インストール失敗後のシステム回復
Microsoft Software Installer(MSI)によって、インストールが失敗した後にシステムを完全に動作する状態に戻すことができます。MSI は、インストール、アップグレード、またはアンインストール中に実行するすべてのスタンダードアクションに対して、取り消し動作を維持することによってこれを行います。この動作には、削除または上書きされたファイル、レジストリキー、およびその他のリソースの復元が含まれます。Windows は、必要に応じて、ロールバックとして回復できるように、インストールまたは削除処理の間に削除または上書きされたすべてのファイルを一時的に保存します。インストールが正常に完了した後で、Windows は一時的なバックアップファイルをすべて削除します。
MSI スタンダードアクションのロールバックに加えて、ライブラリでもロールバックが発生した場合に、各アプリケーションに対して INI ファイルに記載されたコマンドの取り消しができます。インストールアクションによって変更されたすべてのファイルは、ロールバックが発生した場合、元の状態に復元されます。
MSI エンジンがインストール順序に入っている場合、ロールバックアクションとしてスケジュールされているすべてのアクションが無視されます。カスタムアクション、MSI スタンダードアクション、またはインストールアクションが失敗した場合、ロールバックが開始します。
一度完了したインストールは、ロールバックできません。処理されたインストールは、安全策としてインストールセッション中にシステムを保護するだけです。インストールしたアプリケーションを削除したい場合は、そのアプリケーションをアンインストールする必要があります。
注: ドライバのインストールと削除はインストール処理の一部として実行されないため、実行中に致命的エラーが発生した場合はロールバックできません。
注: インストーラクリーンアップ中やインストール処理の完了後にキャンセルしたインストール、アンインストール、アップグレードは、ロールバックされません。