お客様の事例 西松建設株式会社:高性能モバイルワークステーションによるBIM/CIM 業務の機動力向上事例
「Dell Precision 5480 モバイルワークステーション」により、BIM/CIM 業務の機動力を増し、女性のさらなる活躍もサポート

ビジネス課題
導入効果
- 自宅や会議室、出張先へのワークステーションの持ち運びと活用が楽になり、BIM/CIM 業務の効率性や生産性がアップした
- モバイルワークステーションのバッテリー駆動時間が大幅に伸び、BIM/CIM 業務の機動力が高められた
- BIM/CIM 業務に携わる多くの女性にとって、より働きやすい環境が整備できた
「BIM/CIM は、土木現場や建築現場のDX には不可欠なテクノロジーです。Dell Precision 5480 モバイルワークステーションによって、そのBIM/CIM を使った業務の機動力や効率性、生産性が高められており、それは、当社のDX 戦略上、かなり大きな変化であると評価しています。」
DX 戦略室 ICT システム部
ICTインフラ課 課長
鈴木 岳史 氏
DX 戦略室
ICT システム部 ICTインフラ課 課長
鈴木 岳史 氏
DX 戦略室
ICT システム部 ICTインフラ課
大津 陽平 氏
(富士ソフト株式会社 所属)
現場業務の効率化・スマート化を目的にBIM/CIM による建設DX を推進
「当社では2022 年6 月に『西松DX ビジョン』を策定し、『現場』、『ワークスタイル』、『ビジネス』という3 つの“ 空間” をデジタルで変革する取り組みを推進しています。西松DX ビジョンは時代の変化に合わせてアップデートを続けていますが、2024 年末現在は、現場力をシンカ( 深化・進化) させるスマート現場の実現と、従業員一人ひとりが活躍できる仮想と現実が融合したワークスタイルの確立、そしてエコシステムを通じた新たなサービスと空間の創出を目指しています。」
この西松DX ビジョンを実現するためのテクノロジーとして、同社が積極的に活用している1 つがBIM/CIM だ。
そして同社のBIM/CIM 活用を支える新たな端末として採用されたのが、デル・テクノロジーズの14 インチモバイル ワークステーション「Dell Precision 5480 ワークステーション」だ。インテルの高性能プロセッサーとNVIDIA のGPU ( オプション︓ 最大で『RTX3000 Ada』まで選択可能) を搭載しながら、高いコンパクト性と1.5kg を切る軽量性を実現した同製品は、西松建設に110 台導入され、BIM/CIM 業務に携わる設計者を中心に2024年4 月から使用されている。
関係者の満場一致で採用を決定
「ハイブリッドワークを働き方の標準として採用している当社では、職員の使う業務端末をモバイル型に一本化しています。ただし、BIM/CIM 業務の性能要件を満たそうとすると、どうしても端末が大型になり、重量が2kg を超えてしまうような製品を選ばざるをえませんでした。そのため、ワークステーションの持ち運びが困難となり、BIM/CIM 業務にかかわる設計者の在宅勤務用として、モバイルPC を別途貸与しなければならないことも多くありました。それが結果的にICT 管理の業務負担を増すことにもつながっていました。」
こうした課題を解決すべく、同社ではコンパクトで軽量なモバイルワークステーションを探し、結果として行きついたのが、Dell Precision 5480 モバイルワークステーションだった。その経緯について、大津氏はこう明かす。
「当社では2021 年からデル・テクノロジーズのモバイルワークステーションを使用していて、同社の製品供給能力の高さと製品スペックの柔軟なカスタマイズ性を評価していました。ゆえに、新たに導入するモバイルワークステーションもデル・テクノロジーズの製品にすべきと判断し、機種選定を進めていました。その中で出会えたのが2023 年に登場したDell Precision 5480 モバイルワークステーションです。その軽さとコンパクトさに加えて、全体のデザインがスタイリッシュであることから、存在を知った瞬間に導入したいと考え、デル・テクノロジーズに検証機を用意してもらってBIM/CIM 業務の現場に評価・検証をお願いしました。結果として現場の評価も高く、関係者の満場一致で採用を決めたかたちです。」
検証で明らかにされた驚きの処理能力
「当社における建築設計の部門では、業務の中でBIM アプリケーション(Autodesk の『Revit 』) を使うことが多く、また簡易パースを作成する際にはレンダリングも行います。そのため、大規模モデルの編集がスムーズに行えたり、レンダリングが速やかに処理できたりする能力が端末に求められます。その観点から、導入候補3 機種の処理能力を比較検証したのですが、Dell Precision 5480 モバイルワークステーションは、GPU に『RTX4000』を搭載したハイスペック機と遜色のない性能を示しました。非常に軽量でコンパクトでありながら、これほど高い処理能力を発揮することにかなり驚かされました。」
さらに中原氏は、検証によるDell Precision 5480 モバイルワークステーションの評価について、次のような説明も加える。
「設計部門では会議が多く、また、設計者がお客様のもとに出向き、BIM/CIM モデルをご覧いただきながら、直接説明するケースも少なくありません。ゆえに建築設計の現場には、高性能で軽量のモバイルワークステーションを使いたいという潜在ニーズが強くあり、Dell Precision 5480 モバイルワークステーションに対する職員( 特に女性職員) の評価は非常に良好でした。候補の中のどの機種を使いたいかと職員たちに尋ねたところ、誰もが即決でこの製品を選んだほどです。」
こうした評価は、土木設計の現場での検証でも同様だった。その点に関して、同社の土木事業本部 土木設計部 設計四課で主任を務める尾上 健太郎氏はこう述べる。
「当社における土木設計の現場ではAutodesk の『Civil 3D』や『Navisworks 』、福井コンピュータの3D 点群処理システム『Trendpoint』といったBIM/CIM アプリケーションを使用していて、それらを並行して動作させることもよくあります。ですので、BIM/CIM アプリケーションを並行してスムーズに動作させられるかどうか、また、アプリケーションを起動させてから3D モデルの閲覧が可能になるまでにどの程度の時間がかかるかといった点を中心に比較検証を行い、結果として、Dell Precision 5480 モバイルワークステーションがBIM/CIM の実務で十分に使えるとの手応えを得ることができました。」
また、尾上氏は、Dell Precision 5480 モバイルワークステーションのバッテリー駆動時間も高く評価している。
「これまでBIM/CIM 業務に使用してきたモバイルワークステーションは、1時間程度しかバッテリーが持たないことがあり、電源のない場所で使用するのは実質的に不可能と言えました。それに対し、Dell Precision 5480 モバイルワークステーションは長時間のバッテリー駆動が可能です。これにより、BIM/CIM 業務の機動性が高められると確信しました。」
さらに、中原氏は、Dell Precision 5480 モバイルワークステーションの良質な放熱設計も評価したと言う。
「BIM/CIM アプリケーションは大きなワークロードをCPU ・GPU にかけるので、従来のモバイルワークステーションは、かなり高温になることが多くありました。それに対してDell Precision 5480 モバイルワークステーションは、放熱設計が優れていて、稼働中に高熱を発することはほとんどありません。ゆえに、膝の上で使っていても快適に作業が続けられます。」
「当社の設計部門では、3 割以上の職員が女性で、BIM/CIM 業務にも大勢の女性が関わっています。にもかかわらず、従来は、BIM/CIM 業務をこなすために、大型で重たく、バッテリー駆動時間も短いモバイルワークステーションを使わざるをえず、それが業務の機動性を損なっていました。高性能で軽量・コンパクトなDell Precision 5480 モバイルワークステーションは、その状況をガラリと変容させ、業務の機動性を大幅に高めてくれています。」
土木事業本部
土木設計部 設計四課 主任
尾上 健太郎 氏
建築事業本部
デジタルコンストラクションセンター
設計BIM 課 主任
中原 拓哉 氏
土木事業本部
土木設計部 設計四課 主任
尾上 健太郎 氏
DX 戦略室
ICT システム部 ICTインフラ課
佐野 愛 氏
手軽かつ長時間のバッテリーが、働き方にプラスの変化をもたらす
「Dell Precision 5480 モバイルワークステーションは、誰もが手軽に持ち運べて長時間のバッテリー駆動も実現します。これまでは、モバイルワークステーションが重くて持ち運ぶのが大変でしたし、バッテリー駆動時間も短かったので、会議の場にモバイルワークステーションを持ち込もうとする職員はほとんどなく、紙のノートやタブレットを使って会議のメモをとったり、スケジュール確認を行ったりしていました。それが今日では、会議の場にDell Precision 5480 モバイルワークステーションを携行するのが当たり前のようになっています。また、出張先にモバイルワークステーションを持ち運ぶストレスも軽減されたほか、建設・建築現場の調査時に屋外でモバイルワークステーションを操作する機会も増えています。こうした変化によって、BIM/CIM 業務の機動力と効率性がともにアップしていると見ています。」
Dell Precision 5480 モバイルワークステーションの導入は、ICT リソース管理の効率化にも貢献している。その点について、大津氏は「本製品の導入によって、BIM/CIM 担当者の在宅勤務時にモバイルPC を貸与する必要がなくなりました。これは、ICT リソース管理の業務負担を減らせたことを意味します」との説明を加える。
また、大津氏と同じくDX 戦略室 ICT システム部 ICT インフラ課で働く佐野愛氏は、Dell Precision 5480 モバイルワークステーションにこう期待をかける。
「業務の現場に喜んで使ってもらえる製品を導入できたことは、ICT インフラの調達・運用管理を担う組織にとって素晴らしいことだと思います。加えて、デル・テクノロジーズのモバイルワークステーションは故障が少ないと聞いています。その点でもICT 運用管理の業務にプラスの影響があると期待しています。」
設計部門の機動性をさらにアップへ
こうした今後の展開を踏まえつつ、鈴木氏はデル・テクノロジーズに対する評価と期待を次のようにまとめる。
「建設業界は人材不足が進行しており、当社においても、男女を問わず、全ての働き手が、それぞれの能力を最大限に発揮することが強く求められています。そのための環境づくりに、Dell Precision 5480 モバイルワークステーションは大いに貢献してくれていると感じます。デル・テクノロジーズにはこれからも、当社の職員が快適に仕事をこなせるような製品、テクノロジーを提供いただきたいと願っています。」
高性能で携帯性に優れたDell Precision 5480 モバイルワークステーションは、BIM/CIM 業務に携わる誰もが待ち望んでいたような製品です。とりわけ、女性の職員にとっては、ショルダーバッグにさっと入れ て、手軽に持ち運べるDell Precision 5480 モバイルワークステーションの使い勝手は良く、その活用によってBIM/CIM 業務の機動性や生産性がアップし、仕事がかなりしやすくなったと感じているはずです。
建築事業本部
デジタルコンストラクションセンター
設計BIM 課 主任
中原 拓哉 氏
