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2020年2月26日 16:00

[Unity] UnityをつかったDR設計について

皆様こんにちは。ネットワールドのストレージ担当です。
今回はUnityを使ったファイルサーバのDR設計についてお話したいと思います。

まずはDRについて簡単にご説明いたします。
DRとはディザスタリカバリー(Disaster Recovery)の略で直訳すると"災害復旧"です。
メインサイトの災害時にシステムの動作環境をリカバリサイトへ切り替えることを目的としたシステムを指しており、バックアップの一種となります。

Unityを一般的な社内のファイルサーバとして利用している環境で、DR構成(Replication)を設計する場合の項目をシミュレーションしていきます。
設計するにあたって以下の項目を決める必要があります。

◆RPO(Recovery Point Objective)-目標復旧時点
  →復旧しなければならないバックアップデータの古さ。
◆RTO(Recovery Time Objective)-目標復旧時間
  →ダウンから切替完了までにかかる時間
◆被災シナリオ
  →想定される災害の規模や場所
◆オペレーション環境
  →作業環境や作業員の準備は出来ているか。







UnityのReplicationで設定できるRPOの値が5分~1440分(24時間)です。
デフォルトは60分なので、60分より長い値を設定することが推奨されます。
RTOに関してはUnity以外のインフラ(ADサーバやネットワークなど)の切替を考慮すると6時間程度としておくのが妥当ではないでしょうか。


サイトの切替を考える上で難しい点は、切替時や切戻し時などのタイミングによって環境が都度変わることです。
通常、定義しておく環境は以下の4Shotです。各Shotごとにプロダクトがどういった状態になっているのが正しいのかを洗い出す必要があります。
Unityだけに着目すると環境は以下のように遷移します。

今回はメインサイトが被災し、Unityが復旧できない場合の遷移を紹介します。

スライド1.JPGスライド2.JPGスライド3.JPG

スライド4.JPG

DRの設計で重要なことは、事前に想定される被災シナリオをいかに定義しておくかです。
ここの設計次第で、実際の切替時のオペレーションを誰がどこでどのタイミングで行うのかが決まっていきます。最終的にはより実際の災害時に近い環境でのリハーサルを行うことが大切となります。

被災シナリオについては細かく考えていくときりがないのですが、
大きく"計画的な切替"が可能なケースと"突発的な切替"が求められるケースとに分けられます。

計画的な切替とは大地震などの突発的な要因ではなく、利用しているサイトを切り替えたい場合や、計画停電などのメンテナンスでメインサイトが使えなくなる(使わなくなる)ことがわかっている場合など、切替の直前までメインサイトの操作が可能な場合が考えられます。
このケースの場合、特定のターゲット日に合わせて切替前に同期をかけていくなどしてメインサイトとDRサイトの整合性をとることが可能です。

対して、突発的な切替は突然の機器の重大障害や地震などの災害が考えられます。

また、被災シナリオについては、発生時刻や被害状況などある程度細かく定義しておき、
あとから疑問が生じて手戻りにならないようにしておきます。これらを定義することにより実際の手順や切替、切戻しの流れが決まっていきます。
しかし、多くのストレージ製品は切替、切戻し時のオペレーションが簡潔に済むような考慮がされていないため、用意されているコマンドを組み合わせるなどカスタマイズした手順を実施する必要があります。

このように考慮事項の多いDRシステムですが、Unityであれば解決できます。
Unityの優れている点として"計画的な切替え"と"突発的な切替"のいずれのケースにおいてもGUIの項目が用意されており、切替操作が容易に行えることが挙げられます。

 

スライド1.JPG

実際にDRシステムを導入する場合、製品の選定から設計、構築、最終的なリハーサルの完了まで行うと一年近くかかるということも珍しくありません。
また、カスタマイズした手順を利用する場合、それが承認されるまでに何度もレビューが必要であったりといった事も考えられます。Unityのように専用の手順があり、オペレーションが容易という事はそれらに伴う工数が全て削減されるということです。
これからDRシステムの導入を予定されている方はストレージをUnityで検討してみてはいかがでしょうか。

実際に設計を行う際はストレージだけではなくネットワークや関連するサーバ、監視機能やDB、各種アプリケーションなども考慮しなければなりませんのでその点はご認識ください。

今回はDR設計についてとUnityの優れている点について触れさせて頂きました。DRシステムでも使える真のユニファイドストレージUnityをぜひご利用ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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