過去最小・最も汎用性が高い「VxRail」で、一貫したVMware運用環境をあらゆるロケーションに拡張
当資料は、2023年1月31日に公開されたブログの抄訳版です。
ブログ原稿 https://www.dell.com/en-us/blog/vxrail-for-edge-cool-enough-for-the-data-center/
筆者 Nancy Hurley | 2023年1月31日
「最小が最大の影響を与える」とはよく耳にするフレーズですが、本日デル・テクノロジーズがリリースした「Dell VxRail」ハイパーコンバージド インフラストラクチャー(HCI)システムは、まさにこの言葉のとおりで、これまでで最も小型のVxRailシステムです。
「エッジはあらゆる場所に」という言葉は、誰もが耳にしたことがあると思います。遠隔地に拠点を持つ組織は、大量のデータをローカルで処理して意思決定をリアルタイムに行い、業務の最適化と収益の向上に役立てることができるかどうかに信頼を寄せています。これらのエッジ データは、今後数年で爆発的に増加することが見込まれています。
Dell VxRail VD-4000、正面からのアングル
「VxRail」は、エッジ展開においても実績が豊富で、Lowe’s社やMercy Ships社、Nature Fresh Farms社をはじめとする多くのお客様が、数千のエッジ ロケーションに「VxRail」を展開してビジネスを支援し、利益を得ています。昨年リリースした「VxRail」のシングル サテライト ノードをはじめ、これからもデル・テクノロジーズは、次々とエッジ イノベーションを「VxRail」にもたらしていきます。本日デル・テクノロジーズは、新しい「VxRail VD-4000」高耐久性プラットフォームをリリースしました。「VxRail VD-4000」は、専用の小さなフォームファクターにより、以前であれば悪条件や低帯域幅、設置面積の制約などから展開できなかったエッジ ロケーションにまで、「VxRail」のさまざまな利点をもたらします。
この新しいフォームファクターが、「VxRail」のさまざまなメリットを拡張し、より多くのエッジのユースケースへ対応します。また、最も必要とされるエッジで高い価値を発揮し、新しい独自の環境に、優れた効率性、自動化、簡素な運用環境をもたらします。
予測不能な環境のためのハイパーコンバージド インフラストラクチャー(HCI)
エッジへのテクノロジー展開における制約の1つが、エッジ環境の予測不能性です。在庫の箱が散在している小売店舗のバックオフィス、多くの人と機械が動いている活気あふれる製造現場、砂漠の砂塵の中の通信塔等々を思い浮かべてみてください。
大幅な小型化を実現した新しい高耐久性「VxRail」ノードは、スペースの制約がある厳しい環境に最適なソリューションです。ラックやスタック、壁掛けなどの柔軟な設置オプションを通じ、過酷なエッジ環境に「VxRail」のすべてのメリットをもたらします。
「VxRail VD-4000」は、標準幅のラックマウント シャーシまたは奥行約36cm、幅約27cmの靴箱ほどのサイズの新型シャーシに、複数の1Uおよび2Uノード スレッドを搭載できる柔軟なオプションで、ラックに積み重ねるだけでなく、床面積の少ない場所では壁面に設置することも可能です。
• ラックに設置可能なシャーシは、1Uノード スレッド x 4、2Uノード スレッド x 2とvSAN witness、または1Uと2Uノード スレッドの組み合わせをサポートします。
• スタックおよびマウント可能なシャーシは、1Uノード スレッド x 2とvSAN witness、または2Uノード スレッドをサポートします。
「VD-4000」の動作温度は-5℃から+55℃であり、耐衝撃性と耐振動性はNEBS(Network Equipment-Building System)およびMIL-STD(米軍MIL規格)の試験で認定されています。
どちらの「VD-4000」シャーシも、目詰まりした際にアラートを発するロック可能なインテリジェント フィルター ベゼルをオプションで実装できます。モバイル コマンドセンターや軍事施設、建設現場、綿ぼこりだらけの小売店舗のバックルームなど、多くのエッジ ロケーションでよく見られるほこりや湿気、その他の空気中の汚染物質からシステムを保護します。
新しい「VxRail VD-4000」は、他にはない独自の環境と独自のワークロードに最適です。NVIDIA A2およびA30 GPUとの統合とサポートを基盤に、カメラ映像の分析による物体検出、機械学習の強化によるカスタマー ジャーニーの向上、AIアプリケーションの実行によるサプライチェーンの最適化など、あらゆる場所に強力な分析機能を提供します。さらに、インテル® Xeon® Dプロセッサーを搭載しています。この「エッジのために設計」されたCPUは、AI、セキュリティー、高密度なコンピュートを内蔵し、エッジ ユーザーが求める高データ スループットを実現します。
witness(監視)ノードを統合
Dell VxRail VD-4000、左からのアングル
「VD-4000」の最も特長的な新機能の1つが、新たに追加された組み込みvSAN witnessです。これによって、データの一貫性を確保するための仮想監視ノードが不要になります。実際、「VD-4000」はvSAN witness(監視)ノードを組み込んだ業界初のvSAN HCIシステムです。他にはない独自の特長として、VxRail HCIシステム ソフトウェアがオンボードのwitnessのライフサイクルを自動管理するので、witnessは常に検証された状態で機能しています(*1)。データセンターやクラウドベースでの監視が不要なため、設置面積の小さな自己完結型の2ノードvSANクラスターを構築できるようになります。これにより、以前であれば低遅延や低帯域幅などの制約で、設置ができなかった遠距離のエッジ ロケーションにも展開することが可能になります。
より持続可能なデータセンターを実現
「VD-4000」は、エッジに最適なソリューションですが、消費電力の低さから多くのお客様がデータセンターでの利用にも関心を示しています。デル・テクノロジーズによる算出では、組み込みvSAN witnessを実装した2ノード「VD-4000」に必要な電力は、標準的な3ノード クラスターよりも38%低減できます(*2)。
そのため、「VD-4000」はリモート サイト用に最適化されていますが、一般的な環境要件の制約もありませんので、データセンターにおける従来の電力と冷却に関するインフラストラクチャー アーキテクトの考え方を変革する可能性さえあります。
「VxRail VD-4000」は、幅広いIT環境で共通の運用モデルを実現するとともに、VMwareと「VxRail」の簡素な環境をあらゆるロケーションまで広げてくれます。「VxRail VD-4000」の詳細は、「Dell VxRail」ページおよびこちらの3D画像をご覧ください。
*1. デル・テクノロジーズ社内分析に基づく(2022年8月)
*2. デル・テクノロジーズ社内テストに基づく - witness搭載の「VxRail VD-4000」2ノード構成と「VxRail E660F」3ノード シングルソケット構成を比較。実際の結果は変動する場合があります。