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2021年7月29日 17:00

[PowerMax]NVMe Over Fabricやってみた

皆様こんにちは、ネットワールドのストレージ担当です。

弊社ラボ機を使用しPowerMax2000×vSphere7のNVMe Over Fabric(NVMe-oF)検証を実施しましたので、今回は前提条件や注意点などをご紹介したいと思います。
PowerMaxはNVMe-oF用に構成変更を事前に行う必要はありますが、操作はSANと変わらず行える親切設計のため、vSphere側の紹介が多めです。


まずは要件のご紹介です。
スライド6.PNG

次にSANとは一部用語が異なるので、そのご紹介です。
基本的にはSANの用語が別の名前に置き換わった と思って頂ければと大丈夫です。
スライド4.PNG

次に制限事項のご紹介です。
FC-SANと比較するとボリューム(ネームスペース)の最大数やパス数の制限が小さめになっていますので導入を検討する場合は要注意です!
スライド7.PNG

 

PSSは以下の種類がありPowerMaxとしてはFixed以外が推奨のようです。
明記されてはいませんでしたが、Fiexd以外の中ではLB-Latencyをお勧めしている印象を受けました。

PSSの種類

動作説明

Fixed

使用する経路が固定され、障害時のみ別経路が使われる

LB-RR

指定されたIOPSまたはバイト数の転送後、次のパスを使用する
デフォルトは1000 IOPS/10MB

LB-IOPS

指定されたIOPSの転送後、次のパスを使用する
デフォルトは1000IOPS

LB-BYTES

指定されたバイト数転送後、次のパスを使用する

デフォルトは10MB

LB-Latency

一番遅延の少ないパスを使用しIOをする

 


I/Oを掛けながらPSSを切り替え、動きの違いを比較したところ、このような結果になりました。
これを見てもLB-Latencyが一番波が小さく安定した動きに見えますね。
ただどれを選んでもよほどシビアな環境でない限りは気にするレベルではないと思います。
スライド27.PNG



 

デバイス管理も少し変わっていますのでご紹介です。
naaなら従来のSANボリューム、euiならNVMeということを覚えておきましょう!

■FC-SAN/iSCSI
Network Address Authority(NAA)によってデバイスを管理
例: naa.60000970000297900317533030303246

■NVMe-oF
Extended Unique Identifier(EUI)によってデバイスを管理
例: eui.03175330303034300000976000029790
スライド24.PNG


次はvmhbaのご紹介です。
vmhba3/4はlpfcドライバ、vmhba64/65はbrcmnvmefcドライバを使用して動作しているようでその関係でvmhbaが分かれてしまうようです。

スライド14.PNG


 

設定フローは通常のFC-SANと同じ流れで実施すれば問題ないです。注意点も同様です。
スライド16.PNG

 

認識した経路はコントローラのタブに表示されます。
誤った経路が見えてしまった場合はこのボタンを押すことで消すことができます。
スライド17.PNG

 

消すオペレーション自体は非常に簡単ですが、この削除ボタンを押す時は必ず経路を認識した状態で実施してください。
そうしなければ弊社環境ではPSODになりました...そしてESXiの設定も消えてなくなりました...
この動きはSANとは異なりますし、影響も大きいので要注意です!

スライド18.PNG



 

認識したデバイスは今までと同じウィザードでVMFSフォーマットしデータストアとしてマウントすれば使用可能なので、この部分は割愛させて頂きます。
ちなみにFC-SANで使用していたボリュームはそのままNVMe-oF環境でも使用可能です。
ただし署名の関係でスナップショットと最初は認識してしまいますので、署名の変更をするなどひと手間が必要です。
スライド26.PNG





ということで今回はNVMe-oFに関するご紹介でした。
皆様は私のようにPSODを起こし、設定を消すことのないように作業をしましょう!

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