パフォーマンスや管理のしやすさは期待通り順次業務を仮想デスクトップ上で開始
VxRailを利用した仮想デスクトップ基盤は、2021年末にほぼ導入が完了し、順次業務を仮想デスクトップ上で開始しているという。鈴木氏は現状について、「まずは、そこまでマシンスペックを必要としない管理マネージメント系、我々のシステム系が先行して仮想デスクトップに移行しました。次に、Adobe Creative CloudなどもVDI上で利用を開始してクリエイティブな作業にも十分に使える感触を得ています。移行もスムーズに進んでいて、利用者からの反応も良好です」と語る。
今回の仮想デスクトップ基盤の導入は、クリエイター、マネージメント、ITエンジニアのそれぞれにメリットがあったが、中でも大きいのが、ITエンジニア、管理者側のメリットだと二人は声を揃える。「PCのキッティングが不要で、セキュリティも担保されており、リモート作業ができるということを考えると、我々管理者のコストを大幅に下げるという意味では最高のソリューションだと思います」(鈴木氏談)「物理パソコンだと、在庫があれば在庫を使ってキッティングして設置できるのですが、今のこの御時世ではパソコンもなかなか入ってこず、最大で3ヶ月くらい待ってもらう状況でした。仮想デスクトップを導入してからは、数十分あればキッティングまで完了しますので、この時間と管理コストの削減は大きなメリットです」(三澤氏談)
今後は、クリエイターも仮想デスクトップ上で作業を行うように順次移行予定とのことである。クリエイターは、Mayaや3ds Max、Blenderなどのクリエイティブツールを使って業務を行うが、こうしたツールは処理の負荷が高く、GPUによって高速化される。カラーが導入したVDI環境には、NVIDIAの仮想GPU技術が採用されているため、こうしたクリエイティブツールが快適に動く環境を実現できる。カラーは、本システムの本格導入の前に試験的な導入を行ったが、その際行ったクリエイティブツールの動作検証においても、十分満足できるパフォーマンスが得られたという。