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サプライチェーン

デルはサプライヤ各社と協力し、専門知識とベストプラクティスを共有して、サプライヤの能力の向上に努めています。 また、デルが自社に対して設定している基準と同じ高度な基準を、サプライヤ各社にも維持していただけるように努めています。 サプライ「チェーン」とは、相互につながった企業と業界の共有ネットワークです。その本質を考えると、業界全体が協力して、望ましい変化をもたらすための厳しい基準をサプライヤに対して設定することが重要であるとデルは考えます。

「紛争鉱物」への対応

多くの業界では、製品の製造をアフリカで採掘される一部の鉱物に依存しています。 そうした鉱物には、スズを含む鉱石であるスズ石、タンタルを含む鉱石である鉄マンガン重石、タングステンを含む鉱石であるコルタンなどがあります。 スズ、タンタル、タングステンといった金属は、エレクトロニクス製品、自動車のエアバックシステム、航空機、宝石類、X線フィルムなど、多くの製品に使用されるため、大きな需要があります。
サプライチェーン
アフリカ中部のコンゴ民主共和国(DRC)は、世界でもこうした天然資源が豊富に発見され、採掘される地域の1つです。 DRCでは1998年以来過酷な争いが泥沼化し、その結果、内戦の資金源となる「紛争鉱物」の取引によって、対立と人権侵害が激しさを増しています。

デルは、金、タンタル、スズ、タングステンを含む製品を製造する企業として、社会的責任を持って業務を行うことに力を入れています。 紛争の資金源であることが分かっているところからの購買は控えるというのがデルの方針であり、デルのサプライヤ各社にも同様の基準に従っていただくことを期待しています。 デルはすべてのサプライヤに紛争鉱物に関する自社の方針を通知し、サプライヤ各社が紛争に関わっていないという確認書の提出をお願いしています。 また、この問題に関しては、講演、ワークショップ、関係者との会合などによって、サプライヤ、投資家、お客様への周知にも努めています。

これらの金属はサプライチェーンが複雑であるため、多くの課題をもたらしています。 鉱物が採掘されてから最終製品が組み立てられるまでに多くの工程を経ているため、鉱物の原産地を追跡することは不可能とは言えないまでも、難しいのが実情です。 また、多くの鉱物はリサイクルされた金属と共に精錬され、その時点で鉱物の原産地を追跡することは事実上不可能となります。 もう1つの課題が、DRCの鉱物ビジネスの非公式な性質です。 これらの鉱物の原産地を、採掘から精錬業者、最終製品まで含めて追跡することは複雑な作業であり、デルが単独で対応できる課題ではありません。

サプライヤのアカウンタビリティ

デルは責任あるビジネス慣習に力を入れ、サプライヤの質の高さを維持しています。 デルは多様な文化、国、経済発展レベルを持つ世界でビジネスを行っています。 しかしこのように多様な世界であっても、国境、文化、人々の違いを超えて存在する規準があるとデルは考えており、その基準に従うことがデルとビジネスを行っていただくための条件となっています。

デルおよびデルのサプライヤには、ビジネスを行う地域のすべての適用法および規制に従っていることが求められています。 また、デルのサプライヤは地域の法律とEICC行動規範に従い、倫理的な行動について高い規準を採用し、自社の従業員を尊厳を持って公平に扱うことが期待されています。

サプライヤの多様化

デルの調達に関する指定と優秀なサプライヤの基準を満たす、多様性を備えた企業は、デルとの提携によって、質の高い製品やサービスをデルとデルのお客様に提供していただく機会が得られます。 デルが指定する多様性を備えた企業とは、51 %を女性が所有する企業(WBE)、マイノリティが所有する企業(MBE)、または独立所有、独立運営で、米国 中小企業庁(SBA)の中小企業企業規模基準表に定義される従業員数、年間平均売上高、その他の基準を、SBAの概説通りに満たすと認定される企業です。