• お客様の事例

    麻生建築&デザイン専門学校:ワークステーション事例(PC教室・ラボ環境拡充)

    • 3D CADに加え解析、VR、BIMなど最新技術をフル活用できる環境を実現 国内外のコンペ受賞に貢献

      建築分野とデザイン分野の専門教育に強みを持つ麻生建築&デザイン専門学校では、授業で3D CADソフトなどを稼働させる端末としてデル・テクノロジーズのDell Precisionワークステーションシリーズを採用。3D CADによるモデリングのほか、解析、VR、BIMをはじめさまざまな最新技術を活用して学生の学びや作品づくりをサポートしている。こうした取り組みは、国内外のコンペティションでの受賞など多くの実績につながっている。

    • 課題

      数年間という限られた期間の中で、社会で活躍できる人材を育てるために、目標に向けて自主的に学べる学習環境の構築を進める麻生建築&デザイン専門学校。そうした経緯から3D CADに加え、解析ソフトやVR、BIMソフトといった最先端の技術を問題なく活用できるワークステーションへのリプレースを検討。また、学生が学外でも学べるように、ハイスペックで持ち運びしやすいモバイル型のワークステーションを探していた。
    • 導入効果

      • ハイスペックなワークステーションをPC教室やBIM室、ラボに追加し、VRや解析、シミュレーション、BIMソフトなどをフル活用した教育を展開
      • モバイルワークステーションを1人1台所有することで、自宅などでも「3DEXPRIENCE」が利用可能に
      • 充実した端末環境をフル活用し、国内外のコンペティションで優秀な成績を収める学生を輩出
      • 先端技術を用いることで卒業制作などのレベルが向上。高い就職実績に貢献
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        「社会の変化に合わせて新たな技術や機器を取り入れるなど、充実した教育環境を整えながら企業で活躍できるプロフェッショナルを育成することで、世の中や産業界に貢献していきたいと思います」

        麻生建築&デザイン専門学校
        校長代行
        今泉 清太氏

      • 麻生建築&デザイン専門学校
        校長代行
        今泉 清太氏

      • 麻生建築&デザイン専門学校
        教務部 副主任
        稲吉 貴博氏

      • 麻生建築&デザイン専門学校
        教務部 副主任
        福光 春子氏

    • 学校法人麻生塾を母体とする麻生専門学校グループは、九州最大規模の専門学校グループだ。同グループの1校として建築分野とデザイン分野に精通した人材を多数輩出しているのが、麻生建築&デザイン専門学校である。

      建築・建設業界やメーカーなど、幅広い業界の大手有名企業と連携した教育活動を行うとともに3D CADソフトやBIM(Building Information Modeling)をいち早くカリキュラムに導入し、最先端の技術に対応できる教育環境を整備している。そうしたコンピューティング環境を構築する上で活用されているのが、デル・テクノロジーズ(以下、デル)のDell Precisionワークステーション シリーズだ。

    • 産学連携の取り組みや最先端の技術を活用した教育で高い就職実績を誇る

      麻生建築&デザイン専門学校は、建築工学科、建築士専攻科、建築学科、建築CAD科、インテリアデザイン科、クリエイティブデザイン学科(プロダクトデザイン専攻、ビジュアルデザイン専攻)の6学科を設置。100%(2022年度)という高い就職率が示すように、机上の学びだけではなく、実践を見据えた教育を展開していることが特色だ。

      麻生建築&デザイン専門学校校長代行 今泉清太氏は「本校では、専門力を活かして業界の第一線で輝き続ける人材へと成長して欲しいという願いから、一度きりの人生を大切に思い感謝の心を持って社会貢献ができる人材=グローバルシティズンの教育に力を入れています」と教育への想いを語る。

      社会で活躍できる人材を育てるという意図で、さまざまな大手有名企業や団体などと連携した教育活動を実施。また、建築系の学科においては大手建設会社でBIMの活用が進む背景から、最新の3D CADソフトに加えてBIMソフトをはじめ、さまざまなソフトウェアを導入している。より意欲の高い学生に対しては、学年・学科を問わず参加できる「BIMゼミ」なども開催している。

    • 3D CADに加え、解析・VRなども自発的に学べる環境を構築

      同校のクリエイティブデザイン学科プロダクトデザイン専攻では、ハイエンド3D CAD製品の「CATIA」や解析ソフトウェアの「SIMULIA」、VRなどを含む3Dプラットフォーム製品である「3DEXPERIENCE」を採用。3Dデザインだけではなく、解析・VRなどの先端技術を自発的に学べる環境を準備している。

      そうした教育環境を実現しているのが、「3DEXPERIENCE」などを提供するダッソー・システムズと共同で2019年に開設した「ASOラーニング・ラボ(ASO Learning Lab)」だ。ダッソー・システムズの「ラーニング・ラボ」は、同社が各国で展開している次世代教育プログラムの一環で、3Dプリンター、VRヘッドセット、液晶タブレットなどを完備し、最先端の技術に対応できる環境を整備している。

      「3Dモデリングとあわせて、解析ソフトやVRなどを問題なく行える端末環境を整えるために、ハイスペックなワークステーションを導入する必要がありました。以前導入していたワークステーションでは、レンダリングやVRシミュレーションを行う際に時間を要すことや、マシン自体が落ちる点が悩みでした」と、同校教務部副主任の稲吉貴博氏は語る。

      ダッソー・システムズの「ラーニング・ラボ」参加にあたり、3DEXPERIENCEなどのソフトウェアが問題なく動作するコンピューティング環境の整備が条件となっていた。そうした背景もあり、Dell Precisionワークステーションの採用が決定された。その理由を稲吉氏は次のように説明する。

      「高度な処理能力が求められる中で、CPUやグラフィックボードなどのスペックにはこだわりました。今の時代、マシンの性能の高さは作品づくりなどアウトプットの精度に大きく影響しますので、コンシューマ向けGPUを搭載したPCではなく、プロフェッショナル向けのハイエンドGPUを搭載したワークステーションを検討しました。実際に導入してみますと、3D EXPERIENCEの機能をフルに使うことができます」

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        「3次元モデリングデータの解析やVRシミュレーションを行う環境を考え、ハイスペックなDell Precisionワークステーションの導入を決めました。導入後はソフトウェアの起動速度が向上し、作業効率が大幅に上がりました。作品を通して学生の成長を感じており、デジタル機器を用いたレベルの高い教育には、高いスペックの機器が必要であることを実感しました」

        麻生建築&デザイン専門学校
        教務部 副主任
        稲吉 貴博氏

    • Dell Precisionワークステーションをフル活用し世界コンペで第1位を獲得

      2019年、ASOラーニング・ラボに導入されたタワー型のDell Precision 5820、モバイル型のDell Precision 7550の使用実績を受けて、2020年からは学生向けの推奨機の1つとしてモバイル型のDell Precisionシリーズが指定されている。稲吉氏自身は過去にデルPCの1ユーザーであったが、同氏が3DEXPERIENCEのイベントをきっかけにデルとコンタクトを取って以降、現職でもデル製のPCを拡充し始めていた。

      「学生に1人1台、3D CADが使える端末を持たせることが1つの目標でした。学内でしか学べない環境では、長期休みなどには自発的に学ぶことができないからです。数年間という短い学生時代に、多くのことを学んで成長してほしいという観点で、持ち運びやすいモバイル型のワークステーションは必須だと考えていました」(稲吉氏)

      モバイル型のワークステーションで場所を選ばず3DEXPERIENCEを活用でき、ASOラーニング・ラボ内で解析・VRなどの高度な作業を問題なく行える環境が整備されたことは、教育面でも大きな成果につながっている。

      ダッソー・システムズが主催しているコンペティションである「プロジェクト・オブ・ザ・イヤー2021」の「3DEXPERIENCE」部門において、38カ国400超のプロジェクトの中から同校の学生が1位、3位を受賞したことも、そうした教育環境の整備がもたらした効果の1つだ。

    • 解析・VRなどを利用できる場を拡充するため新たなワークステーションを導入

      同校では、ASOラーニング・ラボ内に高スペックのDell Precisionワークステーションを導入することで学習環境を強化した。しかし、ラボ内には限られた台数のワークステーションしかないため、順番待ちが発生するなど常時使うことができない点が新たな課題として生まれてきた。

      「ASOラーニング・ラボの誕生により、課題やコンペティション向けの作品づくりの幅が広がるとともに、目に見えて作品のクオリティが上がりました。そうした環境をより多くの学生が使えるようにするために、授業で使うPC教室のワークステーションのリプレースを検討することとなったのです」(稲吉氏)

      3D CADを用いた授業などを行うPC教室に設置されたワークステーションは他社製の古いモデルであったため、解析ソフトやVRを稼働させている間に落ちてしまうなどの問題が起きていた。そこで、ラボ内で数台使っていたタワー型のDell PrecisionワークステーションがPC教室にも30台ほど導入された。

      「PC教室で負荷のかかる作業を行う場合、以前はマシントラブルで止まってしまうケースがありました。ハイスペックなDell Precisionワークステーションが設置されてからは、ソフトウェアの起動速度も速くなり、授業中にマシンが落ちることもなくなりました。やはりデジタル機器を用いたレベルの高い教育を行うためには、高いスペックの機器が必要であることを実感しています」(稲吉氏)

      また今回、ラボ内にはタッチパネル式の大型モニター「C6522QT」が新たに導入された。その意図を稲吉氏は以下のように話す。「グループワークなどでディスカッションしながら進める際に、大型モニターがあるほうが進めやすいと考えました。特にVRを用いる場合、VRの映像を大型モニターに映すことで、参加メンバーの視点を共有できる点は大いに役立っています。また、オープンキャンパスなどでVR体験をしていただく時などにも活用していますね」

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        「大学院生や社会人も参加するBIM系のコンペで戦うには、ハイスペックなマシンが不可欠です。そうした意味で、Dell Precisionワークステーションの導入は大きなターニングポイントになったと感じています」

        麻生建築&デザイン専門学校
        教務部 副主任
        福光 春子氏

    • コンペで戦うためにはハイスペックなマシンが不可欠

      また今回では、BIMソフトウェアをより快適に扱えるように、PC教室のほかにBIM室にもタワー型のDell Precisionワークステーションが導入された。同校ではBIM室において、授業とは別に「BIMゼミ」と呼ばれる自主教育の場を定期的に開催している。

      同校教務部副主任 福光春子氏は「建築業界は、国土交通省が建築BIM推進会議を設置し、現在企業でもBIMを活用するための環境整備が活発化しています。その最新技術の概念および操作技術を学ぶことがBIMゼミの主な目的です。建築系の学生が学科を超えて集まり、学びを深めながら協力して作品づくりなどに取り組んでいます。BIM系のコンペには大学院生や社会人も参加しますので、ハイスペックなマシンがなければ勝負できません。そうした意味では、Dell Precisionワークステーションの導入は大きなターニングポイントになったと感じています」と話す。

      BIM系のコンペでは建物だけではなく、街づくりという観点から日照の変化や風洞計算などに加え、動画やアニメーションを用いた表現力なども重要な要素となってくる。要素ごとに連携するソフトが多岐に渡るため、処理能力の高いワークステーションが必須だ。実際、充実した設備環境とともに福光氏らの手厚い指導を受けて、同校の「BIMゼミ」所属の学生は、マロニエBIM設計コンペティション2022((一社)日本建築士事務所協会連合会、(一社)宮城県建築士事務所協会、(一社)栃木県建築士事務所協会、(一社)福岡県建築士事務所協会)をはじめとする設計コンペで優秀な成績を残している。

      「BIMゼミは学科・学年を超えてチームを組むことで、ソフトの操作技術だけではなく、社会性を学ぶ場にもなっています。またBIM室は卒業制作などでも使われており、就職活動においては、その作品自体が学生の将来を決める実績にもなります。そういった面でも、引き続き最先端の技術を活用できる環境を学生たちに届けていきたいと考えています」(福光氏)

    • PC教室のワークステーションをDell Precisionワークステーションに刷新

    • 常に新たな技術を取り入れながら社会で活躍できる人材を育成

      建築系学科からは建築・建設業界へ、クリエイティブデザイン学科からは自動車業界、家具、シューズなど各種メーカーへ、数多くの卒業生を輩出している麻生建築&デザイン専門学校。今回のリプレースをメインで担当した稲吉氏は、導入の感想を次のように話す。

      「実践的な教育という意味では、チャレンジしたい学生には、場所も時間も問わず没頭できる環境を提供することが重要だと考えています。10代20代は学べば学ぶほど成長できる世代だと思いますので。環境の整備が高い就職実績につながっていることは教育者として嬉しいことです」

      加えて稲吉氏は、学外でも学生のダブルディスプレイ環境を実現できないかと検討しており、デルの14インチポータブルモニター「Dell C1422H」に興味を示しているという。引き続き学習環境のさらなる充実へ取り組んでいく構えだ。

      今後について今泉氏は「これからも社会の変化に合わせて、新たな技術や機器を取り入れながら、充実した教育環境を整えていきたいです。企業で活躍できるプロフェッショナルを育成することで、世の中や産業界に貢献していきたいと思います」と語る。

      同校のパートナーとして、デルではDell Precisionワークステーションシリーズなどの提供を通して、未来の日本をつくる学生たちの教育を支えていく。

    • 別フロアに移設したASOラーニング・ラボではDell Precisionワークステーションを増設するほか、タッチ式の大型ディスプレイを設置

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    • お客様名 : 麻生建築&デザイン専門学校

      業種 : 学校 

      場所 : 日本/福岡

      • ソリューション

      • Dell Precision 3660 タワーワークステーション+NVIDIA RTX A4000搭載 (PC教室)

      • Dell Precision 3660 タワーワークステーション+NVIDIA RTX A5000搭載 (ASOラーニング・ラボ)

      • Dell Precision 7550 モバイルワークステーション+NVIDIA Quadro RTX 5000搭載

      • Dell Precision 3571 モバイルワークステーション
        (学生向け:NVIDIA T600、NVIDIA RTX A1000、NVIDIA RTX A2000から選択)

      • Dell C6522QT 4Kインタラクティブ タッチ モニター (ASOラーニング・ラボ)