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お客様の事例
株式会社フリゴ:Latitude 12 Ruggedタブレット事例
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マイナス25℃でも安定稼働のデル・テクノロジーズの「Rugged」 タブレットPCで冷凍倉庫の高効率な現場作業を支える
冷凍・冷蔵食品の物流倉庫を運営するフリゴでは、室温マイナス25℃以下の冷凍倉庫でも安定して動作するデル・テクノロジーズの「Latitude 12 Ruggedタブレット」を2018年から使い続け、効率的な現場業務を支えている。
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ビジネス課題
フリゴでは2017年、冷凍・冷蔵食品を扱う物流倉庫(冷凍倉庫)での業務効率を高めるべく、タブレットPCによるピッキング/検品業務のペーパーレス化に乗り出した。それに際して、室温マイナス25℃以下という過酷な環境の冷凍倉庫内でも安定動作を続け、かつ適正価格のタブレットPCを探し当て、導入することが大きな課題となった。
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導入効果
- 室温マイナス25℃以下の冷凍倉庫内でも安定動作を続けるRuggedタブレットにより、現場業務の効率化を実現
- 2018年からの約3年間、23台のRuggedタブレットの使用を通じて機器故障・破損ゼロ件を達成
- RuggedタブレットのフルHD画面によって紙伝票と同等の情報量をタブレット上に表示させ、ペーパーレスでのピッキング/検品業務を効率化
- 検品・ピッキングに加えて始業前の設備点検や倉庫内・事務所内の環境チェックの効率化にもRuggedタブレットを活用
- ピッキング/検品、始業前設備点検、環境チェックのペーパーレス化によって作業員一人当たりの作業時間が1日約1時間削減
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「Ruggedタブレットを現場で使い始めてから約3年間、不満の声や機器トラブルの報告は一切聞こえてきません。それはRuggedタブレットがいかに頑丈で、かつ使いやすいかの証明であると感じています」
株式会社フリゴ
情報システム部
リーダー
青木聡彦氏
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株式会社フリゴ
情報システム部
リーダー
青木聡彦氏
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株式会社フリゴ
北港(舞洲)物流センター
センター長
宮園昌彦氏
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株式会社フリゴ
情報システム部
リーダー
桐原光雄氏
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株式会社フリゴは、大阪府・和歌山県を中心に冷凍・冷蔵食品の物流倉庫を運営する倉庫事業者だ。同社の倉庫では従来、ピッキング/検品などの作業に紙ベースの伝票を使用してきた。ただし、紙伝票を用いたピッキング/検品の効率性は高くなく、人的なオペレーションミスが発生するケースも少なくなかった。そこで同社では、ピッキング/検品業務のペーパーレス化に乗り出し、その取り組みを支える端末として室温マイナス25℃以下という冷凍倉庫の過酷な環境でも安定動作を続けるデル・テクノロジーズ(以下、デル)の「Latitude 12 Ruggedタブレット」(以下、Ruggedタブレット)を2018年に導入した。以来、Ruggedタブレットは安定動作を続け、倉庫業務の効率化に大いに役立てられている。
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倉庫業界の変革をリードする
フリゴの創設は1969年。西願織物グループの冷凍倉庫部門が分離独立し、和歌山冷蔵株式会社の名称で会社を立ち上げたのが始まりだ。旧社名からもわかるとおり、フリゴはもともと和歌山県を中心に事業を展開していたが、1991年に大阪・堺市に本社を移転し、併せて社名を現社名に変更した。
のちの1997年には大阪北港(舞洲)に物流センターを新設し、本社機能も同所に移している。今日、大阪北港(舞州)と南港、北大阪(吹田市)、和歌山に物流センターを構えるほか、2011年には東日本の物流拠点として東京営業所も開設している。さらに2019年には大阪港区にも物流センターを開設した。これにより、同社保有の冷凍倉庫の総収容能力は7万3,400トンに及び、凍結能力も1日50トンに上る。
そうしたフリゴの特徴は、調達・輸入・通関・保管・加工・輸送など、食品物流にかかわる業務のすべてに対応できる点にある。例えば、大阪・北港(舞洲)の物流センターは、超低温・冷凍・チルド・ドライなど、すべての温度帯の商品が保管できる収容能力約3万トンの冷凍倉庫を備え、商社・卸・メーカー・量販店など、さまざまな取引先の配送センターとして機能することができる。
またフリゴでは、通関手続きの代行など、保税関連の業務を請け負う通関事業をはじめ、日本全国をカバーした運輸事業、冷凍フルーツや惣菜などを小分け袋に詰め替えてコンビニエンスチェーンなどに出荷する食品加工事業なども幅広く手掛けている。
このように倉庫事業をコアにしながら、さまざまな事業を多角的に展開するフリゴは、倉庫業界の変革をリードする存在であり、倉庫管理業務のシステム化にも4半世紀以上前から取り組んできた。のちの2016年からは、倉庫管理システムの改変を推し進め、併せて現場作業の効率化を目指して倉庫業務における伝票のペーパーレス化にも乗り出した。
倉庫管理システム改変プロジェクトの第1フェーズでは倉庫荷役業務をフルオートメーション化したパレット自動倉庫が実現された。また、第2フェーズでは冷凍倉庫におけるピッキング/検品のペーパーレス化が図られた。これは、冷凍倉庫内の端末から倉庫管理システムに直接アクセスし、ピッキング/検品のチェックや入力作業を行えるようにする仕組みであり、その端末として採用されたのがRuggedタブレットである。
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高い耐久性とコストパフォーマンスでRuggedタブレットを選択
同社がRuggedタブレットを選んだ大きな理由は、マイナス25℃以下という冷凍倉庫での長時間使用に耐えうる耐久性を備えつつ、コストパフォーマンスに優れていることだ。またそれだけではなく、画面が広くフルHD(1,920 × 1,080ドット)に対応している点も大きかったと情報システム部リーダーの青木聡彦氏は振り返る。
「安全面の理由から、作業員は冷凍倉庫内で長時間働くことはできません。ゆえに、複数の伝票を同時に見ながら仕事を効率的にこなさなければならず、作業で使う端末はフルHDレベルの画面を備え、紙伝票と同等の情報量を一画面で見やすく表示できることが必須でした」(青木氏)。
画面のサイズが大きく、冷凍倉庫の冷温環境でも問題なく動作し、しかもコストパフォーマンスに優れる。これらの要件を満せる製品はRuggedタブレット以外には見当たらなかったと青木氏は言う。加えて、Ruggedタブレットにはバッテリーが2つ搭載されており、丸1日の業務時間内に充電する必要がない。「それも倉庫業務で使うのに適した設計と言えました」と青木氏は指摘する。
さらに、Ruggedタブレットは特殊仕様の端末ではなくWindows10対応の汎用PCであり、画面のサイズ・解像度は国際的な標準仕様に準拠している。そのため、特殊な画面解像度に合わせてシステムのユーザインタフェースを調整する必要はなく開発環境でテストした仕組みが、そのまま動作させられるという利点もある。
「システムを開発する側にとってこの利点は重要で、この利点によってシステムの開発・追加・拡張が効率的に行えていると言えます」(情報システム部リーダー、桐原光雄氏)。
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Ruggedタブレットに搭載されている2つのバッテリー
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本社外観
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Ruggedタブレットの活用で現場作業の効率化が大きく進展
Ruggedタブレットの導入を決めたフリゴは2017年秋に同タブレットを倉庫内に持ち込み、試験運用・検証をスタートさせた。その結果、冷凍倉庫内でも安定した動作を続けることを確認して合計25台のRuggedタブレットを導入し、以来、約3年間にわたり現場で活用し続けている。
現場では、ヒーター付きのハンディターミナルを接続させたRuggedタブレットを作業員が手持ちで利用したり、倉庫内で稼働するフォークリフトにRuggedタブレットを固定して活用したりしている。また、Ruggedタブレットは、ピッキング/検品用の端末として画面上に伝票を表示するだけでなく、品質チェックのためのデジタルカメラとしても活用されている。かつては、品質チェックのために冷凍倉庫にデジタルカメラを持ち込んで撮影していたが、倉庫内の温度はデジタルカメラの動作保証温度よりも低温で、結霜・結露による不具合が間々発生していた。Ruggedタブレットの導入で、その心配もなくなった。
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加えて、作業員による始業前の設備(フォークリフトなど)点検や、デジタルカメラを使った倉庫内・事務所の環境点検業務などにもRuggedタブレットが使われている。
こうしたRuggedタブレットの活用により、現場業務はかなり効率化されていると北港(舞洲)物流センター センター長の宮園昌彦氏は評価する。
「倉庫業務にRuggedタブレットを使うようになってから、紙伝票が1日当たり約1,000枚節約されたほか、作業員による各種の点検・報告業務がオンライン化されて効率的になり、作業後のデータ入力といった管理作業も不要になりました。
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Ruggedタブレットを導入する以前に比べて、定常業務に費やす時間は、作業員1人当たり1時間/日は確実に減らせていると思います。作業員が紙に手書きした文字をシステムに転記(入力)する必要もほとんどなくなっていますので、データ入力上のミスも相当減っているはずです」(宮園氏)。
さらに、Ruggedタブレットを通じて現場の情報がリアルタイムに倉庫管理システムへ反映されるようになったことで、入出荷の進捗や商品品質に関する顧客(=荷主)からの問い合わせに迅速に回答することも可能になった。これによって顧客からは「自社倉庫と同じような商品管理が可能になった」との高い評価を得ているという。
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「Ruggedタブレットは頑丈で、機器の故障や破損で現場の作業が滞った経験はまったくありません。現場の日々の作業で当たり前のように使うツールとして機能し続けています」
株式会社フリゴ
北港(舞洲)物流センター
センター長
宮園昌彦氏
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3年間の使用を通じて機器故障・破損はゼロ件現場業務に欠かせないツールに
上述した業務上の効果は、Ruggedタブレットが現場作業の中で安定稼働を続けてきたことによって生まれたものでもある。
「倉庫業務で使われている25台のRuggedタブレットは、およそ3年間の長きにわたり機器故障・破損のトラブルをまったくといっていいほど引き起こしていません。唯一あった機器トラブルもバッテリーの不具合で、その問題もデルの迅速で的確なサポートによってすぐに解決され、業務に支障をきたすことはありませんでした」と、桐原氏は語り、こう続ける。
「Ruggedタブレットは室温マイナス25℃以下の冷凍倉庫内で日常的に使われているほか、フォークリフトに固定されたRuggedタブレットについてはリフトの振動にさらされ続けてきました。それでも長期にわたって機器トラブルがほぼゼロ件というのは、他のタブレットPCではありえないような耐久性です。実際、倉庫業務では他社製のタブレットPCも一部使用していますが、それらは相当の頻度で故障を発生させています」
この言葉を受けたかたちで、青木氏もRuggedタブレットの安定性を次のように評価します。
「Ruggedタブレットを使い始めてから今日にかけて『使いにくい』『故障した』『処理が遅い』といった声が現場から寄せられたことは一度もなく、現場にとってRuggedタブレットは仕事に欠かせないツールであると同時に動くのが当たり前のシステムになっています。ゆえに、Ruggedタブレットを他の製品に切り替える必要性を感じたことも一切ありません。それはRuggedタブレットがいかに優秀で、当社の倉庫業務にフィットした製品であるかの証明だと感じています」
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「Ruggedタブレットは耐久性が非常に高いだけではなく、国際標準に準拠したWindows PCでもあり、システムを開発する側にとっても非常に使い勝手に優れた製品と言えます」
株式会社フリゴ
情報システム部
リーダー
桐原光雄氏
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Ruggedタブレットへの信頼からあらゆる業務端末をデル製品で統一へ
フリゴでは2022年以降、倉庫管理システムや事務系システムのさらなる改変・強化を行う予定であり、それに伴いRuggedタブレットを約20台追加導入する計画にある。
「Ruggedタブレットの耐久性と使い勝手の良さに対しては当社の経営層からの評価も高く、倉庫業務の現場で使う端末はRuggedタブレットで統一することがすでに決まっています。追加導入する約20台は既存の他社製タブレットをリプレースする用途にも使う予定です」(青木氏)。
さらに、Ruggedタブレットへの高い評価から、事務系のPCについてもデルの製品で統一するという動きにもつながっている。
「Ruggedタブレットの使用を通じてデル製品の完成度やコストパフォーマンスの高さ、そして製品に付随するデルのサポート品質の良好さについては十分に確認できています。しかも、当社の場合、社内システム開発用の基盤もデル製品で統一してあります。したがって、事務系PCの全台をデルのPCで統一するというのは、ある意味で当然の判断と言えますし、そうすることがベストであると言えるでしょう」(青木氏)。
業務の効率化を支えるシステムの変革に意欲的に取り組むフリゴ。同社の取り組みに対してデルが果たすべき役割はますます重みを増している。
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写真左から情報システム部 リーダーの青木氏、北港(舞洲)物流センター センター長の宮園氏、情報システム部 リーダーの桐原氏
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お客様名 : 株式会社フリゴ
業種 : 物流
場所 : 日本/大阪
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ソリューション
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Latitude 12 Ruggedタブレット
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