Ubuntu Server: Ubuntu仮想マシンで専用デバイス割り当て(DDA)を使用してGPUを構成する方法

目的

DDAを使用すると、PCIeデバイス全体(この場合はGPU)をVMに渡すことができます。これにより、デバイスへのハイパフォーマンス アクセスが可能になり、ネイティブ ドライバーを活用できるようになります。

この例の環境

Server: Windows Server 2019
GPUを実行しているPowerEdge R740xd: NVIDIA Tesla P100
VM: 4 x vCPU、32 GB RAM(Ubuntu ®18.04 LTSを実行)

手順

1. ホストにWindows Server 2019をインストールし、OSをアップデートします。チップセットやGPUドライバーなどの最新のデバイス ドライバーをインストールします。

2. Hyper-Vの役割をインストールします。

3. 第 2 世代 VM を作成します。VM の設定でセキュア ブートを無効にし、Ubuntu ®18.04 LTS をインストールします。

4. Ubuntuのアップデートを適用します。これを行うには、次のコマンドを実行します。

   $ sudo apt-get update

   $ sudo apt-get upgrade

5. VMをシャットダウンします。

6. ホストでデバイス マネージャーを開き、 ディスプレイ アダプターを展開して、VMに提示するGPUを選択します
   
   図1: GPUが選択されたデバイス マネージャー

7. VMで使用するGPUを右クリックし、[プロパティ]を選択します。[詳細] タブで、[ロケーション パス] ドロップダウン リストから [プロパティ] を選択します。PCIROOTで始まる値をメモ帳にコピーします。
   
   図2: デバイス マネージャー デバイスのプロパティ - ロケーション パス

8. デバイス マネージャーでGPUを右クリックして無効にします
   
   図3: デバイス マネージャーでのGPUの無効化

9. PowerShell を使用して DDA 用に VM を構成します。管理者としてPowerShellを開き、次のコマンドを実行します。

   # Configure the "Automatic Stop Action" of a VM to TurnOff.
   
   Set-VM -Name VMName -AutomaticStopAction TurnOff
   
   # Enable Write-Combining on the CPU.
   
   Set-VM -VMName VMName -GuestControlledCacheTypes $true
   
   # Configure the 32-bit MMIO space.
   
   Set-VM -VMName VMName -LowMemoryMappedIoSpace 128Mb
   
   # Configure greater than 32-bit MMIO space.
   
   Set-VM -VMName VMame -HighMemoryMappedIoSpace 18000Mb
   
   # Dismount the device.
   
   Dismount-VMHostAssignableDevice -force -LocationPath "step 7 location path goes here"
   
   # Assign the device to the VM.
   
   Add-VMAssignableDevice -VMName VMName -LocationPath "step 7 location path goes here"

10. VMを起動します。

11. VM内で次のコマンドを実行して、GPUが識別されていることを確認します。

    $ lspci

    $ sudo lshw -C Display

    
    図4：次の出力: lspci と lshw コマンド

12. 出力が sudo lshw -C Display コマンドは、Nouveauドライバーがインストールされていることを示しており(上記の図 4の構成を参照 )、無効にする必要があります。Nouveauは、独立したソフトウェアエンジニアによって書かれたNVIDIAビデオカード用の無料のオープンソースドライバーです。このドライバーはデフォルトでインストールされるため、NVIDIAドライバーをインストールするには無効にする必要があります。次のコマンドを実行して、Nouveauドライバーを無効にします。

    # Create a file at /etc/modprobe.d/blacklist-nouveau.conf.
    
    $ sudo nano /etc/modprobe.d/blacklist-nouveau.conf
    
    # Add the following to the newly created file, then save the file.
    
    blacklist nouveau
    options nouveau modeset=0
    
    # Regenerate the kernel initramfs, then reboot.
    
    $ sudo update-initramfs -u
    $ reboot

    
    図5：次の出力: lspci と lshw Nouveau ドライバを無効にした後のコマンド

13. NVIDIAドライバーをダウンロードし、Ubuntu VMにインストールします。

    # Run these commands after the file has been copied to the VM.
    
    $ sudo dpkg -i nvidia-driver-local-repo-ubuntu1804-440.33.01_1.0-1_amd64.deb
    $ sudo apt-key add /var/nvidia-driver-local-repo-440.33.01/7fa2af80.pub
    $ sudo apt-get update
    $ sudo apt-get install cuda-drivers {Install all the dependencies
    $ sudo reboot

14. ドライバーが正しくインストールされていることを確認するには、次のコマンドを実行します。

    $ lspci
    $ sudo lshw -C Display
    $ nvidia-smi

    
    図6：次の出力: lspci、 lshwと nvidia-smi NVIDIAドライバをインストールした後のコマンド