VMware vSphere ESX/ESXiを使用したストレージ（iSCSI/ファイバチャネル）の問題のトラブルシューティング

VMware vSphere ESX/ESXiを使用した、ストレージ（iSCSI/ファイバチャネル）の問題のトラブルシューティング

VMware vSphere ESX/ESXiを使用してストレージ（iSCSI/ファイバチャネル）の問題のトラブルシューティングを行うには、次の手順に従います。

1. ストレージの問題を引き起す可能性があるネットワークまたはファイバチャネルの問題の確認方法
    
   メモ: 変更を行う前には、vmのサポートバンドルを収集してVMwareについてよく理解しておく必要があります。本番稼動環境を変更する前に、開発/テスト環境で変更をテストすることをお勧めします。
   • VMを別のLUNに移行した場合、パフォーマンスは向上しますか?
   • 各LUNのVMの数を減らした場合、パフォーマンスは向上しますか?
   • ゲストVMのイベントログまたはメッセージにSCSIエラーはありますか?
   • ESX/ESXiホストすべてにその問題が発生していますか、それとも1台のホストだけですか?
   • 予想パフォーマンスのベースラインがありますか?
   • レイテンシスパイクは特定の時間に発生していますか、それとも、比較的恒常的に発生していますか?
   • レイテンシは1台のVM、特定のLUN、またはiSCSI接続に関連して発生しますか?
   • レイテンシが1台のiSCSIまたはファイバチャネルLUNに関連している場合、同一のストレージデバイスにある他のLUNの動作に問題はありませんか?
   • 複数のストレージデバイスがiSCSIまたはファイバチャネルを経由して接続されている場合、両方のSANデバイスに同じ問題が発生しますか?
      
2. VMware Clientから「パフォーマンス」タブを確認するか、ESX/ESXiのCLIからesxtopを実行します。
   • http://kb.vmware.com/kb/1008205
      
3. /var/log/vmkernel.logファイルまたは/var/log/messagesを開いて（どちらを開くかはESXかESXiかによります）、「SCSI reservation conflict」という文字列が含まれていないか確認します。
   • http://kb.vmware.com/kb/1005009
      
4. 管理用および通常のIOトラフィックからiSCSIトラフィックを分離します。

• 冗長スイッチまたはファブリックの間で、iSCSIトラフィック用サーバの各NICポートを等分散させます。

• iSCSI vmkernelポートが物理vmnicアップリンクと1対1でマッピングされていることを確認します。
   
  メモ: ベストプラクティスには2台の異なる冗長iSCSIトラフィック用iSCSI vSwitchを使用するケースが含まれている場合があります。また、同じvSwitchに2つのvmkernelポートと2つのアップリンクがあり、両方のアップリンクに接続されたハートビートと1対1でマッピングされているケースが含まれている場合もあります。2つの異なるプラクティスをよく確認すれば、それぞれの実装の利点と副作用がわかります。

• 端末デバイスに接続されたすべてのスイッチポートにあるスパニングツリーを無効にして、これらのスイッチポートのPortFast設定を有効にします。これらはエンドポイントデバイスなのでファブリックループを作成できません。

• 仮想スイッチタグ付け（ESXi vSwitch内の複数またはタグ付きのVLAN）を使用している場合には、スイッチポートはトランクモードに設定する必要があります。

• インストールするVMwareのビルドリビジョンを確認して、新しいVMware ESX/ESXiのビルドバージョンのリリースノートを確認します。

• ドライバ/ビルドアップデートおよびファームウェアアップデートの適用に関してはVMwareとデルのベストプラクティスに従ってください。