CMC の 1 対多アップデート機能では、複数サーバー間でサーバーコンポーネントファームウェアをアップデートすることができます。サーバーコンポーネントのアップデートには、ローカルシステム、またはネットワーク共有で使用できる Dell Update
Package を使用することが可能です。この操作は、サーバー上の Lifecycle Controller 機能を活用することによって有効化されます。
Lifecycle Controller サービスは各サーバー上で利用することができ、iDRAC によって円滑化されます。Lifecycle Controller サービスを使って、サーバー上のコンポートおよびデバイスのファームウェアの管理を行うことができます。Lifecycle
Controller はファームウェアのアップデートに最適化アルゴリズムを使用して再起動の数を効率的に削減します。
Lifecycle Controller は、iDRAC7 以降のサーバー向けのモジュールアップデートサポートを提供します。Lifecycle Controller を使用してファームウェアをアップデートするには、iDRAC ファームウェアがバージョン
2.3 以降になっている必要があります。
Dell Update Packages(DUP)は Lifecycle Controller を使ったファームウェアのアップデートを行うために使用します。オペレーティングシステムドライバパックコンポーネントの DUP はこの制限を超えており、拡張ストレージ機能を使用して別途アップデートする必要があります。
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注: Lifecycle Controller ベースのアップデート機能を使用する前に、サーバーファームウェアのバージョンをアップデートする必要があります。また、サーバーコンポーネントファームウェアモジュールをアップデートする前に、CMC ファームウェアをアップデートする必要もあります。
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注: コンポーネントのファームウェアをアップデートするには、サーバーに対して CSIOR が有効化されている必要があります。以下のサーバーで CSIOR を有効にするには、次の手順を実行します。
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第 12 世代サーバー — サーバーを再起動した後、F2 セットアップから
を選択して
CSIOR を有効にし、変更を保存します。
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第 13 世代サーバー — サーバーを再起動した後、プロンプトが表示されたら F10 キーを押して Lifecycle Controller にアクセスします。
と選択して、
ハードウェアインベントリ ページに移動します。
ハードウェアインベントリ ページで、
Collect System Inventory on Restart(CSIOR)をクリックします。
ファイルからアップデート 方式では、ローカルシステムに格納された DUP ファイルを使用してサーバーコンポーネントファームウェアをアップデートすることが可能です。必要な DUP ファイルを使用して、ファームウェアをアップデートする個々のサーバーコンポーネントを選択することができます。SD
カードを使用して 48 MB のメモリサイズを超える DUP ファイルを保存し、多数のコンポーネントを一度にアップデートすることもできます。
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注: 次に注意してください。
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アップデートのために個々のサーバーコンポーネントを選択しているときは、選択したコンポーネント間に依存関係がないようにしてください。他のコンポーネントとの依存関係のあるコンポーネントには、アップデート用に選択するとサーバーの機能が不意に停止する原因となるものがあります。
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サーバーコンポーネントのアップデートは、推奨された順序に従って実行するようにしてください。順序どおりに実行しなければ、コンポーネントのファームウェアアップデートプロセスに失敗する場合があります。
サーバーコンポーネントファームウェアは常に以下の順序でアップデートしてください。
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iDRAC
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Lifecycle Controller
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BIOS
シングルクリックですべてのブレードをアップデート、または
ネットワーク共有からアップデート 方式では、ネットワーク共有上に格納された DUP ファイルを使用してサーバーコンポーネントファームウェアのアップデートを行うことが可能です。Dell Repository Manager(DRM)ベースのアップデート機能を使用してネットワーク共有上に格納された
DUP ファイルにアクセスし、サーバーコンポーネントを単一の操作でアップデートすることができます。Dell Repository Manager を使用してファームウェア DUP およびバイナリイメージのカスタムリモートリポジトリをセットアップし、それをネットワーク共有で共有することができます。または、Dell
Repository Manager(DRM)を使用して、最新のファームウェアアップデートをチェックします。Dell Repository Manager(DRM)は、最新の BIOS、ドライバ、ファームウェアおよびソフトウェアでデルシステムが最新状態であることを確実にします。サポートされているプラットフォームの最新アップデートについては、サポートサイト(
support.dell.com)から、ブランド、モデル、またはサービスタグに基づいて使用可能な最新アップデートを検索できます。検索結果からは、アップデートをダウンロード、またはリポジトリを構築することもできます。 DRM を使用したファームウェアの最新バージョン検索方法に関する詳細については、Dell
Tech Center の http://en.community.dell.com/TECHCENTER/EXTRAS/M/WHITE_PAPERS/20438118/DOWNLOAD を参照してください。DRM が使用するインベントリファイルをリポジトリ作成用の入力として保存することについての情報は、「
CMC ウェブインタフェースを使用したシャーシインベントリレポートの保存」を参照してください。
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注: シングルクリックですべてのブレードをアップデートする方法には、次の利点があります。
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最小のクリック数で、すべてのブレードサーバーのすべてのコンポーネントをアップデートすることが可能。
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すべてのアップデートがひとつのディレクトリにパッケージ化されているため、各コンポーネントのファームウェアの個別アップロードが不要。
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サーバーコンポーネントをアップデートするためのより短時間かつ一貫的な方法。
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サーバーコンポーネントの必要なアップデートバージョンで標準イメージを維持することができ、一回の操作で複数のサーバーをアップデートするために使用することが可能。
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Dell Server Update Utility(SUU)ダウンロード DVD からアップデートのディレクトリをコピー、または Dell Repository Manager(DRM)に必要なアップデートバージョンを作成してカスタマイズすることができます。このディレクトリの作成には最新版の
Dell Repository Manager は不要ですが、Dell Repository Manager バージョン 1.8 は、シャーシ内のサーバーからエクスポートされたインベントリに基づいてリポジトリ(アップデートのディレクトリ)を作成するオプションを提供します。Dell
Repository Manger を使用したリポジトリの作成の詳細については、
dell.com/support/manuals で利用できる『
Dell Repository Manager Data Center バージョン 1.8 ユーザーズガイド 』および『
Dell Repository Manager Business Client バージョン 1.8 ユーザーズガイド』を参照してください。
CMC ファームウェアは、サーバーコンポーネントファームウェアモジュールをアップデートする前にアップデートすることをお勧めします。CMC ファームウェアのアップデート後、CMC ウェブインタフェースの
ページでサーバーコンポーネントファームウェアをアップデートすることができます。また、アップデートするサーバーのコンポーネントモジュールをすべて一緒に選択することもお勧めします。これによって、Lifecycle Controller は最適化されたアルゴリズムを使用してファームウェアをアップデートすることが可能になり、再起動回数が削減されます。
CMC ウェブインタフェースを使用してサーバーコンポーネントファームウェアをアップデートするには、
をクリックします。
サーバーが Lifecycle Controller サービスをサポートしない場合、
コンポーネント / デバイスのファームウェアインベントリ セクションに
未対応 と表示されます。最新世代のサーバーについては、Lifecycle Controller ファームウェアをインストールして iDRAC ファームウェアをアップデートし、サーバーで Lifecycle Controller サービスを有効にします。古い世代のサーバーの場合は、このアップグレードはできません。
通常、Lifecycle Controller ファームウェアは、サーバーのオペレーティングシステムで実行される適切なインストールパッケージによってインストールされます。対応するサーバーでは、
.usc ファイル拡張子を持つ特別な修復パッケージまたはインストールパッケージを利用できます。このファイルによって、ネイティブの iDRAC Web ブラウザインタフェースで使用できるファームウェアアップデート機能から Lifecycle Controller
ファームウェアをインストールすることが可能になります。
また、サーバー OS で実行された適切なインストールパッケージを介して、Lifecycle Controller ファームウェアをインストールすることもできます。 詳細は、『
Dell Lifecycle Controller ユーザーズガイド』を参照してください。
Lifecycle Controller サービスがサーバーで無効になっている場合、
コンポーネント / デバイスファームウェアインベントリ セクションに次のメッセージが表示されます。
Lifecycle Controller may not be enabled.