Windows Server: BCDファイルの修復方法(起動モード: UEFI)
概要: 本ドキュメントでは、起動モードがUEFIの環境において、BCDファイルの破損によりOSが起動できない場合の復旧方法について説明します。
手順
事前確認

回復オプションメニューの画面となる場合は、詳しい詳細オプションを表示する->トラブルシューティング->コマンドプロンプトを起動させ、"BCDファイル修復手順"へ進んでください。
回復オプションメニューが開かない場合は、OSインストールメディアから起動した(WindowsPE)環境で操作が必要です。
*OSインストールメディア内にRAIDコントローラードライバが同梱されていない場合は、ドライバの準備も必要です。
OSインストールメディアより起動させ、言語選択画面が表示されたら、Sift+F10キーを押してコマンドプロンプトを起動させます。
コマンドプロンプトが起動したら、bcdeditコマンドを実行してください。
bcdeditの実施結果が以下となる場合は、RAIDコントローラーのドライバが起動メディアに無く、システム領域が見えていないため、本ドキュメントの最後の"関連記事"内の"OSインストール時にドライバを適用する方法"を参照し、ドライバを適用してください。
BCDファイル修復手順
EFIパーティションにドライブレターを割り当てる(mountvolコマンドを利用)
mountvol <ドライブレター>: /s
例: mountvol s: /s (ドライブレターSを割り当て)
*この方法が失敗する場合は、"EFIパーティションにドライブレターを割り当てる(DISKPARTを利用)"方法をお試しください。
*正しくドライブレターが割り当てられた場合は、"BCDファイル修復手順"に進んでください
EFIパーティションにドライブレターを割り当てる(DISKPARTを利用)
-
コマンドプロンプトが起動したら、
diskpartコマンドを実行します。
-
list diskコマンドで、機器に搭載されているディスクのリストを表示します。
*DISK情報が正しく検出されない場合は、RAIDコントローラーのドライバをインストールする必要がります。
-
select disk xコマンドで、システムがインストールされているディスクを選択します。
例:select disk 0(Disk0を選択)
-
list partitionコマンドで、パーティションのリストを表示します。
-
select partition xコマンドで、Typeが"System"となっているものを選択します。
例:select partition 1(パーティション1を選択)
-
assign letter=xコマンドで、選択したパーティションにドライブレターを割り当てます。
例:assign letter=s(パーティション1にドライブレターsを割り当て)
-
list volumeコマンドで、ドライブレターが割り当てられたことを確認します。
-
OSの領域にドライブレターが割り当てられていない場合は、該当volumeにもドライブレターを割り当てます。
select volume x
assign letter= c
BCDファイル修復手順
-
X:\Sources>x:コマンドで、手順6.でドライブレターを割り当てたVolumeへ移動します。
例:X:\Sources>s:
-
x:\>cd EFI\Microsoft\bootコマンドで、BCDファイルのディレクトリに移動します。
例:cd EFI\Microsoft\boot
-
x:\EFI\Microsoft\Boot>ren bcd bcd.backコマンドで、既存のBCDファイルをリネームして保存します。
例:ren bcd bcd.back
-
bcdboot [c:] \windows /L ja-jp /s [x:] /f all(BCDファイル生成コマンド)で修復を実施します。
*[c:]はOSのシステムドライブのドライブレターを指定します。
*[x:]は手順6.で割り当てたドライブレターを指定します。
例)s:\EFI\Microsoft\Boot>bcdboot c:\windows /L ja-jp /s s: /f all
-
コマンドプロンプトを
Exitで終了し、オプション選択画面の続行よりOSが起動できるか確認します。
Hyper-Vをインストールしている場合に実施が必要な設定
-
Hyper-Vの役割をインストールしている場合、ログオン後に下記のコマンドを実行し利用できるようにします。
bcdedit /set {current} hypervisorlaunchtype auto
-
確認のため
bcdeditコマンドを実行し、"hypervisorlaunchtype"で"Auto"の項目が追加されていることを確認します。
関連記事
- 000214619 Windows Server: 自動再起動を無効化して問題となるエラーを確認する方法
- 000215662 Windows Server: BCDファイルの修復方法(起動モード: BIOS)
- 000214625 Windows Server: ドライバ置き換えによる復旧方法
- 000214626 Windows Server: レジストリ置き換えによる復旧方法
- 000214627 Windows Server: スタートアップ修復の実施方法
- 000214629 Windows Server: SFCコマンドでの修復手順
- 000215663 Windows Server: DISMコマンドでの修復手順
- 000215664 Windows Server: OSインストール時にドライバを適用する方法