優れた性能と柔軟な拡張性を高く評価しDell PowerScaleを新たに採用
このような課題を解消すべく、同社では次期ファイルサーバーの選定に着手。その結果、新たに導入されたのが、ITパートナーであるブロードバンドタワーが提案したスケールアウトNAS「Dell PowerScale」(PowerScale)、並びにカナダ・Superna社が提供するPowerScale専用セキュリティソリューション「Superna Eyeglass Suite」(以下、Superna)である。
入田氏はブロードバンドタワーの提案を採用した理由を「現在当社では、社内に設置したインフラ機器の一部をデータセンターへ移設する計画を進めています。その点、ブロードバンドタワーはデータセンター事業者でもありますので、PowerScale/Supernaの両製品だけでなく、データセンターやネットワークまでまとめてお任せできます。この点が大きな決め手になりました」と語る。
なおPowerScaleについては、同社の調布スタジオで先行導入されていたこともあり、その性能・信頼性・拡張性を以前から評価していたとのこと。杉山氏は「他社スケールアウトNASも検討しましたが、機器構成が限定的であるなど、弊社の運用方法とは合わないことがありました。その点、PowerScaleは複数の機種を自由に組み合わせられますし、ストレージの状況やパフォーマンスなども専用監視ツール『InsightIQ』で簡単に把握できます」と語る。
実際に今回構築されたシステムでも、SSD/HDDなどのディスクを内蔵しないアクセラレータノードの「Dell PowerScale Accelerator Nodes P100」(以下、P100)と、オールフラッシュモデルの「Dell PowerScale F200」、アーカイブ向けの「Dell PowerScale A300L」(以下、A300L)の3機種を採用。P100/F200をキャッシュ領域に、またA300Lをデータ保存領域として利用することで、性能要件とコスト要件を両立させている。総容量は約1.6PBにも達するが、PowerScaleであればこの大容量環境をワンボリュームで一元的に管理することが可能だ。