電源故障によるサーバーのシャットダウンを防ぐため、多くのPowerEdgeサーバーには冗長PSUオプションが用意されています。これらはすべての本番稼働環境、特にミッションクリティカルな環境に推奨されます。冗長PSUがない環境でPSUが故障してしまうと、PSUを交換しない限りサーバーは使用できなくなり、システムが再起動してしまう場合もあります。
Dellのエントリーレベルの製品には、基本的な非冗長PSUが搭載されています。また、ほとんどのDell製サーバーでは、PSUを二重化して冗長構成にすることができます。
完全冗長性とフォールト トレラント冗長性の比較お客様の優先事項が競合することがよくあります。障害発生中のパフォーマンスの一貫性を優先するお客様もいれば、通常の運用中の高いパフォーマンスや機能を優先するお客様もいます(低圧線AC入力を最大限に活用するなど)。また、コスト削減または効率性向上のために低容量PSUの使用を優先するグループもあれば、データ センター インフラストラクチャの変更(ラックPDU)を回避するためにC14コネクターを搭載したPSU容量を優先するグループもあります。
理解しておくべきなのは、完全な冗長性とフォールト トレラント冗長性では両方とも、PSUの冗長性が失われた後もサーバーが稼働し続け、お客様のデータが保護されるということです。ただし、注意すべき重要な違いがいくつかあります。
完全な冗長性(FR)- 通常の運用中およびPSUの冗長性が失われた後のフル パフォーマンス。
- フル パフォーマンスの電力レベルに基づくPSU容量の検証。
- パフォーマンスの一貫性を実現できるように最適化されている。
フォールト トレラント冗長性(FTR)- PSUの冗長性が確保されている間は、通常の運用中にフル パフォーマンスを発揮。ただし、PSUの冗長性が失われた後は、ワークロードと環境に応じてパフォーマンスが低下する可能性がある。
- 低下したパフォーマンスの電力レベルに基づくPSU容量の検証。
- 通常の運用中に(低圧線ACまたはC14コネクターの制限がある)パフォーマンスや機能を向上できるように最適化されている。
お客様が完全な冗長性を目標にしている場合は、Enterprise Infrastructure Planning Tool(EIPT)の電源ガイドを参考にして最小PSU容量を決定することをお勧めします。