DWEN 参加 女性起業家インタビュー企画 第4回:Teruko Weinberg, Inc. 代表取締役兼CEO 照子Weinberg氏

DWEN 参加 女性起業家インタビュー企画

第4回:Teruko Weinberg, Inc. 代表取締役兼CEO 照子Weinberg氏

Teruko Weinberg, Inc. 代表取締役兼CEO 照子Weinberg氏 

【プロフィール】

愛知県生まれ。アメリカ、ユタ州での短期留学の後に帰国。日本で出会ったアメリカ人男性との結婚を機に1978年渡米。数年間、プログラミングの勉強をしながら専業主婦として過ごす。米系エクゼクティブサーチ会社勤務を経て、米国法人パソナに現地採用として入社後、日本本社採用となり同社米国法人代表に就任。1994年に独立、日英バイリンガルの人材紹介と派遣を行うTeruko Weinberg, Inc.をカリフォルニア州ロスアンゼルスで起業。在米日系企業協会(JBA)、日本人キャリアウーマンの会、南カリフォルニア愛知クラブなどの非営利組織の役員を長年務め、在米日本人女性経営者として地元社会に広範なネットワークを築く。

― 貴社の事業について教えてください。

弊社は、米国南カリフォルニアのTVコマーシャルや雑誌広告でお馴染みの「テルコは人が大好きです」のキャッチコピーで、広く皆さんに知られています。「人が好き」、つまり弊社では人材の紹介と派遣、就業規則や給与規程の作成をはじめとする人事コンサルティングの事業を全米展開しています。人材は新卒からエクゼクティブまで多様な職級・職種にわたります。対象は長く英語と日本語のバイリンガルの方が中心でしたが、最近では英語はもちろんのこと、英語とスペイン語、英語と中国語、英語と韓国語など、さまざまな言語を話す人材も、企業の需要に応じて紹介するようになっています。また、当社の「アシスト」部門では、アメリカに進出する日系企業の国際人事アウトソーシングと、駐在員とその家族を対象にしたアメリカでの生活立ち上げに必要な、銀行口座開設、車・家具のリース契約、学校選定など、リロケーションのサポートをあらゆる側面からお手伝いしています。

― 起業しようと思ったきっかけは何ですか。

起業したのは18年前です。それまでは米国法人パソナ代表を勤めていました。パソナ社がアメリカに進出したばかりの頃に、私が登録したのが入社のきっかけでした。その後、徐々に重責を任されるようになり、最後は会社代表のポジションに就くまでになりました。業界のあらゆる知識やネットワークなどを、仕事を通じて習得した後に、日本からの進出企業を脱して自分の経営判断で事業を手がけ、顧客に対しても隅々までサービスが行き届く会社をゼロから立ち上げたいというパッションを抱くようになったことが起業のきっかけです。

― 貴社では、ITをどのように活用していますか。

最近は、海外売上比率が高い企業が増え、日本企業もアメリカ進出に活発に取り組んでいます。弊社は企業の求人情報を配信するウェブサイトを運営し、人材を探している企業と求職者にウェブサイトを通じた登録と更新手段を提供することで、優秀な人材の迅速な紹介に努めています。集まった情報はクラウド型人材管理アプリケーションで管理し、人材データベースを構築しています。リクルーターが外出先からも利用できるため、企業の求めに応じて早急に対応できる体制を整えています。海外進出した日本企業は、限られた人材で専門的職務をこなす必要があるため、ウェビナーシステムを利用した現地特有の経営知識を提供するサービスも行っています。弊社の情報機器には今後もデル製品を採用し、快適な環境を構築していきたいと考えています。

― 今後のビジネスの展開について教えてください。

これまでの日系企業中心のビジネスに加えて、最近は米系大手企業や政府との取引も視野にいれて取り組んでいます。そのために、日系以外の米系の女性起業家組織に加入しネットワーキングに努めています。その展開で得た結果を、今後は米国進出企業に対するサポートに活かしていきたいと考えています。また、次なる目標はサービス地域のさらなる拡大です。弊社が拠点とする南カリフォルニアで築いた基盤をもとに、これまで以上に北カリフォルニアや州外、さらには日本や他国も視野に入れたビジネスを展開していきます。

― 趣味や余暇の過ごし方を教えてください。

ショッピングや可愛い小物を集めることが趣味ですが、仕事も趣味だと言えるかもしれません。人と出会うことが一番の喜びであり、それは私の仕事に直結しています。また、アメリカには仕事に近い比重でボランティアに取り組む人が多いのですが、私も日系企業協会、現地日米企業協会、交響楽団、アジア系や米系女性起業家の組織など、さまざまなNPOに参加して積極的に奉仕活動を行っています。

― これからの女性は社会でどうあるべきでしょうか。メッセージをお願いします。

一人でも多くの女性の皆さんに, もっと自立をする意識を持ってほしいと思っています。女性の自立が遅れているのは、本当に社会構造や男性のせいだけなのでしょうか? もっと当事者意識を持って、女性自身が男性を、企業を、そして社会そのものを変えるように立ち上がってほしいと思います。社会のせいではない、自分の意識が変わらないから周囲も変わらないのだということに気づいてほしいです。相手が変わるのを待つのでは何も永遠に変わりません。自分が変化することが、新しい女性社会の始まりになると信じています。

― 最後に、DWENに参加したいと思われたきっかけは何ですか。

常に人的ネットワークを大切にしてきました。DWENに参加することで、国、業種の枠を超えた世界中の女性経営者やビジネスパートナーとの新しい出会い、最新情報、知識取得などが期待できると思ったからです。もちろん、アメリカで業界経験30年近くになる私からも、皆さんにとって有益な情報を提供できれば大変光栄です。

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