デル・テクノロジーズ、「Dell NativeEdge 2.0」を発表 エッジ オペレーションを刷新

エッジ オペレーションを安全にスケールアップして、あらゆるユースケースに対応

ブログ原稿 https://www.dell.com/en-us/blog/announcing-dell-nativeedge-2-0-reimagining-edge-operations/
筆者:Gil Shneorson | 2024年2月22日

エッジ コンピューティングは、今日のデジタル世界における企業のビジネス、イノベーション、競争を変革しています。データが生成される場所のより近くで、計算とデータ処理を行うことによって、より迅速に意思決定を行い、エッジでのAIアプリケーション活用が可能になります。AI推論をエッジで行うことで、リアルタイムのインサイト、アクション、自動化が可能になり、より優れた成果を促進することができます。ただし、さまざまな場所、デバイス、アプリケーションに分散しているエッジ オペレーションの管理には、非常に大きな手間とコストがかかります。そこで、こうした複雑な課題を解消するソリューションが登場しました。それが、革新的なエッジ オペレーション ソフトウェア プラットフォーム「Dell NativeEdge」で、お客様のエッジ環境全体の簡素化最適化安全性の向上を実現できるように設計・構築しています。

「NativeEdge」は、一元管理、セキュアなデバイス オンボード、ゼロタッチ展開、インフラストラクチャーとアプリケーションの自動管理を通じて、大規模なエッジ オペレーション合理化します。また、エッジからマルチクラウド環境までを網羅し、効率的で一貫したオペレーションの基盤を確立します。「NativeEdge」によって、より高速・簡単・低コストのオペレーションを実現して、手持ちのデータから最大限の価値を引き出せるようになります。さらに、「NativeEdge」は、エンド ツー エンドのAIベース ソリューションの展開、セキュリティー確保、管理のために、エッジでAIの能力を最大限に活用し、より迅速に価値を提供することができます。

本日発表の「Dell NativeEdge 2.0」は、以下の新しい機能を提供します。

• 事前構成済みの設定により、「Blueprint」が主要なISV(独立系ソフトウェア ベンダー)およびAIアプリケーションのオーケストレーションを簡素化および促進
• ハイブリッド環境を網羅するアプリケーション オーケストレーション機能が、「NativeEdge」によるアプリケーション展開とライフサイクル管理のメリットを「NativeEdgeエンドポイント」からインフラストラクチャー全体にまで拡張
• サポートするエッジ環境の拡大により、エッジ展開の柔軟性がさらに向上
• セキュリティー機能の強化により、エッジデータとアプリケーションを強固に保護し、容易なコンプライアンスを実現
• 新しいサブスクリプション オプションにより、予算を予測可能に

「NativeEdge Blueprint」:エッジ ソリューションのための包括的な自動化ツール

例えば、ある小売企業が、店舗内で顧客に最適な製品を案内することでショッピング体験を高めるために、インタラクティブな生成AIツールを求めているとします。導入対象は全国数百店舗で、デバイスの数は数千に上ります。このビジョンを実現するためには、パートナーやシステム インテグレーター、社内のIT専門家などの協力が必要で、専門知識も活用しなければなりません。これらの技術分野の専門家は、店舗ごとへの展開を進める前に、まず中央ハブに生成AIアプリケーションをアップロードします。また、各店舗にとって適切なエッジ デバイスを特定し、新規導入のための準備を行い、アプリケーションをインストールしてから、すべてが円滑に運用できるように、徹底的にテストを実施しなければなりません。リソース集約型で細かいプロセスは、すべての店舗で再現しなければならず、多大な時間と金銭的投資が必要となります。

数多くの店舗に展開したすべてのデバイスを対象に、IT環境を一元管理する場所に座ったまま、これらのすべての作業を1クリックで実行できたとしたらどうでしょうか。

「Blueprint」では、「NativeEdge」でこのようなアプリケーション オーケストレーションの効率化を実現することが可能です。

「Blueprint」は、包括的かつ宣言型の自動化プランで、エッジ環境全体にわたるエッジ ソリューションの展開とアプリケーション展開の自動化に必要となる完全な構成情報が含まれています。また、「Blueprint」は、エッジ ソリューションのプロビジョニング、構成設定、展開、検証のプロセス全体を自動化することで、労力と時間、リソースを減らしながら、エッジ環境全体にわたる一貫性とコンプライアンスを確保します。

「Blueprint」では、アプリケーション設定、インフラストラクチャー リソース、ネットワーク構成、カスタム ワークフロー、スクリプトなど、エッジ ソリューションに必要なすべてを単一のファイルで定義することができます。そして、開発者やITオペレーターは、単一のコマンドを使用して関連する構成の詳細を指定するだけで、「Blueprint」を活用したアプリケーションを数多くのエッジ デバイスだけでなく、テスト環境から本番環境まで、さまざまな開発段階を通じて、展開することができます。

さらに、「Blueprint」は、構成のアップデートやソリューション スタック内のサービスの変更など、展開後のすべてのタスクを含む日常的な運用業務を合理化し、飛躍的に円滑化・合理化されたDevOps体験をエッジに提供します。

図1:「Blueprint」による「NativeEdge」アプリケーション導入の自動化

デル・テクノロジーズによって検証済み:AI対応業種アプリケーション向けの新しい「NativeEdge Blueprint」

デル・テクノロジーズは、お客様の運用を支援するため、製造業と小売業で最も一般的で重要なエッジ アプリケーション向けの「Blueprint」を提供しています。「Blueprint」は、製造業向けにはTelit、Litmus、PTC、小売業向けにはDeep North、アナリティクス向けには「Dell Streaming Data Platform」、Kubernetes向けにはRancher Labs K3sなど、幅広い業種とさまざまなユースケースにエッジ ソリューションを提供してきたデル・テクノロジーズの広範な経験を基盤に、設計・構築されています。これらの事前検証済みの「Blueprint」が、エッジ アプリケーションのパフォーマンス、信頼性、セキュリティーを向上させ、より短期間で導入価値を発揮します。

「NativeEdge」によるアプリケーション オーケストレーション:ハイブリッド環境にも対応

「NativeEdge 2.0」は、ハイブリッド環境全体にわたり、シームレスなアプリケーション オーケストレーションを実現します。今回のオーケストレーション機能によって、「Blueprint」を使い、エッジ アプリケーションを「NativeEdgeエンドポイント」(「NativeEdge」オペレーション用に最適化されたデル・テクノロジーズの専用エッジ デバイス)だけでなく、他のデル・テクノロジーズおよびそれ以外のインフラストラクチャーに展開・管理し、vSphere仮想化やKubernetesクラスターを通じて、マルチクラウド化することができます。オーケストレーション機能により、エッジ アプリケーションに最適なインフラストラクチャーをより柔軟に選択できるようになり、「NativeEdge」によるシームレスなオーケストレーションが可能になります。

図2:「NativeEdge」によるハイブリッド環境でのアプリケーション・オーケストレーション

広がるエッジ環境のサポート

「NativeEdge 2.0」では、「Windows 11 VMs for NativeEdge Endpoints」によって、サポートするエッジ環境の範囲を拡大しています。今回の強化によって、「NativeEdge 2.0」が提供する数々の先進機能と利点を活用して、「NativeEdgeエンドポイント」で最先端のWindowsベース アプリケーションをシームレスに実行することが可能になります。

ゼロトラストを実現するテクノロジーで、セキュリティーを強化

「NativeEdge 2.0」によって、エッジ環境のセキュリティーとコンプライアンスを強化することが可能になります。「NativeEdge 2.0」では、vTPM(virtual Trusted Platform Module)およびUEFI Secure Boot機能のサポートを開始しました。vTPMは、ハードウェア ベースのセキュリティー機能であるTPMの仮想バージョンで、暗号化キー、証明書、パスワードのための暗号関数と安全なストレージを提供します。vTPMによって、「NativeEdgeエンドポイント」で実行している仮想マシン(VM)で、VMディスクの暗号化やVMの整合性の検証、VM IDの証明といったTPMの機能を使用できるようになります。UEFI Secure Bootは、「NativeEdgeエンドポイント」で承認済みの信頼できるソフトウェア以外は起動を認めない機能により、未承認ソフトウェアや悪意あるソフトウェアが、エッジ デバイスで実行されることを防ぎます。今回の強化は、「NativeEdge」のゼロトラストの原則に沿ったもので、エッジのセキュリティーと安心感を高めます。

3年間の「NativeEdge」サブスクリプション プラン

デル・テクノロジーズは、「NativeEdge」で3年間のサブスクリプション プランを提供しています。プランには、お客様のエッジに対する要件と選好に合わせてニーズを満たすことができるように、幅広い選択肢が用意されています。3年間のサブスクリプション プランは、長期的なコスト削減や予算の削減といった効果と利点をもたらします。

「NativeEdge 2.0」は、セキュアで自動化された包括的なマルチクラウド エッジ オペレーション ソフトウェア プラットフォームで、複数の場所に展開しているエッジ環境を一元管理しながら、安全にスケールアップしていくことができます。「NativeEdge 2.0」は、アプリケーション オーケストレーションのための「Blueprint」や、エッジ環境のサポート範囲の拡大、セキュリティー機能の強化といった新機能と強化機能を備え、エッジ環境の安全なスケールアップ、エッジへの投資の最適化、効率の向上を求めている組織を強力に支援するツールです。

「NativeEdge 2.0」の詳細はこちらをご覧ください。