

・ESXi Upgrade

上記のうち ESXiのUpgradeが実行される前までであれば一般的に切り戻しは可能です。（仮想マシンを事前に取得したSnapshotに切り戻す）

ESXiのUpgradeが始まってしまった場合は、基本的に切り戻し不可となりますので、Upgradeをやりきる方針になります。

 

＞・この度4.7から7.0へのメジャーバージョンのアップグレードになりますが、特別気を付けないといけない点などもしあれば、ご教示いただければ幸いです。

以下のCommunity記事がご参考になるかと思います。

VxRail: 4.5.x/4.7.x -> 7.x へのUpgradeに事前と事後の留意点について - VMware Technology Network VMTN