ディザスター リカバリー

以前はディザスター リカバリー サイトのハードウェアとソフトウェアに多額の費用が使われていました。こうしたサイトのROIは低く、しかもストレージやハードウェアのコストの削減や、バックアップ ウィンドウの帯域幅の最小化に役立つ選択肢がほとんどありませんでした。そのため、多くの場合ディザスター リカバリーはほかのITイニシアティブより優先度が低く、ディザスター リカバリー テストとデータ リカバリーは、時間がかかる手動プロセスだと考えられてきました。必然的に、災害発生時には多くの組織がリカバリー ソリューションを持たず、必要とされる速度およびビジネス継続性の程度までIT環境を回復できていませんでした。

データ保護テクノロジーのグローバル リーダーであるDell EMCのディザスター リカバリー ソリューションは、クラウドを利用して、ディザスター リカバリーのコストを削減しながらRPOとRTOを向上させます。

Dell EMC Cloud Disaster Recoveryを利用すると、企業はオンプレミス環境からVMware Cloud on AWS、AWS、Microsoft Azureにバックアップされた仮想マシンをコピーできます。Cloud Disaster Recoveryを使うと、災害シナリオにおいて、Tier 2ワークロードのディザスター リカバリー テストに加え、クラウドへのフェールオーバーまたはクラウドからのフェールバックに対するオーケストレーションと自動化が容易になります。

Dell EMC Data Protection Softwareをすでにクラウド データ セキュリティとクラウド データ保護に使用しているお客様の場合、Cloud Disaster Recoveryなら使い慣れたユーザー エクスペリエンスを維持できるため、最小限の教育とトレーニングで済みます。Cloud Disaster Recoveryならクラウドの設置面積が最小限で済みます。フェールオーバーが発生するまで追加のコンピューティングは不要で、テストやリカバリーを実行する際に必要なコンピューティングは最小限です。

Dell EMCなら、セカンダリー ストレージ サイトにワークロードを複製する費用や管理の労力を省いて、本番環境を保護することができます。

Dell EMCでは、ディザスター リカバリー テクノロジーに加えて最先端のサイバー リカバリー テクノロジーを提供しており、エンドツーエンドに自動化されたワークフローで、重要なデータの保護、不審なアクティビティの特定、攻撃後のリカバリーの実行を可能にしています。

Dell EMC Cyber Recoveryは、ソフトウェア、ハードウェア、作業手順を組み合わせて、攻撃後の迅速なリカバリーを可能にします。Dell EMC Cyber Recoveryはディザスター リカバリー戦略を補完する機能であり、組織の最も重要なデータを空間的に隔絶したリカバリー ヴォールトにコピーすることで、ネットワークと脅威を確実に切り離し、攻撃後に健全なデータ コピーをリカバリーできます。隔離されたデータ周辺をヴォールト保護することで、悪意のある内部攻撃からも保護されます。

Dell EMC Cyber Recoveryには次のものも含まれます。

• スケジュールに従ってセキュリティ分析を実行し、セキュリティ侵害インジケーターを特定してユーザーに警告します。Cyber Recoveryは、適応性に優れた分析フレームワークを使用し、人工知能や機械学習による分析などのツールで脅威に先んじて対処します。
• 既存のディザスター リカバリー手順によるリカバリーと修復で、重要なビジネス システムをオンラインに戻すことができます。
• データの保護、損害評価、科学捜査のための包括的手法で、システムのリカバリーや違法なマルウェアの対策と削除を行います。
• 計画/設計サービス（オプション）により、Cyber Recoveryの機能で保護すべきビジネスクリティカルなシステムの決定を支援します。

ディザスター リカバリーとは何ですか？

ディザスター リカバリーとは、停電、サイバー攻撃、自然災害などの災害後にIT機能を完全に再開できる能力です。

ディザスター リカバリーとデータ バックアップの違いを教えてください。

ディザスター リカバリーとデータ バックアップの操作は両方とも、データの消失、破損、侵害、盗難を防ぐためにデータのコピーを作成します。ただし、データ バックアップは、オンサイトまたはオフサイトの別のサーバーにデータの一部をコピーすることを指す場合がある一方で、ディザスター リカバリーは、データの本来の場所で起こった災害に影響されないオフサイトの場所に、ディスク ドライブとサーバーの完全なイメージをコピーすることを指します。

ディザスター リカバリーのRPOとは何ですか？

RPOとは目標リカバリー ポイントのことで、災害後に復旧する必要があるITプロセスとデータの経過状態（作成または変更からの時間）を指します。RPOが小さいと、計画外の停止が発生したときに失われるトランザクションや情報が少なくなります。RPOが小さいか0に近ければ、より頻繁にバックアップを行う必要があり、コストが増加します。

ディザスター リカバリーのRTOとは何ですか？

RTOとは目標リカバリー時間のことで、システム停止後のリカバリー操作に要する時間を指します。RTOが小さいとリカバリーは高速ですが、一般的にコストが高くなります。

ディザスター リカバリーの実行方法を教えてください。

ディザスター リカバリーを可能にするには、定期的にデータをバックアップする必要があります。24時間ごとが一般的です。こうしたディザスター リカバリー用のバックアップはディスクまたはテープに保存し、オフサイトで保管するか、クラウド ストレージに保存します。災害発生時はストレージからデータの最新のコピーをリカバリーして、IT機能を再開できるようにします。

効果的なディザスター リカバリーにはどのようなメリットがありますか？

効果的なディザスター リカバリーを行うと、災害発生後に最小限のデータ損失で迅速に復旧できます。優れたディザスター リカバリー テクノロジーを使えば、重複排除を通じてコピーするデータ ボリュームを最小限に抑えたり、バックアップを高速化してバックアップ ウィンドウを短縮したり、ITチームがディザスター リカバリー動作を構成、管理、実行するのに要する時間を短縮したりすることで、ディザスター リカバリーのコストを削減することができます。

Dell EMC Cloud Disaster RecoveryはIBM、Oracle、Microsoft、SAPのデータとデータベースを保護できますか？

はい。Cloud Disaster Recoveryは、IBM、Oracle、Microsoft、SAPのバックアップ/リカバリー機能を提供しています。