• お客様の事例

    兵庫県

    • 県内自治体と中小企業のコロナ禍対応を支援するリモート接続アプリ「テレワーク兵庫」をDell EMC PowerEdge+Dell EMC PowerStoreで実現

      兵庫県では、新型コロナウイルスへの対応を目的としたリモート接続アプリ「テレワーク兵庫」の提供を開始した。そのインフラには、デル・テクノロジーズの「Dell EMC PowerEdge」と「Dell EMC PowerStore」を活用。両製品の優れた性能・信頼性を最大限に活かすことで、約10万人に上るユーザーへの安定的なサービス提供を実現している。

    • ビジネス課題

      日本の経済・社会に多大な影響を及ぼした新型コロナウイルス。特に2020年4月に初めて発令された緊急事態宣言では、社員の出社を約3割以下に抑えることが強く求められた。こうした状況で事業活動を継続していくためには、テレワーク環境の整備が必要不可欠である。とはいえ、財政事情の厳しい小規模自治体や中小企業が自前で一からシステムを構築するのは容易なことではない。そこで兵庫県では、県庁はもとより、県内の市・町や中小企業でも手軽にテレワークが行える新たなサービスの企画・開発に挑むこととなった。

    • 導入効果

      • 10万人まで登録可能。5万人同時接続。
      • サービスを無償解放することでユーザーの財政負担をゼロに(令和5年12月まで)
      • 高性能GPUを搭載し、高負荷にも余裕で耐えられるパフォーマンスを確保
      • 圧縮・重複排除機能の活用でリソースの有効活用を実現
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        「『テレワーク兵庫』の提供を通して、県内自治体や中小企業のコロナ禍対応を支援できたことは大きな成果だと考えています。対象となる自治体・企業には無償で解放していますので、自前でテレワーク環境を導入するのが難しい場合は、ぜひご利用頂ければと思います」

        兵庫県企画県民部科学情報局
        システム企画課 課長
        前田 晃氏

      • 兵庫県
        企画県民部科学情報局
        システム企画課 課長
        前田 晃氏

      • 兵庫県
        企画県民部科学情報局
        システム企画課システム企画班 主幹(情報基盤担当)
        宇出津 康幸氏

    • 関西経済圏の一翼を担う主要自治体として発展を続ける兵庫県。工業地帯では大手製造業の工場が数多く稼働しているほか、豊かな自然や環境を活かした農林水産業も盛んに行われている。

      今回、同県では、コロナ禍対応を目的とした「兵庫県在宅支援システムテレワーク兵庫」(以下、テレワーク兵庫)の提供を開始した。これにより県職員が自宅に居ながらにして業務を行える環境を実現。さらには、県内の市・町や中小企業に対しても本サービスを無償解放し、財政事情の厳しい自治体や企業でも手軽に、かつ安心してテレワークが行えるよう支援している。

    • デジタル先進自治体を目指しICTの利活用を積極的に推進

      古くから海陸交通の要衝として栄えた歴史を有する兵庫県。県人口の約9割を占める神戸・阪神・播磨地域には、鉄鋼や造船、機械などの重工業が集積。一方、但馬・丹波・淡路地域では、豊かな自然環境を活かした農林水産業が盛んにおこなわれている。また、世界文化遺産・姫路城や、有馬、城崎温泉をはじめとする観光地も同県の大きな魅力だ。

      加えて同県では、ICTの利活用にも意欲的に取り組んでいる。兵庫県企画県民部科学情報局システム企画課課長 前田晃氏は「全国に先駆けて『兵庫情報ハイウェイ』の敷設を行ったほか、庁内の一人一台端末配備にも早くから取り組んでいます。さらに、2019年には、民・産・学・官の各主体が最先端のICTを基盤として多種多様なデータの利活用に取り組む指針『ひょうご・データ利活用プラン』を策定。これに基づいた様々な施策を進めています」と説明する。

    • 新型コロナウイルスの感染拡大に伴いテレワーク環境の整備が急務に

      その同県においても、想定外の事態となったのが、2020年初頭より世界的な猛威を振るった新型コロナウイルスである。国内での感染拡大に伴い、政府も同年4月に緊急事態宣言を発令。ここでは人と人との接触をできる限り減らすために、職場への出社を3割以下に留めるよう要請された。兵庫県企画県民部科学情報局システム企画課システム企画班主幹(情報基盤担当)宇出津康幸氏は「当然当県においても、県庁に登庁する職員数を最小限に抑えなくてはなりません。そのためにはテレワーク用の環境が必須ですが、既存のリモートアクセスシステムではとても対応しきれませんでした」と振り返る。

      元々、既存のリモートアクセスシステムも、在宅勤務での利用が考慮されてはいた。人数的にも約300名程度の利用が可能であり、平時に使う分には特に問題のあるようなものではなかった。「ところが、今回のコロナ禍では、突然7割もの職員に対しテレワーク環境を提供する必要が生じました。当県の職員は、行政職、教育職合わせて約15,000名に上りますので、これまでとはケタ違いの大規模環境を用意しなくてはなりません。かといって、導入に長々と時間を費やすこともできませんので、急いで新システムの検討に取り掛かりました」と宇出津氏は語る。

    • Dell EMC PowerEdge+Dell EMC PowerStore

    • 「テレワーク兵庫」のインフラをDell EMC PowerEdgeとDell EMC PowerStoreで構築

      今回の取り組みで注目されるのが、職場で普段利用しているPCへのリモート接続方式を採用した点だ。宇出津氏はその理由を「既存のリモートアクセスシステムは、サーバー上の仮想デスクトップにアクセスする方式であるため、自分用のPCに保存したファイルなどが利用できません。これでは業務に支障を来す可能性もありますので、職場PCに自宅からアクセスする方式の方が良いと判断しました」と説明する。

      加えて、もう一つ見逃せないのが、兵庫県内の市・町や中小企業へのサービス提供も目指した点だ。「投資余力のある大企業などでは、自前でテレワーク用の環境を用意することもできるでしょう。しかし、専門の情報システム部門を持たない中小企業がこれを行うのは相当ハードルが高い。そこで県庁だけでなく、こうした中小企業や県内の自治体に対しても、無償でサービスを提供できればと考えました」と宇出津氏は続ける。

      市場には、同種のソリューションを提供するベンダーも存在している。しかし同県では、県・市・町・中小企業合わせて最大10万人の同時接続を目標としたことから、自らリモート接続サービス用のインフラを構築することを決断。一般競争入札の結果、株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)が本件を落札。そして「テレワーク兵庫」に活用されているのが、デル・テクノロジーズの高性能サーバー「Dell EMC PowerEdge」(以下、PowerEdge)と、高性能・大容量ストレージ「Dell EMC PowerStore」(以下、PowerStore)である。

      PowerEdgeは世界トップシェアを誇るサーバー製品であり、国内の大企業や自治体などでも数多くの導入実績を誇る。優れた性能・信頼性・運用管理性を有することに加え、NVIDIA社のGPUを搭載してさらにパフォーマンスを高めることが可能だ。今回のシステムも相当な負荷が予想されることから、「NVIDIA Tesla V100S GPUアクセラレーター」を実装している。さらに、ストレージとして組み合わされるPowerStoreも、多種多様なワークロードに対応できる高性能アーキテクチャを装備。内蔵ディスクについても、NVMeが標準となり、最新のSCM(ストレージクラスメモリ)を選ぶことも可能となっている。もちろん今回のシステムもオールフラッシュ構成とし、大きな負荷に余裕で対応できる環境を「Dell EMC PowerEdge R740」「Dell EMC PowerEdgeR640」合計78台、「Dell EMC PowerStore 3000T」1台で実現している。

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        「今回は10万人分のテレワーク環境を早急に用意する必要がありましたので、Dell EMC PowerEdgeとDell EMC PowerStoreの優れた性能・信頼性には大いに助けられました。導入以来大きなトラブルも無く安定稼働していますので、満足感は非常に高いですね」

        兵庫県企画県民部科学情報局
        システム企画課システム企画班 主幹(情報基盤担当)
        宇出津 康幸氏

    • 利便性とセキュリティを両立。中小企業のテレワークにも貢献

      こうして導入された「テレワーク兵庫」は、2020年11月末より本番稼働を開始。システムの利用方法も非常に簡単で、同県への利用申請を行った後、職場PCと自宅PCにリモートアクセス用のアプリケーションをインストールするだけだ。アプリケーションのダウンロードも専用ポータルから行えるため、インストール用の記録メディアなども一切不要である。通信経路にはインターネット上のSSL-VPNを利用し、データセンター間の通信は県の光ファイバー網である「兵庫情報ハイウェイ」を用いたVPN網を利用するほか、自宅PC用電子証明書の配布やセキュリティ監査なども行われるため、セキュリティ面でも安心して活用できる。なお、本件のシステム構築に関してはIIJが担当した。

      もっとも、同県としても初めての試みだけに、「走りながら考える」場面も多かったとのこと。宇出津氏は「まず、試験運用への参加を希望する自治体を募った上で、改善点や要望などを聞きながらシステムをブラッシュアップしていきました」と語る。この結果、現在では、兵庫県内のすべての市・町で安定的なサービスを受けることが可能に。小規模自治体はもちろんのこと、神戸市や尼崎市といった大規模自治体でも利活用されているという。

      また、2021年初頭からは、県内中小企業向けのサービスも開始。宇出津氏は「当初は従業員数20名以下の企業を想定していましたが、システムに余力があるため、その後従業員数300名以下へとサービス対象を拡げました」と語る。企業側のニーズも高く、既に数百社に上る中小企業で利用されているとのこと。前田氏は「今後も積極的にPR活動を行い、より多くの県内中小企業に使ってもらえるようにしていきたい」と続ける。

    • ニューノーマル時代に即した新たな働き方の牽引役に

      コロナ禍への対応に大きな貢献を果たした「テレワーク兵庫」だが、働き方改革の面でも様々な成果を生んでいる。「自らテレワークを経験したことで、職員の意識や職場文化も大きく変化しました。動画も問題なく活用できるため、これまでなかなか進まなかったリモート会議なども、当たり前のように行われています」と前田 氏はにこやかに語る。

      「テレワーク兵庫」の無償提供は2023年12月を期限としているが、同県ではその後を見据えた新たな取り組みも進めていく考えだ。たとえば、庁内端末のVDI化などもその一つ。PowerEdgeの高性能GPUやPowerStoreの圧縮・重複排除機能は、こうした際にも大きな力となると考えられる。「『止まらないシステム』と『より良い県民サービス』の実現を目指して、今後も庁内インフラの改善に力を尽くしていきたい」と前田 氏は抱負を述べた。

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    • お客様名 : 兵庫県

      業種 : 地方自治体

      場所 : 日本/兵庫