彦根市教育委員会
お客様の事例 彦根市教育委員会:ワークステーション事例
GPU搭載の高性能ワークステーションを小・中学校に一斉整備し最先端の高度ICT教育を実現
彦根市教育委員会はICTを活用した教育のさらなる推進に向け、市内4小学校および7中学校において、滋賀県内の公立学校で初となる本格的なアクティブラーニング教室を整備した。なかでも中学校ではGPUを搭載した高性能なコンピューティング環境として生徒用に40台のDell Precisionワークステーションを取り揃え、動画編集やドローン制御のプログラミングなどワクワクする教育体験を提供することで、主体的に学ぶ力を育んでいく。


課題
文部科学省が主導する「GIGAスクール構想」のもと、公立小中学校におけるICT教育を推進していくため、児童・生徒に1人1台で利用できる端末が配られた。しかし、これだけでは十分とは言えない。動画編集やプログラミング、eスポーツなど、いまの子どもたちが強い興味や関心を持って「やってみたい」と思っていることに応えるためには、より高スペックのコンピュータが必要となる。
導入効果
- アクティブラーニング教室での体験型・協働型の授業に子どもたちは目を輝かせている
- 子どもたちの想像力(創造力)を大きく伸ばすことに期待
- 動画制作のクリエイターや最先端ソフトウェアの開発者など、将来の“なりたい自分”の姿をイメージしながら多くのことを学ぶ
「子どもたちが強い興味や関心を持って『やってみたい』と思っていることに応えるためには、より高スペックのコンピュータが必要です」
彦根市教育委員会
教育長
西嶋 良年氏
教育長
西嶋 良年氏
彦根市教育委員会
教育長
西嶋 良年氏
教育長
西嶋 良年氏
彦根市教育委員会事務局
学校ICT推進課
課長
大西 康夫氏
学校ICT推進課
課長
大西 康夫氏
彦根市教育委員会事務局
学校ICT推進課
課長補佐
大西 大氏
学校ICT推進課
課長補佐
大西 大氏
彦根市教育委員会事務局
学校ICT推進課
主査
島野 友宏氏
学校ICT推進課
主査
島野 友宏氏
室内にはNVIDIA製GPUを搭載した高性能なSFF(スモールフォームファクター)型ワークステーション「Dell Precision 3460」が40台並んでいる。各デスクには本格的なゲーミングチェアが備えられており、身体への負担が少ない快適な姿勢で動画制作やプログラミングなどの作業に集中することができる。
さらに同じ室内に用意されたさまざまな設備を使って、制作した動画コンテンツをその場からオンライン配信したり、コンピュータ上で作成したモデルを実際のモノとして3Dプリンターから出力したり、実験用ドローンに自作の制御プログラムを実装して自動飛行のテストなどを行ったりといったことも可能だ。
このような話を聞けば、多くの方はおそらく企業の設計開発部門や大学の研究室を思い浮かべたのではないだろうか。しかし答えはまったく違っている。実は上記の設備は、公立中学校のアクティブラーニング教室として整備が進められたものなのだ。
取り組みを進めてきたのは、彦根市教育委員会である。市内に7校ある公立中学校のすべてに上記のようなアクティブラーニング教室を設置し、2023年4月より運用を開始する。
なお、対象となったのは中学校だけではない。小学校にも組み合わせ自由な机と椅子(キューブ型スツール)や電子黒板、移動式ホワイトボード、壁掛け型インタラクティブプロジェクターなどとともに10台のDell Precision 3460 SFFワークステーションを設置したアクティブラーニング教室の整備が進められている。まずは4校での運用を開始し、今後も各校の既存設備の更新時期にあわせてリニューアルを進めていき、最終的には市内の公立小学校17校のすべてに同様のアクティブラーニング教室を設置する計画だ。
さらに同じ室内に用意されたさまざまな設備を使って、制作した動画コンテンツをその場からオンライン配信したり、コンピュータ上で作成したモデルを実際のモノとして3Dプリンターから出力したり、実験用ドローンに自作の制御プログラムを実装して自動飛行のテストなどを行ったりといったことも可能だ。
このような話を聞けば、多くの方はおそらく企業の設計開発部門や大学の研究室を思い浮かべたのではないだろうか。しかし答えはまったく違っている。実は上記の設備は、公立中学校のアクティブラーニング教室として整備が進められたものなのだ。
取り組みを進めてきたのは、彦根市教育委員会である。市内に7校ある公立中学校のすべてに上記のようなアクティブラーニング教室を設置し、2023年4月より運用を開始する。
なお、対象となったのは中学校だけではない。小学校にも組み合わせ自由な机と椅子(キューブ型スツール)や電子黒板、移動式ホワイトボード、壁掛け型インタラクティブプロジェクターなどとともに10台のDell Precision 3460 SFFワークステーションを設置したアクティブラーニング教室の整備が進められている。まずは4校での運用を開始し、今後も各校の既存設備の更新時期にあわせてリニューアルを進めていき、最終的には市内の公立小学校17校のすべてに同様のアクティブラーニング教室を設置する計画だ。
「小中学校に導入する機器を徹底的に精査した“選択と集中”によって、今回のリニューアル費用を捻出しました」
彦根市教育委員会事務局
学校ICT推進課
課長
大西 康夫氏
学校ICT推進課
課長
大西 康夫氏
子どもの主体的な学ぶ力を育むアクティブラーニングの理想像
小・中学校におけるICT教育の環境整備としては文部科学省が主導する「GIGAスクール構想」が知られており、彦根市もその指針に基づいて、児童・生徒が1人1台で利用するタブレット端末の整備を進めてきた。これとは“別枠”で進めているアクティブラーニング教室の整備には、どんな思いがあるのだろうか。彦根市教育委員会 教育長の西嶋良年氏は、このように語る。
「1人1台のタブレット端末が配られたことで、さまざまな学習ソフトや教材を使って学んだり、教室からインターネットに接続して調べものをしたりといった便利な活用が可能となりました。しかし、動画編集やプログラミング、あるいはeスポーツなど、いまの子どもたちが強い興味や関心を持って『やってみたい』と思っていることに応えるためには、より高スペックのコンピュータが必要です。それが子どもたちの主体的な学ぶ力を育んでいくこと、すなわちアクティブラーニングのあるべき姿だと考えました」(西嶋氏)
実のところ他の自治体においては児童・生徒に1人1台の端末が配られたのを機にコンピュータ教室に移動してPCを利用する頻度が減少したことを受け、コンピュータ教室を廃止して通常教室や他の目的の教室に転換してしまった小中学校も少なくない。
彦根市教育委員会はこれとはまったく逆の方針をとり、1年以上前から計画を進めていたのだが、2022年も終盤を迎えた12月19日、風向きが大きく変わる出来事が起こった。
文部科学省から「GIGAスクール構想に基づく1人1台端末環境下でのコンピュータ教室の在り方について」という通知が出されたのである。そこであらためて示されたのが、「学習の成果物としての動画制作、複数のアプリケーションを活用して行う探究的な学習、高いコンピュータ処理性能や高い画像解像度を必要とする学習、1人の児童生徒が効率的に複数の端末を使う学習、マイコンボードやスキャナーをはじめとする実習用の機器を接続して行う学習など、1人1台端末では処理が難しい学習を行う場合にはコンピュータ教室を活用したりと、生徒が主体的に選べるような環境を整える必要がある」という基本方針だった。要するにコンピュータ教室を安易に廃止することにストップがかけられたのだ。
彦根市教育委員会事務局 学校ICT推進課 主査の島野友宏氏は、「ある意味で私たちの考え方が正しかったことが裏付けられた形です。この日を境にそれまでの施策が追い風に変わり、彦根市の取り組みは滋賀県内の他市町はもとより、県外の学校関係者からも注目されるようになりました」と語る。
「1人1台のタブレット端末が配られたことで、さまざまな学習ソフトや教材を使って学んだり、教室からインターネットに接続して調べものをしたりといった便利な活用が可能となりました。しかし、動画編集やプログラミング、あるいはeスポーツなど、いまの子どもたちが強い興味や関心を持って『やってみたい』と思っていることに応えるためには、より高スペックのコンピュータが必要です。それが子どもたちの主体的な学ぶ力を育んでいくこと、すなわちアクティブラーニングのあるべき姿だと考えました」(西嶋氏)
実のところ他の自治体においては児童・生徒に1人1台の端末が配られたのを機にコンピュータ教室に移動してPCを利用する頻度が減少したことを受け、コンピュータ教室を廃止して通常教室や他の目的の教室に転換してしまった小中学校も少なくない。
彦根市教育委員会はこれとはまったく逆の方針をとり、1年以上前から計画を進めていたのだが、2022年も終盤を迎えた12月19日、風向きが大きく変わる出来事が起こった。
文部科学省から「GIGAスクール構想に基づく1人1台端末環境下でのコンピュータ教室の在り方について」という通知が出されたのである。そこであらためて示されたのが、「学習の成果物としての動画制作、複数のアプリケーションを活用して行う探究的な学習、高いコンピュータ処理性能や高い画像解像度を必要とする学習、1人の児童生徒が効率的に複数の端末を使う学習、マイコンボードやスキャナーをはじめとする実習用の機器を接続して行う学習など、1人1台端末では処理が難しい学習を行う場合にはコンピュータ教室を活用したりと、生徒が主体的に選べるような環境を整える必要がある」という基本方針だった。要するにコンピュータ教室を安易に廃止することにストップがかけられたのだ。
彦根市教育委員会事務局 学校ICT推進課 主査の島野友宏氏は、「ある意味で私たちの考え方が正しかったことが裏付けられた形です。この日を境にそれまでの施策が追い風に変わり、彦根市の取り組みは滋賀県内の他市町はもとより、県外の学校関係者からも注目されるようになりました」と語る。
「公募型プロポーザルを実施し、さまざまなベンダーから寄せられた提案を比較検討した結果、私たちの要望に最もマッチしていたのがデル・テクノロジーズの提案でした」
彦根市教育委員会事務局
学校ICT推進課
課長補佐
大西 大氏
学校ICT推進課
課長補佐
大西 大氏
高性能コンピュータの導入は絶対に外すことのできない条件
実際、彦根市教育委員会において「コンピュータ教室を廃止するという選択肢は、頭の中にまったくありませんでした」と島野氏は振り返る。こうして先の西嶋氏の言葉にもあった「子どもたちの主体的に学ぶ力を育む場」を目指し、従来のコンピュータ教室からさらに一段グレードアップしたアクティブラーニング教室が誕生したわけだ。
そして島野氏は「現場の先生方からも、『子どもたちがこれからのデジタル社会で求められ活躍する人材となっていくために、特に中学校ではより高度なコンテンツ制作やプログラミングなどの情報教育が必須となります』という声をいただいており、高スペックなコンピュータの導入は、絶対に外すことのできない重要ポイントでした」と強調する。
こうした経緯により、教師用7台、中学校の生徒用280台、小学校の高性能情報教育用40台の計327台のNVIDIA製GPUを搭載した高性能なDell Precision 3460 SFFワークステーション、およびDell製のモニターが一斉導入された。なお彦根市教育委員会はこれらのワークステーションとあわせ、教育用のデータを一元管理する新たなファイルサーバーとしてDell EMC Unity XT 480も導入している。これによりストレージ容量は実効60TB弱から約128TBへと倍増した。
彦根市教育委員会事務局 学校ICT推進課 課長補佐の大西大氏は、「公募型プロポーザルを実施し、さまざまなベンダーから寄せられた提案を比較検討した結果、私たちの要望に最もマッチしていたのが、デル・テクノロジーズおよび地場の販売代理店である藤野商事から提案された今回の一連のシステムだったのです」と語る。
この選定における最大の決め手は、合計327台のマシンのすべてがGPUを搭載したワークステーションだったことである。
そして島野氏は「現場の先生方からも、『子どもたちがこれからのデジタル社会で求められ活躍する人材となっていくために、特に中学校ではより高度なコンテンツ制作やプログラミングなどの情報教育が必須となります』という声をいただいており、高スペックなコンピュータの導入は、絶対に外すことのできない重要ポイントでした」と強調する。
こうした経緯により、教師用7台、中学校の生徒用280台、小学校の高性能情報教育用40台の計327台のNVIDIA製GPUを搭載した高性能なDell Precision 3460 SFFワークステーション、およびDell製のモニターが一斉導入された。なお彦根市教育委員会はこれらのワークステーションとあわせ、教育用のデータを一元管理する新たなファイルサーバーとしてDell EMC Unity XT 480も導入している。これによりストレージ容量は実効60TB弱から約128TBへと倍増した。
彦根市教育委員会事務局 学校ICT推進課 課長補佐の大西大氏は、「公募型プロポーザルを実施し、さまざまなベンダーから寄せられた提案を比較検討した結果、私たちの要望に最もマッチしていたのが、デル・テクノロジーズおよび地場の販売代理店である藤野商事から提案された今回の一連のシステムだったのです」と語る。
この選定における最大の決め手は、合計327台のマシンのすべてがGPUを搭載したワークステーションだったことである。
彦根市教育委員会としても今後の高度なICT教育を推進していくうえでGPUは必須と考えていたが、その一方ですべてのマシンにGPUを搭載することは予算的に無理があると思われ、実のところ当初は外付けGPU(eGPU)を何台か購入して皆で使いまわすことも考えていたという。このような妥協策に異を唱えたのがデル・テクノロジーズだったのだ。
「十分な台数のeGPUを用意できなければ生徒たちの間で奪い合いが起こるおそれがあるほか、eGPUを接続可能なThunderboltインターフェースを備えたマシンは非常に高価であり、保守料も割高になるなど結局無駄なコストが発生します。こういった問題点を指摘したうえで、あえてDell Precision 3460 SFFワークステーションを勧めてくれたのです。まさに目から鱗が落ちるような内容で、私たちの期待を大きく上回る提案でした」(大西大氏)
もちろん彦根市教育委員会としても予算化に最大限の努力を重ねてきた。彦根市教育委員会事務局 学校ICT推進課 課長の大西康夫氏は、「リースアップを迎えた機器のうち、引き続き利用可能なものについては再利用するとともに、小学校のアクティブラーニング教室については設置するワークステーションの台数を当初計画の40台から10台に抑えるなど、導入する機器を徹底的に精査することで今回のリニューアル費用を捻出しました」と語る。
こうした“選択と集中”の結果として彦根市教育委員会は、市内の公立小中学校にDell Precision 3460 SFFワークステーションを中核とするベストなICT教育の環境を整えることができたのである。
「十分な台数のeGPUを用意できなければ生徒たちの間で奪い合いが起こるおそれがあるほか、eGPUを接続可能なThunderboltインターフェースを備えたマシンは非常に高価であり、保守料も割高になるなど結局無駄なコストが発生します。こういった問題点を指摘したうえで、あえてDell Precision 3460 SFFワークステーションを勧めてくれたのです。まさに目から鱗が落ちるような内容で、私たちの期待を大きく上回る提案でした」(大西大氏)
もちろん彦根市教育委員会としても予算化に最大限の努力を重ねてきた。彦根市教育委員会事務局 学校ICT推進課 課長の大西康夫氏は、「リースアップを迎えた機器のうち、引き続き利用可能なものについては再利用するとともに、小学校のアクティブラーニング教室については設置するワークステーションの台数を当初計画の40台から10台に抑えるなど、導入する機器を徹底的に精査することで今回のリニューアル費用を捻出しました」と語る。
こうした“選択と集中”の結果として彦根市教育委員会は、市内の公立小中学校にDell Precision 3460 SFFワークステーションを中核とするベストなICT教育の環境を整えることができたのである。
「この学びの場から今後のデジタル社会をリードしていく人材を輩出できたなら、私たちとしてもこの上ない喜びです」
彦根市教育委員会事務局
学校ICT推進課
主査
島野 友宏氏
学校ICT推進課
主査
島野 友宏氏
2023年4月の運用開始に向け周辺設備を含めて着々と準備
先行してアクティブラーニング教室が整備された小学校4校では、すでに実際の授業でも利用が始まっており、GIGAスクール構想による1人1台の端末を利用した普段の教室内での授業とは少し趣が異なる体験型・協働型の授業に、子どもたちはチームを組んで目を輝かせながら取り組み、教室いっぱいに歓声が広がっている。
そしてこの教室内にも10台用意されたDell Precision 3460 SFFワークステーションについて、河瀬小学校 教頭の西川由美氏は、「学年によってコンピュータの活用の仕方は大きく違ってきますが、今回導入されたのはグラフィックスにも強い高性能な機種と聞いており、子どもたちの想像力(創造力)を大きく伸ばすことに役立てていきたいと思います」と、期待を示している。
一方、中学校においてもアクティブラーニング教室は2023年4月の運用開始に向けて着々と準備が進められており、Dell Precision 3460 SFFワークステーションとモニター、ゲーミングチェアなどのデスクまわりの機器や什器をはじめ、動画撮影用のクロマキースクリーン、3Dプリンター、教育用ドローン、プログラミング可能なブロックといった教材の搬入もすでに完了した。
「この刺激にあふれた空間で生徒たちは、動画制作のクリエイターや最先端ソフトウェアの開発者など将来の“なりたい自分”の姿をイメージしながら、多くのことを学ぶことができます。そうした中から今後のデジタル社会をリードしていく人材を輩出できたなら、私たちとしてもこの上ない喜びです」と、島野氏の言葉にもますます熱がこもる。
デル・テクノロジーズとともに今回の提案にあたった藤野商事株式会社は、彦根市との間でサポート契約を結んでおり、市内の公立小中学校24校のうち毎日どこかの学校を同社のICT支援メンバーが訪れ、さまざまなICT機器やシステムの利用面における助言やサポートを行っている。同社ビジネスサポート事業本部 ソリューション営業部 次長の藤野義人氏は「アクティブラーニング教室の設備についてもさらに高度で広範な使いこなしが進むように、私たちとしても最大限に尽力していきます」と語っており、地域密着のベンダーの立場から、彦根市教育委員会および各小中学校の取り組みを支えていく考えだ。
彦根市におけるアクティブラーニング教室を推進した教育委員会の方々。
(左から)学校ICT推進課課長 大西康夫氏、教育部長 広瀬清隆氏、教育長 西嶋良年氏、教育部次長 久保田雄介氏、学校ICT推進課課長補佐 大西大氏、学校ICT推進課 主査 島野友宏氏
そしてこの教室内にも10台用意されたDell Precision 3460 SFFワークステーションについて、河瀬小学校 教頭の西川由美氏は、「学年によってコンピュータの活用の仕方は大きく違ってきますが、今回導入されたのはグラフィックスにも強い高性能な機種と聞いており、子どもたちの想像力(創造力)を大きく伸ばすことに役立てていきたいと思います」と、期待を示している。
一方、中学校においてもアクティブラーニング教室は2023年4月の運用開始に向けて着々と準備が進められており、Dell Precision 3460 SFFワークステーションとモニター、ゲーミングチェアなどのデスクまわりの機器や什器をはじめ、動画撮影用のクロマキースクリーン、3Dプリンター、教育用ドローン、プログラミング可能なブロックといった教材の搬入もすでに完了した。
「この刺激にあふれた空間で生徒たちは、動画制作のクリエイターや最先端ソフトウェアの開発者など将来の“なりたい自分”の姿をイメージしながら、多くのことを学ぶことができます。そうした中から今後のデジタル社会をリードしていく人材を輩出できたなら、私たちとしてもこの上ない喜びです」と、島野氏の言葉にもますます熱がこもる。
デル・テクノロジーズとともに今回の提案にあたった藤野商事株式会社は、彦根市との間でサポート契約を結んでおり、市内の公立小中学校24校のうち毎日どこかの学校を同社のICT支援メンバーが訪れ、さまざまなICT機器やシステムの利用面における助言やサポートを行っている。同社ビジネスサポート事業本部 ソリューション営業部 次長の藤野義人氏は「アクティブラーニング教室の設備についてもさらに高度で広範な使いこなしが進むように、私たちとしても最大限に尽力していきます」と語っており、地域密着のベンダーの立場から、彦根市教育委員会および各小中学校の取り組みを支えていく考えだ。
彦根市におけるアクティブラーニング教室を推進した教育委員会の方々。
(左から)学校ICT推進課課長 大西康夫氏、教育部長 広瀬清隆氏、教育長 西嶋良年氏、教育部次長 久保田雄介氏、学校ICT推進課課長補佐 大西大氏、学校ICT推進課 主査 島野友宏氏