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2022年4月18日 16:00

IsilonianTech 第22回 Performance Auditor for PowerScale

いつもご覧頂きまして誠にありがとうございます。ここ数回にわたりSuperna Eyeglass製品についてご紹介してまいりました。前回(第21回)は監査ログの収集や分析が可能な製品であるEasy Auditorを、第20回ではディザスタリカバリ時のフェイルオーバを簡素化する製品のDR Manager(DR Assistant機能を中心に)、第18回ではRansomware Defenderをご紹介いたしました。今回は4つ目の製品としてPerformance Auditorをご紹介します。

egls0.png

 

 

 

0. Eyeglassユーザインターフェース概要

本題に入る前に少しだけEyeglassのユーザインターフェースについてご紹介したいと思います。
今まで各製品(各機能)を個別にご紹介していたので「Windowsアプリケーションっぽいな」と感じられたかたもいらっしゃるかと思いますが、実はEyeglassはWebベースのアプリケーションなのです

下記がEyeglassのスクリーンショットとなりますが、Webブラウザの中に一般的なOSのデスクトップのような画面が表示されているのを確認いただけます。過去、ご紹介してきたDR Manager、Ransomware Defender、Easy Auditor、そして今回ご紹介するPerfromance Auditorも、この画面から全て表示することが可能です。

SupernaUI.png

操作方法に関しても一般的なOS同様にアイコンをクリックして各機能の画面を表示します。最大化や最小化、閉じるはもちろん、画面の位置を変更したり画面毎のサイズ変更も可能です。なお、モニタの解像度やWebブラウザの拡大/縮小率に併せて画面表示が動的に変化しますので上記のように表示範囲を増やして複数の画面を起動させることもできます。
もちろんRBACによってログインするユーザ毎に、どの機能の権限を付与(アイコン表示)するかを制御することができます。

 

 

 

1. Performance Auditor概要


さて、Eyeglassのユーザインターフェースの話はこの位で止めて、Performance Auditorをご紹介したいと思います。Performance Auditorは監査ログを活用したリアルタイムな性能監視ツールとなります。PowerScaleのノード毎にユーザとパス(ファイル名)およびスループット(ReadもしくはWrite)を紐づけてリアルタイムで可視化することができますので、ユーザやパス(ファイル名)をベースとした性能調査やノイジーネイバー(リソース競合)の分析に役立ちます。また、ユニークな巻き戻し機能(Rewind)により過去の性能情報をあたかも現在起こっているかのように再生することが可能です。

Performance Auditorでは、ノード(Nodes)、ユーザ(Users)、パス(Paths)、ファイルタイプ(File Types)、サブネット(Subnets)といったカテゴリ毎に表示ができます。下記はノードを中心とした表示の例ですが、ノード毎にトップ5のユーザ、トップ5のパス、トップ5のファイルタイプ、トップ5のサブネットが表示されているのが確認いただけます。

PA01.png

             <今回の環境はOneFSシミュレータ( 1ノード)ですので、複数ノードの画面キャプチャはご用意できませんでした。。。>

 

特定のユーザに関連するパス(ファイル名)への読み書きを確認したい場合は、ユーザのカテゴリに移動して確認したいユーザを選択します。(今回はyasuiというユーザを選択しました。)
選択すると下記のようにカテゴリ内のボックスにユーザが表示されます。

dtl03.png

 

下記のとおり選択したユーザ(yasui)に関するパス(ファイル名)の読み書きが確認できます。PowerScaleへ負荷をかけているyasuiというユーザがノード1を経由して業務と関係のなさそうな動画ファイルを多数アップロード(PowerScaleへ書き込み)していることが確認できます。

PA06.png

 

 

1.1 ピン止め機能(Pin Record)

Performance Auditorでは、ノード、ユーザ、パス、ファイルタイプ、サブネットといったカテゴリ毎の表示ができますが、各カテゴリはトップ5のリソースのみが表示されます。先程のようにトップ5の中にいるyasuiというユーザを確認する場合は良いですが、「ユーザがトップ5の中にいない場合はどうすれば良いの?」と悩まれるかと思います。

ピン止め機能を利用すると、トップ5のリソースとして表示されないリソースを表示(固定)することができますので、特定のリソースを可視化することができます。(下記はyasuiというユーザをピン止めした際の画面です。)ピン止めすることによりリソースの消費が少ない場合でもトップに表示されて追跡できることが確認いただけます。このように、ピン止めしたリソースと他のトップリソースとを比較することができます。

PA03.png

 

下記はファイルタイプ(拡張子)に対してピン止めを行いました。例えばPSTファイルなどPowerScaleを利用するにあたり保存して欲しくないファイルタイプ(拡張子)に関しては、PowerScale標準のファイルフィルタリング機能でPSTファイル自体の保存を無効化すれば良いのですが、無効化が難しい業務上必要なファイルタイプでスパイク的に発生する不審な動作を追跡したい時に利用できます。

PA04.png

 

 

1.2 巻き戻し機能(Rewind)

Performance Auditorでは取得したデータを14日間保存することにより、過去のデータを再生、巻き戻し、早送り、一時停止などを用いて表示することができます。(みなさまの身近にあるビデオや動画配信サービスの巻き戻しや追いかけ再生と同様のイメージです。)

上部中央のアイコン郡の左端にあるカレンダーアイコン(Jump to specified time.)で日時を指定するか、巻き戻し/早送り(1分、5分、10分、30分)をクリックして表示したい時間を設定します。続いて、中央にある再生ボタン(Play data frames.)をクリックすると再生が開始されます。

dtl02.png

 

巻き戻し機能を利用の際も、リアルタイムでの表示同様にカテゴリを切り替えたり特定の項目を選択したりすることができます。但し、ピン止め機能は巻き戻し機能と併用して使うことは出来ず、リアルタイムでピン止めした場合はピン止め状態のままデータが保存されるのでご注意ください。

PA05.png

 

下記は過去のデータを再生し途中で1分巻き戻した際のイメージです。ぬるぬる動くのがPerformance Auditorの特徴でもあるのですが、私の動画編集スキルの低さと本サイトの画像ファイルのサイズ上限に引っかかった結果、15秒程度の地味なアニメーションとなっております。(T_T)

PAani.gif

以上、簡単ではございますがPerformance Auditorのご紹介となります。

 

 

 

まとめ

リアルタイムに取得した監査ログをベースにインサイトを見つけるというユニークな製品のご紹介でした。PowerScaleのstatisticsとは違いCPUやドライブなどのリソースは確認できませんが、ヘルプデスク業務における「ファイルサーバが遅い」というユーザからの問い合わせの対応にお役に立てるかもしれません。

 

 

 

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安井 謙治
Dell Technologies│Unstructured Data Solutions
デル・テクノロジーズ株式会社 UDS事業本部 SE部

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