大幅な省スペース/省電力化に成功 インフラの運用管理やバックアップも効率的に行うことが可能に
部門システムを全面刷新したことで、同病院にも様々なメリットがもたらされている。まず一つ目は、大幅な省スペース化/省電力化を実現できた点だ。フェーズ1の時点で、サーバールームのラックスペースを141Uから36Uへと約1/4に削減。これに伴い、消費電力も大きく低減している。「当病院ではエコホスピタルの実現に向け、Reduce/Reuse/Recycle/Replaceの『4R』や省エネルギー活動を推進しています。こうした取り組みにITシステムも貢献できたのは大きな成果」と米山氏は語る。
また、インフラ環境の運用管理についても、一元的に行うことが可能に。従来のように、各サーバーやストレージを個別のコンソールで管理する必要はなくなった。特にサーバーのバックアップ/リストアについては、大幅な時間短縮も図れたとのこと。「以前はテープ装置でバックアップを行っていましたので、サーバーをリストアするとなると、業者の手配や実作業で丸1日~2日間程度の時間が必要でした。それが現在では、PowerProtectから簡単な操作で戻せますし、時間も1~2時間程度しか掛かりません」と岩上氏は語る。
画像系部門システムに採用されたPowerStoreとPowerScaleも、期待通りの成果を発揮。戸上氏は「PowerStoreは優れた性能を備えている上に、デル・テクノロジーズの『Future-Proofプログラム』によって1:4の圧縮・重複排除率も保証されています。リソースを有効に活用する上で、こうした仕組みがあることは大変ありがたい。また、PowerScaleは増設やマイグレーションが無停止で行えますので、次回のリプレースも手間が掛からず行えることと期待しています」と語る。
同病院では、今後も今回導入したデル・テクノロジーズ製品群を積極的に活用していく考えだ。米山氏は将来に向けた抱負を「部門システムの仮想統合を、大きなトラブルもなく円滑に進められたことは非常に良かった。今後は分離調達によるIT投資の最適化や、病院DXに向けた新サービスの構築など、新たな価値創出に向けた取り組みを進めていきたい。デル・テクノロジーズの提案や支援にも、引き続き期待しています」と述べた。