Avamar：AvamarグリッドからData Domainシステムを安全に削除する方法。

Summary: この記事では、AvamarグリッドからData Domainシステムを削除する手順について説明します。

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Instructions

この記事では、AvamarグリッドからData Domainシステムを削除する手順について説明します。

 
メモ:
  • この記事では、「Avamar Utility Node」という用語は、マルチノード環境のユーティリティー ノード、シングルノードの物理環境における単一ノード、または仮想環境におけるAVEを指します。
  • 管理コンソール サーバー(MCS) UIは、Java Avamar Administrator UIを指します。Avamar User Interface (AUI)はWebインターフェイスを指します。 (https://<avamar-grid>/aui)
 
警告1：このプロセスでは、関連するData Domainに保存されているすべてのバックアップを削除する必要があるため、注意して続行してください。
警告2：バックアップをAvamarまたは別のData Domainに「移動」する方法はありません。
警告3：削除されたバックアップはリカバリーできません。
警告4：Avamarグリッドでイミュータブル バックアップが有効になっている場合、関連するすべてのバックアップが期限切れになるまでData Domainを削除することはできません。
警告5：Avamarグリッドでガバナンス モードが有効になっている場合は、「Avamar：Retention Lockガバナンス モードが有効な場合にバックアップを削除する方法（英語）」を参照してください。
 
 
注：Avamarでイミュータブル バックアップが有効になっているか、ガバナンス モードが有効になっているかを確認するには、次の手順を実行します。
  
avmaint config --ava |grep "immutable\|governancemode"
immutablebackups="false"
periodimmutablebackups="false"
governancemode="false"
 
 
Avamar Administrator UIを使用してData Domainを削除するには、特定の条件が必要です。これを正常に完了するには、次の手順を実行する必要があります。
  • このAvamarによってData Domainに保存されているすべてのバックアップは、削除処理を行う前に削除しておく必要があります。 
  • すべてのバックアップが削除された後は、完全なメンテナンス サイクル（手動またはスケジュール設定）を実行することをお勧めします。
    • 完全なメンテナンス サイクルには、ガベージ コレクション(GC)、チェックポイント(CP)、チェックポイント検証 (hfscheck)、チェックポイント、および古いチェックポイントの削除(RMCP)が含まれます。
 

Data Domainシステムの最終的な削除に進む前に、Data Domain上のすべてのバックアップ データとAvamar上のメタデータが削除されていることを確認します。 

 

この記事では、次の2つのシナリオについて説明します。 

シナリオ1：不完全な削除：Data Domainシステムがすでに稼働していない、またはAvamarからアクセスできない場合。

ユースケース シナリオ： 
  • Data Domainシステムはすでに停止されています。
  • Data Domainは、Avamarから削除される前にネットワークから切断されていました。 
  • AvamarからData Domainを削除する前に、Data Domain上のファイル システムが破棄または再初期化されました（つまり、Data Domain上のAvamar mtreeは存在しない）。  
注：このシナリオでは、すべてのAvamarメンテナンス アクティビティーがMSG_ERR_DDR_ERRORエラーで失敗します。
 
 

シナリオ2：正常な削除：Data Domainシステムは稼働しており、Avamarからアクセス可能です。Avamarに保存されているメタデータに対応するすべてのバックアップ データに引き続きアクセスできます。

これをテストする最も簡単な方法は、 ddrmaint cplistコマンドをAvamar Utility Nodeから実行することです。これが返された場合、AvamarはData Domainに接続し、Data Domain上のAvamar MTree（ストレージユニット）を読み取り、チェックポイントを一覧表示できます。 

Example:

ddrmaint cplist
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
<checkpointlist
  cmd="cplist"
  lsu="avamar-1643691625"
  count="3">
  <ddrservers count="1">
    <ddrserver
      name="dd01.company.com"
      index="1"
      ddrcreatetime="1685672902"/>
  </ddrservers>
  <checkpoint
    tag="cp.20240724220026"
    mtime="1721858446"
    isvalid="true"
    validcheck="true"/>
  <checkpoint
    tag="cp.20240801021435"
    mtime="1722478550"
    isvalid="true"
    validcheck="false"/>
  <checkpoint
    tag="cp.20240801045429"
    mtime="1722488144"
    isvalid="true"
    validcheck="false"/>
</checkpointlist>
 
 
シナリオ1およびシナリオ2の共通手順：
 

正常な削除および不完全な削除の両方で、次の共通手順に従う必要があります。 

注意：この手順を開始する前に、Avamarグリッドを既知の正常な制御状態にしておくことを推奨します（参考：「Avamar：Avamar Serverを既知の制御状態に設定する方法」）。
 
 

1.Avamar Utility Nodeにadminとしてログインします。

2.削除対象のData DomainのData Domainホスト名とインデックスを確認します。
（DDRインデックスは、Avamarに接続されているData Domainシステムの数を表す数値です。）

インデックスは、Avamar Utility Nodeで管理者として次のコマンドを実行することで見つけることができます。

ddrmaint read-ddr-info
 

出力例：

<ddrconfig client-map-default="true" cloud_enabled="false" cloud_unit_name="" dd-cert-chain="" ddos-version="7.13.0.20-1082704" ddrcreatetime="1685672902" ddrid="A42AF86128712C2361D8E072BA5E20E745C5F8A5" gsan-backup-target-default="true" hostname="dd01.company.com" index="1" instant-access-limit="32" ipv4-hostname="dd01.company.com" ipv6-hostname="" max-streams="50" max-streams-for-cp-backup="2" modelno="DD VE" mtree_name="/data/col1/avamar-1234567890" password="Onlh2XP9xEpvI2exqGQwqA==" policy_id="%2Fdata%2Fcol1%2Favamar-1643691625%3AECS_Unit1" serialno="xxxxxxxxxxxxxxx" token="AQAjwjOLe0cAcXbsTvn4AYhPc274/LNOErIAjGbfELzhoQ==" username="ddboost">
...
<ddrconfig client-map-default="false" cloud_enabled="false" cloud_unit_name="" dd-cert-chain="" ddos-version="6.2.1.80-692201" ddrcreatetime="1722482083" ddrid="3EBBA48A04A3DE3D2CAC662CF32E5DDBD0E68C58" gsan-backup-target-default="false" hostname="dd02.company.com" index="2" instant-access-limit="32" ipv4-hostname="dd02.company.com" ipv6-hostname="" max-streams="50" max-streams-for-cp-backup="0" modelno="DD VE Version 4.0" mtree_name="/data/col1/avamar-1234567890" password="Si+8QUMErXcQuq99uQ+IpQ==" policy_id="" serialno="xxxxxxxxxxxxxxx" token="AQA51kB/zWJVUc2Hso5NqQVla+XC71ucYATwtbP4Rq1f8A==" username="ddboost">

このサンプル出力では、2つのData Domainが接続されています。

 
サンプル シナリオでは、削除対象のData Domainはdd01.company.comです。
  • Data-Domain-hostname：dd01.company.com
  • ddr-index-value：1.
 

3.Data Domainが選択されているデータセット（存在する場合）を確認します。

これを行う最も簡単な方法は、CLIからコマンドを実行して、編集する必要があるデータセットを決定することです。選択したUI（AUIまたはMCS）を使用してデータセットを更新できます。

AvamarグリッドにData Domainが1つしか接続されていない場合、次のコマンドを使用します。

psql -p 5555 mcdb -c "select dataset_name,plugin_name,domain from v_ds_commands where command_name='ddr-index' and value NOT IN ('0') order by dataset_name asc;"
 

Example:

psql -p 5555 mcdb -c "select dataset_name,plugin_name,domain from v_ds_commands where command_name='ddr-index' and value NOT IN ('0') order by dataset_name asc;"

  dataset_name   |       plugin_name       | domain
-----------------+-------------------------+--------
 Default Dataset | Linux Fast Incrementals | /
 Default Dataset | VMware vCloud vApp      | /
 Default Dataset | Windows File System     | /
 dd01_dst        | Windows File System     | /clients
(4 rows)
 

--または--

Avamarグリッドに複数のData Domainシステムが接続されている場合、次のコマンドを実行します。

psql -p 5555 mcdb -c "select dataset_name,plugin_name,domain from v_ds_commands where command_name='ddr-index' and value='<ddr-index-value>' order by dataset_name asc;"

ここで<ddr-index-value>は、上記の手順2で示したインデックスの値です（サンプル出力では1となっています）。

Example:

psql -p 5555 mcdb -c "select dataset_name,plugin_name,domain from v_ds_commands where command_name='ddr-index' and value='1' order by dataset_name asc;"

  dataset_name   |       plugin_name       | domain
-----------------+-------------------------+--------
 Default Dataset | Linux Fast Incrementals | /
 Default Dataset | VMware vCloud vApp      | /
 Default Dataset | Windows File System     | /
 dd01_dst        | Windows File System     | /clients
(4 rows)
 

データセットが報告されていない場合は手順6に進み、それ以外の場合は手順4から続行します。

4.Avamar UI（AUIまたはMCS）にログインし、リストされている各データセットからData Domainを削除します。

Avamar Administrator - AUI：

a. ［Administration］見出しから、［Settings］を選択します。

b. ［Dataset］をクリックします。

c. 各データセットについて： 

i. 必要なデータセットを選択し、［Edit］をクリックします。

ii.手順3の出力から、リストされている各プラグインを順番に選択します。

「Default Dataset」のサンプル出力では、「Linux Fast Incrementals」、「VMware vCloud vApp」、「Windows File System」となります。

Iii.［Store backup on Data Domain system］をオフにするか、複数のData Domainが接続されている場合は、該当する場合にData Domain名を置き換えます。

iv.［送信］をクリックします。

v. リストされているすべてのプラグインに対してこの手順を繰り返します。

--または--

Avamar Administrator - MCS：

a. ［Tools］メニューに移動します。

b. ［Manage Datasets］を選択します。

c. 各データセットについて： 

i. 必要なデータセットを選択し、［Edit］をクリックします。

ii.［Options］タブに移動します。

Iii.手順3の出力にリストされている各プラグイン（「Linux Fast Incrementals」、「VMware vCloud vApp」、「Windows File System」など）をデフォルト データセットから選択します。

iv.［Store backups on Data Domain］オプションをオフにするか、複数のData Domainシステムが接続されている場合は、該当する場合にData Domain名を置き換えます。

v. ［OK］をクリックします。

vi.必要なデータセットごとにこの手順を繰り返します。

5.完了したら、手順2bで実行したものと同じコマンドを再実行します。データセットは一覧に表示されないはずです。

例:

psql -p 5555 mcdb -c "select dataset_name,plugin_name,domain from v_ds_commands where command_name='ddr-index' and value='1' order by dataset_name asc;"
 

--または--

psql -p 5555 mcdb -c "select dataset_name,plugin_name,domain from v_ds_commands where command_name='ddr-index' and value='<ddr-index-value>' order by dataset_name asc;"
 

予期される出力は、次のいずれかのコマンドによるものと同じです。 

 dataset_name | plugin_name | domain
--------------+-------------+--------
(0 rows)
 

6.複数のData Domainが接続されており、Avamarがレプリケーション元となっている場合は、削除対称のDDがデフォルトのレプリケーション ストレージ システムとして設定されていないことを確認します。

Avamar UI（AUIまたはMCS）へのログイン 

Avamar Administrator - AUI：

a. ［Administration］見出しから、［System］を選択する。

b. Data Domainをクリックします。

c. 削除対象のData Domainを選択します。 

d. ［Default Replication Storage System］の値が［yes］の場合は手順eに進み、それ以外の場合は手順7に進みます。

AUI - Default Storage Replication (DD)

e. ［Cancel］をクリックします。

f. 削除対象ではない残りのData Domainのうち、デフォルトのレプリケーション ストレージ システムになる代替Data Domainを選択します。

g. ［Edit］をクリックします。

h. ddboostアカウントのパスワードを入力し、再入力します。

i. ［Use system as default replication storage］を選択します。

j.［Validate］を選択し、［Next］、［Next］、［Finish］の順に進みます。アップデートには時間がかかる場合があります。

注：「Failed to get Data Domain system information」というエラーが表示された場合は、［Use certificate authentication for REST communication］をクリアして、再度操作を続けます。
 

--または--

Avamar Administrator - MCS：

a. メイン ダッシュボードから［Server］を選択します。

b. ［Server Management］タブを選択します。

c. ［Bytes Protected Summary］ウィンドウのみが表示されている場合は、仕切りをクリックしてウィンドウを拡張し、サーバー（AvamarおよびData Domain）が表示されるまで操作します。

MCSサーバーの管理

d. 削除するData Domainをハイライト表示します。 

e. ［Node Information］ウィンドウ内の［Default Replication Storage System］が［Yes］になっている場合は、手順fに進みます。それ以外の場合は手順7に進みます。

MCS - Default Storage Replication (DD)

f. 削除対象ではない残りのData Domainのうち、デフォルトのレプリケーション ストレージ システムになる代替Data Domainを選択します。

g. ［Actions］メニューから、［Edit Data Domain system］を選択します。

h. ［Use system as default replication storage］チェックボックスを選択し、［OK］をクリックしてます。 

i. ［Yes］をクリックして、デフォルトのレプリケーション ストレージのマッピングの変更を確認します。アップデートには時間がかかる場合があります。

7.取り外しタイプに応じて、次の手順から続行します。
  • 不完全な削除（シナリオ1）の場合は、手順8に進みます。
  • 正常な削除（シナリオ2）の場合は、手順11に進みます。
 
 
シナリオ1：不完全な削除に固有の手順
 
Warning: 次の手順は、Data DomainシステムがAvamarグリッドからアクセスできなくなった場合にのみ使用してください。
 
有効な理由には次のようなものがあります（これらに限定されません）。
  • Data DomainがAvamarから削除される前に電源がオフになっていた。 
  • Data DomainがAvamarから削除される前にネットワークから切断されていた。 
  • Data Domain上のファイル システムがAvamarから削除される前に再初期化されていた（つまり、Avamar mtreeがData Domainシステム上に存在しなくなっている場合）。
  • Data Domain上のファイル システムが破壊または破損している。
 

8.次のコマンドを実行します。  

mccli dd delete --name=<Data-Domain-hostname> --force

ここで<data-domain-hostname>は、手順2で取得した名前です（サンプル出力ではdd01.company.com）。

Example:

mccli dd delete --name=dd01.company.com --force

0,30936,Deleted Data Domain system.
Attribute                 Value 
------------------------- -------------------------------------------------------------------
ipv6Hostname
ipv4Hostname              dd01.company.com
コマンドがプロンプトに戻るまでに時間がかかる場合があります。コマンドを中断させることなく完了させます。
メモ: 「Data Domain system is used by a backup policy」というメッセージが表示された場合、1つ以上のデータセットがまだData Domainシステムを使用するように設定されています。手順3～5を確認してから、「mccli dd delete」コマンドを再実行してみてください。
 
Warning: 以下のように表示される場合、Data Domainは削除されていますが、デフォルトのレプリケーション ストレージ システムは存在しません。手順6を確認する必要があります。
  
0,30936,Deleted Data Domain system.
Attribute                 Value
------------------------- -------------------------------------------------------------------
replication-storage-check Data Domain system is the only default replication storage system.
ipv6Hostname
force-delete              Force delete option was in use for the Data Domain system deletion.
ipv4Hostname              dd01.company.com
 

その他のエラーが発生した場合は、停止してサービス リクエストを作成してください。サービス リクエストの作成時には、本記事および発生したエラーを含めるようにしてください。  

9.Data Domainに保存されているバックアップへの参照をすべて削除します。

アクセスできないData Domainに保存されているバックアップへの参照はすべて削除する必要があります。Data Domainとバックアップ データにはアクセスできませんが、メタデータは引き続きAvamarに存在します。

スクリプト remove_ddr_backups は、Data Domainを参照するバックアップを検出および表示するために使用できます。このスクリプトは、Avamar Utility Node上の /usr/local/avamar/bin ディレクトリーにあります。

a. スクリプトを非破壊モードで実行します。

remove_ddr_backups <ddr-index-value>

ここで<ddr-index-value>は、手順2で示したData Domainのインデックスです（サンプル出力では、1となっています）。

Example:

remove_ddr_backups 1

Running in non-destructive mode. No data will be destroyed.
To run in destructive mode add the command line parameter '--delete-backups'.
Total Data Domain backups 5422.
Total Avamar backups 10296.
Total backups 15718.
Matched 2232 out of 5422 total Data Domain backups with ddrindex 1.
Total Data Domain backups to be deleted 8014.
Backup counts for each ddr index before any backup deletions:
    ddrindex 001: 2232
    ddrindex 002: 3190
remove_ddr_backups completed successfully in non-destructive mode.

出力が示すように、上記のコマンドは「非破壊」モードで実行され、バックアップは削除されません。 

この出力は、ddrindex 1に2232個のバックアップが保存されていることを示しています。

b. アクセスできないData Domain上で参照されるバックアップを削除するには、「--delete-backups」フラグを追加します。

remove_ddr_backups <ddr-index-value> --delete-backups

ここで<ddr-index-value>は、手順2で示したData Domainのインデックスです（サンプル出力では、1となっています）。

Example:

remove_ddr_backups 1 --delete-backups

remove_ddr_backups will irrevocably destroy backup data on server 'dd01.company.com'.
Type 'yes' to permanently remove backup data on this server: 
 

c. このプロセスは元に戻せないため、これが正しいData Domainであることを再度確認します。

d. 「yes」と入力します。

予期される出力：

1  Request succeeded
注：このスクリプトはロックされたバックアップを削除できないため、次のような出力が表示された場合は、バックアップを手動で削除する必要があります。 
  
0  ERROR!  Exit code 116: Cannot delete client's last backup remove_ddr_backups: 
Error: remove_ddr_backups: 
Error: Failed to execute 'avmgr delb  --path=/MC_RETIRED/test_client_A2014.01.23.16.18.41 --date=0x1CEF631A5EDEA52', result code '29696', error string 'Bad file descriptor'
Error: Failed to execute 'avmgr delb  --path=/clients/test_client_B --date=0x1CEF631A5EDEB922', result code '29696', error string 'Bad file descriptor'

ロックされたバックアップを手動で削除する方法については、「追加情報」セクションを参照してください。

ロックされたバックアップを削除した後、ステップ9b～9dを繰り返してData Domainを削除します。

10.手順14から続けて作業を進めます。

 
シナリオ2：正常な削除に固有の手順
 

11.Data Domainに保存されているすべてのバックアップを削除する必要があります。

スクリプト remove_ddr_backups は、Data Domainを参照するバックアップを検出および表示するために使用できます。このスクリプトは、Avamar Utility Node上の /usr/local/avamar/bin ディレクトリーにあります。

a. スクリプトを非破壊モードで実行します。

remove_ddr_backups <ddr-index-value>

ここで<ddr-index-value>は、手順2で示したData Domainのインデックスです（サンプル出力では、1となっています）。

Example:

remove_ddr_backups 1

Running in non-destructive mode. No data will be destroyed.
To run in destructive mode add the command line parameter '--delete-backups'.
Total Data Domain backups 5422.
Total Avamar backups 10296.
Total backups 15718.
Matched 2232 out of 5422 total Data Domain backups with ddrindex 1.
Total Data Domain backups to be deleted 8014.
Backup counts for each ddr index before any backup deletions:
    ddrindex 001: 2232
    ddrindex 002: 3190
remove_ddr_backups completed successfully in non-destructive mode.

出力が示すように、上記のコマンドは「非破壊」モードで実行され、バックアップは削除されません。 

この出力は、ddrindex 1に2232個のバックアップが保存されていることを示しています。

b. アクセスできないData Domain上で参照されるバックアップを削除するには、「--delete-backups」フラグを追加します。

remove_ddr_backups <ddr-index-value> --delete-backups

ここで<ddr-index-value>は、手順2で示したData Domainのインデックスです（サンプル出力では、1となっています）。

Example:

remove_ddr_backups 1 --delete-backups

remove_ddr_backups will irrevocably destroy backup data on server 'dd01.company.com'.
Type 'yes' to permanently remove backup data on this server: 
 

c. このプロセスは元に戻せないため、これが正しいData Domainであることを再度確認します。

d. 「yes」と入力します。

予期される出力：

1  Request succeeded
注：このスクリプトはロックされたバックアップを削除できないため、次のような出力が表示された場合は、バックアップを手動で削除する必要があります。
  
0  ERROR!  Exit code 116: Cannot delete client's last backup remove_ddr_backups: 
Error: remove_ddr_backups: 
Error: Failed to execute 'avmgr delb  --path=/MC_RETIRED/test_client_A2014.01.23.16.18.41 --date=0x1CEF631A5EDEA52', result code '29696', error string 'Bad file descriptor'
Error: Failed to execute 'avmgr delb  --path=/clients/test_client_B --date=0x1CEF631A5EDEB922', result code '29696', error string 'Bad file descriptor'

ロックされたバックアップを手動で削除する方法については、「追加情報」セクションを参照してください。

ロックされたバックアップを削除した後、ステップ11b～11dを繰り返してData Domainを削除します。

12.クライアントのバックアップが削除されたら、Data Domainのバックアップに関連付けられていたすべてのチェックポイントをAvamarグリッドから削除する必要があります。

a. 最後のチェックポイントがいつ完了したかを確認します。 

status.dpn |grep "Last checkpoint"
 

b. MCSフラッシュを実行します。

mcserver.sh --flush
 

Example:

mcserver.sh --flush

=== BEGIN === check.mcs (preflush)
check.mcs                        passed
=== PASS === check.mcs PASSED OVERALL (preflush)
Flushing Administrator Server...
Administrator Server flushed.
 

c. 新しいチェックポイントを作成します。

avmaint checkpoint --ava --wait

チェックポイントが完了するまでプロンプトは表示されません。

d. 最後のチェックポイントを確認します。

status.dpn |grep "Last checkpoint"

これが12aの出力と異なることを確認します。

e. チェックポイントを検証します。 

avmaint hfscheck --full --keep --ava
 

f. hfscheck が完了するまで監視します。

g. hfscheck が正常に完了したら、別のチェックポイントを作成します。

avmaint checkpoint --ava --wait

この場合も、チェックポイントが完了するまでプロンプトは表示されません。

h. 古いチェックポイントを削除します。

avmaint rmcp --full --ava
 

13.CLIまたはUIを使用してAvamarからData Domainを削除します。

CLI

mccli dd delete --name=<Data-Domain-hostname>

ここで<data-domain-hostname>は、手順2で取得した名前です（サンプル出力ではdd01.company.com）。

Example:

mccli dd delete --name=dd01.company.com
0,30936,Deleted Data Domain system.
Attribute                 Value
------------------------- -------------------------------------------------------------------
ipv6Hostname
ipv4Hostname              dd01.company.com

コマンドがプロンプトに戻るまでに時間がかかる場合があります。コマンドを中断させることなく完了させます。

注：「Cannot delete the only default replication storage system」というエラー メッセージが表示された場合、削除対象のData Domainはデフォルトのレプリケーション ストレージ システムです。手順6を確認してから、「mccli dd delete」コマンドを再実行してみてください。
 

--または--

Avamar Administrator - AUI：

a. ［Administration］見出しから、［System］を選択する。

b. Data Domainをクリックします。

c. 削除対象のData Domainを選択します。 

d. ［Delete］をクリックします。

e. 確認内容を確認し、削除対象のData Domainの名前が含まれていることを確かめます。

f. ［Yes］をクリックして、Data Domainの削除を確定します。アップデートには時間がかかる場合があります。

g. Data Domainは存在しなくなります。

注：Data Domainがデフォルトのレプリケーション ストレージ システムである場合、Data Domainの削除は許可されません。
 

--または--

Avamar Administrator - MCS：

a. メイン ダッシュボードから［Server］を選択します。

b. ［Server Management］タブを選択します。

c. ［Bytes Protected Summary］ウィンドウのみが表示されている場合は、仕切りをクリックしてウィンドウを拡張し、サーバー（AvamarおよびData Domain）が表示されるまで操作します。

MCSサーバーの管理

d. 削除対象のData Domainを選択します。 

e. ［Actions］メニューから、［Delete Data Domain system］を選択します。

f. 確認内容を確認し、削除対象のData Domainの名前が含まれていることを確かめます。

g. ［Yes］をクリックして、Data Domainの削除を確定します。アップデートには時間がかかる場合があります。

h. Data Domainは存在しなくなります。

注：Data Domainがデフォルトのレプリケーション ストレージ システムである場合、Data Domainの削除は許可されません。
 

14.手動メンテナンス サイクルを実行します（手順12で実行済みの場合でも）。

a. 最後のチェックポイントがいつ完了したかを確認します。 

status.dpn |grep "Last checkpoint"
 

b. MCSフラッシュを実行します。

mcserver.sh --flush
 

Example:

mcserver.sh --flush

=== BEGIN === check.mcs (preflush)
check.mcs                        passed
=== PASS === check.mcs PASSED OVERALL (preflush)
Flushing Administrator Server...
Administrator Server flushed.
 

c. 新しいチェックポイントを作成します。

avmaint checkpoint --ava --wait

チェックポイントが完了するまでプロンプトは表示されません。

d. 最後のチェックポイントを確認します。

status.dpn |grep "Last checkpoint"

これが14aの出力と異なることを確認します。

e. チェックポイントを検証します。 

avmaint hfscheck --full --keep --ava
 

f. hfscheck が完了するまで監視します。

g. hfscheck が正常に完了したら、別のチェックポイントを作成します。

avmaint checkpoint --ava --wait

この場合も、チェックポイントが完了するまでプロンプトは表示されません。

h. 古いチェックポイントを削除します。

avmaint rmcp --full --ava
 

15.グリッドを本番状態に戻すには、「Avamar：Avamar Serverを既知の制御状態に設定する方法（英語）」を参照してください。

Additional Information

ロックされたバックアップを手動で削除する方法：

ロックされたバックアップの手動バックアップ削除は、UI（MCSまたはAUI）またはCLIを使用して行うことができます。

1.コマンド remove_ddr_backups の出力を確認し、バックアップを削除できなかったすべてのパスを記録します。 

0  ERROR!  Exit code 116: Cannot delete client's last backup remove_ddr_backups: 
Error: remove_ddr_backups: 
Error: Failed to execute 'avmgr delb  --path=/MC_RETIRED/test_client_A2014.01.23.16.18.41 --date=0x1CEF631A5EDEA52', result code '29696', error string 'Bad file descriptor'
Error: Failed to execute 'avmgr delb  --path=/clients/test_client_B --date=0x1CEF631A5EDEB922', result code '29696', error string 'Bad file descriptor'

このサンプル出力では、/MC_RETIRED/test_client_A2014.01.23.16.18.41と/clients/test_client_Bです。 

2.好ましい方法を使用して、各クライアントのロックされたバックアップを削除します。

CLI：

a. getbコマンドを使用してバックアップ情報を取得します。 

avmgr getb --format=xml --incpartials --path=<full-path-to-client> |grep -i <date>

ここで、<full-path-to-client>はサンプル出力にあるクライアント名を示し、<date>は日付フィールドの16進数の値を示します。

出力の例とサンプル：

avmgr getb --format=xml --incpartials --path=/MC_RETIRED/test_client_A2014.01.23.16.18.41 | grep -i 0x1CEF631A5EDEA52

<backuplistrec flags="20185089" labelnum="165" label="Production 2300-Virtual Servers - Production-138" created="1386739633" roothash="d244f1dd698949e71022b9c975e311913236dc87" totalbytes="25585092608.00" ispresentbytes="0.00" pidnum="3016" percentnew="0" expires="1389157200" created_prectime="0x1cef631a5edea52" partial="0" retentiontype="daily,weekly" backuptype="Full" ddrindex="1" locked="1"/>
 

b. delbコマンドを使用してバックアップを削除します。 

avmgr delb --path=<full-path-to-client> --date=<date> --risklosingallbackups
 

出力の例とサンプル： 

avmgr delb  --path=/MC_RETIRED/test_client_backup_A2014.01.23.16.18.41 --date=0x1CEF631A5EDEA52 --risklosingallbackups

1  Request succeeded
 

c. getb コマンドを再実行し、バックアップが削除されたことを確認します。

avmgr getb --format=xml --incpartials --path=<full-path-to-client> |grep -i <date>
 

Example: 

avmgr getb --format=xml --incpartials --path=/MC_RETIRED/test_client_A2014.01.23.16.18.41 | grep -i 0x1CEF631A5EDEA52
 
出力はないはずです。
 

d. 「remove_ddr_backups」の出力に一覧表示された各クライアントについて、この操作を繰り返します。

--または--

Avamar Administrator - AUIから

a. ［Administration］見出しを選択し、［Asset Management］を選択します。

b. ツリー内を移動し、リスト内の最初のクライアントを見つけます。 

c. ［View More］をクリックして、クライアントに関連づけられているバックアップを表示します。

d. 削除するバックアップを選択します。 

e. ［Delete］をクリックします。

g. プロンプトが表示されたら確認します。

h. 「remove_ddr_backups」の出力に一覧表示された各クライアントについて、この操作を繰り返します。

--または--

Avamar Administrator - MCSから

a. ［Backup and Restore］を選択します。

b. ツリー内を移動し、リスト内の最初のクライアントを見つけます。 

c. ［manage］が選択されていることを確認し、［By Retention］の下にあるすべての項目を選択します。

MCSバックアップ リスト
 

d. ［Retrieve］をクリックします。

e. バックアップが返されたら、バックアップを右クリックします。

f. ［Delete Backup］を選択します。

g. プロンプトが表示されたら確認します。

h. 「remove_ddr_backups」の出力に一覧表示された各クライアントについて、この操作を繰り返します。

Affected Products

Avamar

Products

Avamar, Avamar Server, Data Domain
Article Properties
Article Number: 000165838
Article Type: How To
Last Modified: 01 Sep 2025
Version:  22
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