専用グラフィックス プロセッシング ユニット(GPU)を搭載したPCでWindows UpdateによるBIOSアップデートが失敗する
Summary: この記事では、Windows Updateを使用してDell BIOSアップデートを実行すると失敗するシナリオについて説明します。
Symptoms
Dell BIOSのアップデートが失敗する
ユニファイド メモリー アーキテクチャ(UMA)ビデオ カードが内蔵されているPC: Windows Updateは、問題なくDell BIOSアップデートをダウンロードしてインストールします。
内蔵されていない専用ビデオ カードを搭載したPC: Windows UpdateはDell BIOSアップデートをダウンロードして再起動しますが、アップデートは失敗します。Windowsデバイス マネージャーで、[システム ファームウェア]の横に黄色い感嘆符が表示されます。
この動作は、BitLockerが有効になっているWindows 10と11の両方で発生します。
Cause
ほとんどのコンピューターでは、Windowsの購入時の作業中にBitLockerが有効になります(OOBE)。このプロセス中に、Windowsはインストールされているハードウェアに応じてBitLockerプラットフォーム構成レジスター(PCR)をバインドします。
コンピューターでBIOSアップデートが必要な場合は、BitLockerを一時停止してアップデートを正常に適用し、コンピューターがWindows回復モードで起動しないようにする必要があります。
Dell Command UpdateやDell UpdateなどのDellツールには、アップデートを適用する前にBitLockerを自動的に一時停止する統合ロジックが含まれています。
Windows Updateには、特定のPCRバインディングが使用されている場合、同様の統合ロジックは含まれていません。
Resolution
BIOSアップデートのためにBitLockerを一時停止する
回避策:
現時点での回避策は、BitLockerを手動で一時停止してからコンピューターを再起動することです。Windowsは再起動時にBIOSアップデートを試みます。
管理者権限でコマンド プロンプトを開きます(コマンド プロンプト: デル製システムでの動作と使用方法」)。次のコマンドを入力します。 Suspend-BitLocker -MountPoint "C:" -RebootCount 0
このコマンドは、MountPointパラメーターで指定されたBitLockerボリュームでBitLocker暗号化を一時停止します。RebootCount パラメーター値は 0 であるため、Resume-BitLocker コマンドレットを実行するまで、BitLocker 暗号化は中断されたままになります。
BIOSのアップデートが正常に完了したら次のコマンドを入力します。 Resume-BitLocker -MountPoint "C:"