SCv20xx: USBメモリを利用したDell SupportAssist Data Collector診断データ取得手順
概要: 本ドキュメントでは、SCv2000シリーズにおけるUSBメモリを利用したSupportAssist取得手順について説明します。
手順
インターネット経由でのデータ送信ができないサイトでは、SupportAssist(旧PhoneHome)をDellへ直接送付することができません。
この場合、SupportAssistのデータを一旦USBメモリに保存し、そのデータをDellテクニカルサポートへ送付することでログ等を解析することができるようになります。
ここではUSBへSupportAssistデータを保存するための手順をご紹介します。
本ドキュメントの「Enterprise Manager Client環境での取得手順」または「Storage Center環境での取得手順」を参照し作業を進めてください。
メモ:Dell Storage Managerをご利用の場合は、Enterprise ManagerをDell Storage Managerに置き換えて本手順を進めてください。
USBメモリの準備
USBメモリの要件
SupportAssistのデータを保存するために使用するUSBメモリは、以下の要件を満たしている必要があります。
- USB 3.0
- 4GB以上の容量
- FAT32フォーマット
- phonehome.phyが保存されている(空のテキストファイルをリネーム)
- 両方のコントローラで取得するため、USBメモリは2個必要
USBメモリの準備
FAT32フォーマットでフォーマットされたUSBメモリ内に"phonehome.phy"というファイルが格納されている場合、Storage CenterはそのUSBメモリがSupportAssistデータを保存するために利用されることを認識します。
以下の手順に沿ってUSBメモリを準備します。
-
USBメモリをFAT32でフォーマットします(1パーティションでの作成推奨)。
-
USBメモリのドライブ内にテキストファイルを作成し、ファイル名を"phonehome.phy"に変更します。
メモ:フォルダオプションにて登録されている拡張子は表示しないにチェックが入っている場合、ファイル名が"phonehome.phy.txt"になっている可能性があります。拡張子を表示して変更するか、コマンドプロンプトよりリネームしてください。
-
USBメモリを両コントローラに接続します。
メモ:シリアルケーブルを接続した状態でUSBメモリを接続すると、USBメモリがマウントされたメッセージが表示されるためUSBメモリが認識されたか確認することができます。
メモ:シャーシには同じコントローラが上下逆に取り付けられているため、ポートの向きは上下逆です。

Enterprise Manager Client環境での取得手順
Compellent SCv2000シリーズでは、従来のWeb Interfaceを利用したStorage Center接続はなくなり、必ずDell Storage Clientを利用して接続する必要があります。
Dell Storage ClientからEnterprise Manager(実際にはData Collector Manager)に接続することにより複数のCompellent Storageを一括管理することができます。
ログイン
Enterprise Manager Clientを起動し、Enterprise Manager(Data Collector Manager)のアドレスを指定してログインします。
初めに表示言語やアクション等の選択が表示される場合、Storage CenterまたはData Collectorにログインしますを選択します。
Leader Controllerの確認
-
該当システムのStorage Center xxxxxを選択します。

-
Hardware(ハードウェア)タブを開きます。
-
Bottom Controller(下のコントローラ)およびTop Controller(上のコントローラ)を選択し、Leader(リーダー)の項目を確認します。
Leader(リーダー)の項目がYes(はい)になっているコントローラがリーダーです。


ログ取得
-
該当システムのStorage Center xxxxxを選択します。
-
Summaryタブを開きSend SupportAssist Data Now(SupportAssistデータを今すぐ送信)をクリックします。

-
Send SupportAssist Data Now画面が表示されたら、ログ取得に関する項目を選択しOKをクリックします。
Reports欄はすべてチェックが外れた状態にし、Storage Center欄はStorage Center Configurationのみチェックを入れます。
Datailed Logsは基本的にチェック不要です。メモ:Storage Center欄がチェックボックスではなくAccept SupportAssist Agreement(SupportAssist契約の同意)の場合、クリックしてNext(次へ) -> Skip(スキップ) -> Yes(はい)の順にクリックすると以下の画面が表示されますのでOKをクリックします。

-
データの収集が開始されますのでしばらく待ちます。

-
データが収集されていても、5分以上経過すると以下のエラーが表示されることがあります。
Sending SupportAssist data has been started, but it did not finish within five minutes.
表示されたメッセージに対してOKをクリックするとSupportAssist収集画面に戻ります。
メモ:この状態ではSupportAssistの収集が継続されているため、続けて操作しないようご注意ください。
-
Leader側のコントローラにシリアルケーブルを接続し
phonehome phreq activeコマンドを実行します。
シリアルポート設定値は以下の通りです。ボーレート:115200 データ:8bit パリティ:None ストップ:1bit フロー制御:none
コマンド出力例1のように表示された場合は
phonehome phreq activeコマンドを定期的に実行し、コマンド出力例2のように何も表示されないことを確認したうえで3分ほど待ってUSBメモリを抜きます。メモ:シリアルケーブルを接続して確認できない場合は60分以上待ってUSBメモリを抜いてください。
コマンド出力例1

コマンド出力例2

-
ControllerからUSBメモリを取り外して各USBメモリ内に"phdata"というフォルダが作成されていることを確認し、"phdata"フォルダ内にファイルが格納されていることを確認します。
Leader側のUSBメモリ内の"phdata"フォルダ内を確認し、datarequestから始まるファイルが複数存在することを確認します。
このファイルがない場合、取得に失敗しているため再度取得する必要があります。その際は必ずシリアルケーブルを接続し手順6.を実施します。
Leaderではないコントローラの中にはdatarequestから始まるファイルが無い場合がありますが問題ありません。メモ:2つのUSBメモリを使用した場合、どのコントローラにどのUSBが接続されていたか間違わないようご注意ください。


-
作成されたフォルダを圧縮し、Top Controller、Bottom Controllerどちらのログか分かるようにしてデルテクニカルサポートに送付します。
送付方法についてはデルテクニカルサポート担当者よりご案内します。
Storage Center(単体)環境での取得手順
Compellent SCv2000シリーズでは、従来のWeb Interfaceを利用したStorage Center接続はなくなり、必ずDell Storage Clientを利用して接続する必要があります。
Dell Storage ClientからControllerのIPに接続することによりCompellent Storageを管理することができます。
ログイン
Enterprise Manager Clientを起動し、Compellent Controller(Virtual IP)のアドレスを指定してログインします。
初めに表示言語やアクション等の選択が表示される場合、Storage CenterまたはData Collectorにログインしますを選択します。
Leader Controllerの確認
-
Hardware(ハードウェア)タブを開きます。
-
Leader ControllerとIPアドレスを確認します。
-
Bottom Controller(下のコントローラ)およびTop Controller(上のコントローラ)を選択し、"Leader(リーダー)"の項目を確認します。
Leader(リーダー)の項目がYes(はい)になっているコントローラがリーダーです。メモ:Leader Controller側から出力されるログの量は多くなります。


ログ取得
-
Summaryタブを開きSend SupportAssist Data Nowをクリックします。
メモ:Send SupportAssist Data NowではなくAccept SupportAssist Agreement(SupportAssist契約の同意)の場合、クリックしてNext(次へ) -> Skip(スキップ) -> Yes(はい)の順にクリックすると選択できるようになります。

-
Send SupportAssist Data Now画面が表示されたら、"Storage Center Configuration"にチェックが入っていることを確認しOKをクリックします。
Detailed Logsは基本的にチェック不要です。

-
データの収集が開始されますのでしばらく待ちます。

-
データが収集されていても、5分以上経過すると以下のエラーが表示されることがあります。
Sending SupportAssist data has been started, but it did not finish within five minutes.
表示されたメッセージに対してOKをクリックするとSupportAssist収集画面に戻ります。
メモ:この状態ではSupportAssistの収集が継続されているため、続けて操作しないようご注意ください。
-
Leader側のコントローラにシリアルケーブルを接続し
phonehome phreq activeコマンドを実行します。
コマンド出力例1のように表示された場合はphonehome phreq activeコマンドを定期的に実行し、コマンド出力例2のように何も表示されないことを確認したうえで3分ほど待ってUSBメモリを抜きます。メモ:シリアルケーブルを接続して確認できない場合は60分以上待ってUSBメモリを抜いてください。
コマンド出力例1

コマンド出力例2

-
ControllerからUSBメモリを取り外して各USBメモリ内に"phdata"というフォルダが作成されていることを確認し、"phdata"フォルダ内にファイルが格納されていることを確認します。
Leader側のUSBメモリ内の"phdata"フォルダ内を確認し、datarequestから始まるファイルが複数存在することを確認します。
このファイルがない場合、取得に失敗しているため再度取得する必要があります。その際は必ずシリアルケーブルを接続し手順5.を実施します。
Leaderではないコントローラの中にはdatarequestから始まるファイルが無い場合がありますが問題ありません。必ずどちらか一方にdatarequestが複数存在することを確認してください。メモ:2つのUSBメモリを使用した場合、どのコントローラにどのUSBが接続されていたか間違えないようご注意ください。


-
作成されたフォルダを圧縮し、Top Controller、Bottom Controllerどちらのログか分かるようにしてデルテクニカルサポートに送付します。
送付方法についてはデルテクニカルサポート担当者よりご案内します。
関連リンク
Compellent製品に関するよくあるお問い合わせ(FAQ)