XtremIOのアップグレードの流れについて

Hiro_319さん

 

（私は実際にXtreamIOをインプリしたことがないので、ドキュメントやe-Learning、KBなどを見た者としての意見と捉えてください）

まず、XtremIOの中にユーザデータが「ある場合」と「ない場合」について分けて考える必要があると思っています。
ユーザデータが「ない場合」には、比較的リスクが少ないと言うことが出来るのですが、ユーザデータが「ある場合」にはデータにアクセスが出来なくなる（DU）ことや、データがなくなってしまう（DL）という大きなリスクが伴います。

 

また、ユーザデータが「ある場合」というのは、インプリメンテーションフェーズは既に終えて運用に入っているはずなので、今回の対象である、インプリメンテーションかアップグレードかという議論の中では、アップグレードの場合にしか対象とならない（起こりえない）と考えられます。

 

そのためにNDU（アップグレード）の章にある以下文言は正しく、DU、DLなどのリスクが伴うアップグレードはDell EMCの者が行わなくてはならないと読み取れます。

 

　The XtremIO cluster upgrade process may result in problems, including data loss, if not performed properly.
　Therefore, the XtremIO cluster upgrade process must be performed by EMC personnel only.

 

一方で、インプリメンテーションに関しては、まだユーザデータはXtremIOに入っていません。
そのために、記載して頂いたような以下文言が記載されていると考えられます。

 

Installing the Software Package on the XMS, Using a Preloaded Package
Note: All Storage Controllers can be preloaded with a software installation package with the appropriate target version used to install the cluster.

 

Uploading and Installing the Software Package on the XMS
Note: It is recommended to use the pre-loaded installation package for installing the XtremIO software on the XMS.

 

実際に記載して頂いたように、この2つの内容には微妙な矛盾があるのですが、上が「can（実施可能である）」に対して、下が「recommended（推奨される）」ということなので、やはり上の条件の方が強いと判断できます。

 

それに加え、記載して頂いたKBの中には以下のように、ユーザがインプリメンテーション時に好きなバージョンを選べることが明記されています。

 

（2020年6月時点での情報）
XIOS 6.2.2-3 is the target code for X2 cluster-types and is highly recommended for all new installs
XIOS 6.3.1-5 is the recommended version for customers that need the new features, or have experienced an issue which is resolved in this release.

 

つまり、

プリロードされたバージョンでクラスタ構成して、後日EMC社にアップグレードしてもらう流れが正しいのかなと考えております。

でももちろん問題はありませんが、元々ターゲットとなるバージョンが決まっているのであれば、そのバージョンでいきなりクラスタ構成（インプリメンテーション）をしても問題はないのではないでしょうか。