Azure Stack HCIクラスターは、選択されたすべてのノードのハードウェア構成がデルの推奨事項に対応している場合に最大限の機能を発揮します。
OMIMSWACの統合された導入およびアップデート機能は、Windows管理センターでAXノード(Azure Stack HCI OSを実行する)を使用してAzure Stack HCIクラスターを構築する際に、HCI構成プロファイルを維持し、ノードをアップデートできるようにします。HCI構成プロファイルのチェックは、一連のルールをノードで実行し、デルの推奨事項にハードウェア構成を合わせるために役立ちます。
Azure Stack HCIクラスターを作成する前に、HCI構成プロファイルのチェックのすべてのルールを実行し、このルールに準拠していることを確認してください。
HCI構成プロファイルのチェックは、次のことを実施します。
- Azure Stack HCIクラスターを本番環境に移行する前に、ハードウェアまたは構成の問題を検出する。
- 導入するAzure Stack HCIクラスターの信頼性が高く、クラスターのパフォーマンスが最適であることを確認する。
このトピックでは、HCI構成プロファイルのルールについて説明し、サポート対象およびサポート対象外の構成の例を示します。HCI構成プロファイルに必要なサポート対象コンポーネントおよび検証済みコンポーネントの詳細については、「AS HCIのサポート マトリックス」を参照してください。HCI構成プロファイルのチェックのいずれかが「重大」または「警告」のエラーで失敗した場合は、推奨事項を確認し、詳細を表示した後、Dellサポート チームに連絡して問題を解決してから、次の手順に進んでください。
重大なエラーは、ノード構成のその側面がサポートされていないことを示しています。対称型Azure Stack HCIクラスターを導入する前に、この問題を修正する必要があります。警告の状態は、ノード構成のその側面がクラスター導入でサポートされる可能性はあるものの、クラスターのパフォーマンスが最大化されない可能性を示します。したがって、確認する必要があります。
構成の例
サポート対象とサポート対象外の構成の例を以下に示します。
サポート対象外:ノード間での異なるモデルの使用
最初の2つのノードはAX-640モデルを使用していますが、3番目のノードはAX-740xdを使用しています。
ノード1 | ノード2 | ノード3 |
AX-640 | AX-640 | AX-740xd |
これはサポートされていません。すべてのノードが、同じモデルを使用する必要があります。
サポート対象:2つ以下のメディア タイプ
メディア タイプが2つの、サポート対象の構成は次のとおりです。
ノード1 | ノード2 | ノード3 | ノード4 | ノード5 |
NVMe+SSD | NVMe+HDD | SSD+HDD | NVMeのみ | SSDのみ |
サポート対象外:最小数以上のドライブ数
次の例では、2つのメディア タイプがあります。
ノード1 | ノード2 | ノード3 |
2 x キャッシュ用SSD | 2 x キャッシュ用SSD | 2 x キャッシュ用SSD |
3 x 容量用HDD | 3 x 容量用HDD | 3 x 容量用HDD |
これはサポートされていません。2つのメディア タイプのドライブを持つノードには、2台のキャッシュ用SSDドライブと4台の容量用HDDドライブが必要です。
サポート対象:最小数以上のドライブ数
メディア タイプが2つの場合、サポートされている構成は次のとおりです。
ノード1 | ノード2 | ノード3 |
2 x キャッシュ用SSD | 2 x キャッシュ用SSD | 2 x キャッシュ用SSD |
4 x 容量用HDD | 4 x 容量用HDD | 4 x 容量用HDD |
これはサポートされています。2つのメディア タイプのドライブを持つノードには、2台のキャッシュ用ドライブ(SSD/NVMe/AEP)と4台の容量用ドライブ(HDD/SSD/NVMe)が必要です。
サポート対象外:異なるバス プロトコルの複数のドライブ
最初の2つのノードは、SASバス プロトコルのSSDドライブを使用していますが、3番目のノードは、SATAバス プロトコルのSSDドライブを使用しています。
ノード1 | ノード2 | ノード3 |
SASプロトコルを使用するSSD | SASプロトコルを使用するSSD | SATAプロトコルを使用するSSD |
最初の2つのノードは、SASバス プロトコルのSSDドライブとHDDドライブを使用していますが、3番目のノードは、SATAバス プロトコルのHDDドライブを使用しています。
ノード1 | ノード2 | ノード3 |
SASプロトコルを使用するSSD | SASプロトコルを使用するHDD | SATAプロトコルを使用するHDD |
これらはサポートされていません。各ノードのドライブが、対称性構成のために、同じバス プロトコルを使用する必要があります。
サポート対象外:容量が同じで数が異なる複数のドライブ
最初の2つのノードは2 TBのSSDを使用していますが、3番目のノードは3 TBのSSDを使用しています。すべてのノードに合計4台のSSDがあります。
ノード1 | ノード2 | ノード3 |
4 x 2 TB SSD | 4 x 2 TB SSD | 4 x 3 TB SSD |
これはサポートされていません。メディア タイプ(SSD/NVMe/HDD)ごとに、すべてのドライブの数と容量が同じである必要があります。
サポート対象外:ノード全体で同一のRDMAネットワーク アダプターが1つ以上使われている
最初の2つのノードはQLogicネットワーク アダプターを使用していますが、3番目のノードはMellanoxネットワーク アダプターを使用しています。
ノード1 | ノード2 | ノード3 |
QLogicネットワーク アダプター | QLogicネットワーク アダプター | Mellanoxネットワーク アダプター |
これはサポートされていません。すべてのノードで、1つのネットワーク アダプターが共通して使われている必要があります。