サービスインまでの期間を1/2以下に短縮 アップデート作業の手間も大幅に軽減
こうして導入されたVCF on VxRailは、早速大きなメリットを発揮。機器が納入されてから、わずか約8か月でドコモオープンイノベーションクラウド®向けのサービス基盤を本稼働させることに成功している。「従来型の手法だと、おそらく1年半程度は掛かったはずですので、サービスインまでのリードタイムをトータルで1/2以下に短縮できました。この期間にはお客様向けポータル画面の開発なども含まれていますので、VCF on VxRail廻りの作業だけでいえば、約1ヶ月程度しか掛かっていません。おかげで5Gプレサービスにも間に合わせることができました」と川﨑 氏は力強く語る。
同社が目指すゼロタッチオペレーション化にも、大きく寄与すると期待されている。「個別製品の組み合わせで環境を構築した場合には、それぞれのバージョンの組み合わせで問題が発生しないかなど、様々な確認作業に1ヶ月程度の期間が必要でした。しかしVCF on VxRailは、ハードウェアも含めたすべてのコンポーネントが検証済みの状態で提供されるため、今後はこうした点に煩わされる心配がなくなります。また、実際のアップデート作業なども、ほとんど手間を掛けずに行えます。VCF+他社HCIの構成だと、とてもこうはいきませんね」と山際 氏。また山田 氏も「サービス開発を行う上で、一番足かせになりがちなのがインフラの問題です。その点、VCF on VxRailを導入したことで、新たなサービスをよりタイムリーに展開できる環境が整いました」と続ける。
今回はオールフラッシュモデルのVxRailを採用しているため、インフラのパフォーマンスも大きく向上。また、遠隔監視・保守サービス「Secure Remote Support」を利用することで、万一障害などが発生した場合も迅速かつプロアクティブな対応が取れるようにしている。「サポートについても、VMware社を含めたデル・テクノロジーズが一丸となって主体的に動いてくれますので、安心感は非常に高い。今後は新旧のVxRailを抜き差しするだけで簡単にマイグレーションできるような環境を望みたいですね。そうすれば、従来のデータ移行を伴う『マイグレーション地獄』からも完全に解放されます」と川﨑 氏は語る。
「当社では、今後も5G時代に向けたサービスを急ピッチで展開していきます。そのためにも、キャリアグレードの信頼性・安定性とビジネスの変化に即応できる俊敏性を兼ね備えたクラウド基盤を整備していきたい」と展望を語る飯田 氏。その取り組みを、デル・テクノロジーズもしっかりと支えていく。