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2020年2月16日 21:00

【Meet The Expert 】神々の声

その道のエキスパートを捕まえていろいろ質問するMeet The Expert。
今回はVMTN(VMware Technology Network)やDCF(Dell Community Forum)で
活躍する皆様に集まっていただきました。HCIの神々達からどんな話が聞けるのか。

 

MTE5.JPGコミュニティと自分

Kaneda:今回皆さんにお会いするにあたって僕が是非知りたかったのはkwmtさんやgowatanaさんのコミュニティに対するモチベーションなんです。本業のほかに時間をなんでそんなに割けるのだろうと。
私にとってコミュニティでの活動は、本業とも大きく関わりのあるものとなっており、時間を割くメリットが大きいです。たとえば、よくある質問の回答を投稿しておくことで、対応を簡易化できますし、問い合わせ自体も減らせます。また、通常業務の対応では得ることのできない、コミュニティならではのユーザとの関係構築や、ドキュメントだけでは伝わらない製品の「感覚」を伝えることもできる機会も非常に貴重です。

 

MTE6.JPGgowatana:一応、自分ではインフラエンジニアと名乗っていて、VMTNに関わるようになったのは自分の勉強のためでした。今ではVMTNのユーザモデレータをしているので、少なくともVMwareにかかわる人々が正しい知識を身につける手助けはやりたいと思っています。モデレータについては「頼まれたら断らない」という性格によるところが大きいですね。

 

 

MTE9.JPG

 

kwmt:私がコミュニティに回答者として関わるきっかけはVxRailでした。製品が出始めた4~5年前にvSANやVxRailについて検索すると殆ど情報がなく、日本語の情報は皆無。間違った情報も溢れていて、製品のナレッジや検証した経験を正しく伝えてイメージを変えられないかな、と考えていました。その為に検証結果や調べた内容をブログにしたり、コミュニティでの質問に回答する事で情報を増やし検索ヒットしやすくなるように地道に活動しました。質問される事柄というのはみんなが知りたい情報=重要な情報ですからね。それに回答していけば使っている人のそばに寄り添うことにもなります。それと、コミュニティの質問に回答することは最新情報を確認・整理して纏める必要もあるので自分自身の知識も整理出来るメリットもあります。

 

仮想化を取り巻くギャップ
Uehara:AIエンジニアの中ではコミュニティじゃないと最新で確実な情報は得られない、という意識は常識化してますね。

gowatana:スピードだけじゃなく情報の幅も関係していると思います。一人ですべてを語れるスーパーマンはほとんどいない。HCI自体について語れる人はいても、HCIがひとつのインフラとしてだけでなくてクラウドの構成要素になったりもするので、関係性を含めて語れるかというと一人の人間では難しい。知るべきことが広範囲になってきていると感じています。

Uehara:僕が今勉強しているAI関連でも、エンジニアがアプリ側しか見ていなかったのに,開発するための環境であるDockerについて考えるようになってきてますね。
僕としてはインフラとアプリ両者がDockerという同じ土俵で出会った!って嬉しくなったのですが。

gowatana:一人のエンジニアがインフラとアプリの両方をやる、とはならなそうかなと思っています。Dockerなどのコンテナによる仮想化は、インフラ面とコンテナの作り方が区別されずに語られてしまうことが多く感じています。アプリとしては、まずは開発するものをどうコンテナにして起動するか、作り方が気になるはず。一方で、これまでシステムのインフラを専門にやってきたエンジニアにとっては、まずは”入れ物”としてのコンテナを、どこで起動して、どうネットワークやストレージにつなげられるか、といった基盤となる部分の方が大事かなと。これはHCIにも言えることですが、ユーザにとってはデプロイが早いとか手順がシンプルとか言われている技術や製品でも、立場によって、入り口も知っておくべき知識も異なると思います。

MTE3.JPGkwmt:同じDockerという言葉を使っていてもインフラ側とアプリ側の間にはギャップがあるってことですね。インフラに関しては昔の意識を持ったまま仮想化の世界に入ってしまった人と、最初から仮想化ありきでスタートしている人の考え方の間にもギャップがあるかと思います。前者の場合はメインフレームのように一秒たりともダウンしてはいけないシステムを IA サーバベースの仮想化の世界でもできると思ってしまう事もあります。

 

Kaneda:業務時間中のNode縮退を考慮していない設計なども、同じような背景があると思っています。HCIでもMission Criticalなアプリケーションを稼働させることはは可能だと思いますが、メインフレームと同じ考え方では実現できない。可用性にかかわるアーキテクチャが変化し、それを担保するレイヤーがソフトウェア側にシフトしている一方で、いまだ多くのユーザの「感覚」がメインフレームの時代に取り残されている。それがユーザとベンダのギャップであり、課題だと思います。

kwmt:販売する側が仮想化基盤・HCIへの理解、特に管理運用・ライフサイクルマネージメントの適正化を深めないままお客様へ導入してしまった点もあるかと思います。昔の運用意識を持ったまま仮想化基盤・HCIの導入が進んでしまうと、プロアクティブにパッチ適用やバージョンアップする事なくバージョン塩漬け運用になってしまいがちです。

MTE2.JPGgowatana:ユーザ側でも、HCIを導入してみたけど、運用を合わせられていないケースもありますね。問題が起きてやっとあたふたする。自分のインフラに使われているものだとしても、なかなか技術要素や製品に興味を持てていない、という人も多くいるようにも感じます。
Kaneda:ほんのちょっとの興味でいいんですけどね。障害起きても自分でどうにかしよう、の気持ちがあればそのあとの結末の差は歴然です。

 

 

スーパーマンはいないけど

Kaneda:仮想化にまつわる技術革新は早い、とはいえ新しいものが出ても、ハードウェアはなくなりません。基盤として生き続けてもらわなきゃいけない。

kwmt:少なくとも売る側、提案する側は包括的にすべてを知るべきです。少なくともわからないなら調べる方法だけでも。後輩には外の世界を知らせたいという意味でも会社の業務の中だけではなく、数多くある IT コミュニティへの参加を勧めてきました。そしてそこで居場所を見つける子は成長が早い。私もコミュニティで情報発信するのは後々に自分の利益として返ってくるからだと思ってやってるんです。情けは人のためならず。

gowatana: コミュニティには、匿名でバックグラウンドが異なる人々からメッセージが投稿されてきます。スーパーマンではないですが、集めれられた言葉で生じるギャップはできるだけ解消していきたいかなと思います。

 MTE4.JPG

写真左から・・・

naoyuki_kaneda:Dell Community Network(DCN)のVxRail投稿質問へ就寝中を除き、100%回答しているエキスパート。「やればやるほど自分は何も知らない」真摯なそのセリフは
どこまでも学ぶことをやめない根っからのエンジニアの証。
kwmt:ソフトウェア開発に始まりストレージ、ネットワークをカバーするインフラエンジニア、今やvSAN スペシャリストとして幅広いIT業界のレイヤー層を歩む。場所が変わっても技術と人間への熱い想いは変わらない。
gowatana:VMware Technology Network(VMTN)の User Moderator。「埋められないギャップはない」と日本語力で理系IT業界に戦いを挑む文系インフラエンジニア。しかしVMware知識は誰よりも深く彼を知らない人はモグリとまで言われる。




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