愛媛県庁

お客様の事例 愛媛県庁:庁内LAN システム構築(サーバー、ストレージ)事例

ビジネス課題

愛媛県では、県の行政活動を支える「庁内LANシステム」を運用しており、システムを構成する様々な業務システム群をプライベートクラウド上で稼働させている。このシステムが更改時期を迎えたことから、同県では次期システムとなる「第5次庁内LANシステム」の導入に着手。性能や容量のさらなる強化を図ると同時に、ランサムウェア攻撃を受けた際などにも安全にデータを保護できる環境を目指すこととなった。
愛媛県庁:導入効果

導入効果

  • オールフラッシュストレージの採用でインフラの性能を大幅に向上
  • 圧縮・重複排除機能により実容量の3倍のストレージリソースを確保
  • 構成の見直しによりランサムウェア対策を強化
  • 高い性能・信頼性を備えた行政情報インフラを最適なコストで実現

「行政活動を支える自治体システムには、ユーザーの利便性と情報セキュリティを高いレベルで両立させることが求められます。今回の更新では、特にフルモバイル化により利便性が向上したので、情報セキュリティ対策を講じながら職員の働き方改革や生産性向上に役立てていきたいと考えています」

愛媛県
企画振興部 デジタル戦略局 スマート行政推進課 主幹
宮内 祥隆氏
愛媛県庁:宮内祥隆氏
愛媛県
企画振興部 デジタル戦略局 スマート行政推進課 主幹
宮内 祥隆氏
愛媛県庁:峯松啓太氏
愛媛県
企画振興部 デジタル戦略局 スマート行政推進課
スマート行政情報グループ 担当係長
峯松 啓太氏
愛媛県庁:平井雅明氏
愛媛県
企画振興部 デジタル戦略局 スマート行政推進課 担当係長
平井 雅明氏
愛媛県庁:三村由典氏
愛媛県
公営企業管理局 県立病院課 主任
三村 由典氏

行政のデジタル化を加速すべく行政・暮らし・産業の3分野にわたるデジタル総合戦略を推進

日本最古の温泉地として知られる道後温泉や、現存12天守の一つである国宝・松山城、サイクリストの聖地であるしまなみ海道など、数多くの観光資源を有する愛媛県。同県のシンボルともいえるかんきつ類や鯛めし、じゃこ天など、数々の名産品、名物料理も大きな魅力だ。また、今治タオルや桜井漆器、砥部焼、真珠などの民工芸品も高い人気を博している。

加えて、注目されるのが、行政のデジタル化にも意欲的に取り組んでいる点だ。2024年には、「第2期愛媛県デジタル総合戦略」を策定。ここでは「デジタルでつなぎ切り拓く、活力と安心感あふれる愛顔のえひめ」の基本理念の下、「行政のDX」「暮らしのDX」「産業のDX」の3分野において、DXによる行政の効率化や県民生活の向上、地域経済の活性化を加速する施策を展開している。

行政活動を支える庁内LANシステムの更新プロジェクトに着手

その一方、同県では、庁内業務の効率化や働き方改革に向けた環境整備も推進している。愛媛県企画振興部デジタル戦略局スマート行政推進課主幹 宮内祥隆氏は「県庁の情シス部門である当部門では、ネットワークやセキュリティも含めた庁内インフラ環境の整備・拡充を担っています。職員が効率的に仕事をするためには、高い利便性を備えたインフラ環境が必要です。とはいえ、サイバー攻撃や情報漏えいなどの被害を防ぐには、情報セキュリティへの目配りも欠かせません。そこで、この両者を高いレベルでバランスさせるべく、日々業務に取り組んでいます」と語る。

こうした中、今回同部門では、ある重要なプロジェクトに取り組むこととなった。それは「庁内LANシステム」と呼ばれる県庁の業務基盤環境の更改である。ここにはメールサーバーやファイルサーバー、Active Directoryサーバーなどに加え、職員が共通で利用するグループウェア、文書管理システム、庶務事務システムなど、各種部門システムが集約されている。プライベートクラウド基盤やインフラ製品の保守期限に合わせて定期的な更改も行われており、今回の取り組みは「第5次」となる。

「ランサムウェアをはじめとするサイバー攻撃の被害は、今や社会問題ともなっています。バックアップデータを安全に保護できるようになったことは、非常に大きな成果だと考えています」

愛媛県
企画振興部 デジタル戦略局 スマート行政推進課
スマート行政情報グループ 担当係長
峯松 啓太氏

より柔軟な働き方の実現と情報セキュリティの強化が重要なテーマに

愛媛県企画振興部デジタル戦略局スマート行政推進課スマート行政情報グループ担当係長 峯松啓太氏は「第5次庁内LANシステムで目指したポイントとして、まず職員がより柔軟に働ける環境の実現が挙げられます。元々働き方改革については、前回の更改時から様々な取り組みを進めていました。しかし、コロナ禍をきっかけとして、テレワークやペーパーレス化のニーズが急速に増大。これに応えられる環境を整備することが、今回の重要なテーマとなりました」と振り返る。

また、愛媛県企画振興部デジタル戦略局スマート行政推進課担当係長 平井雅明氏も「業務のデジタル化やペーパーレス化に伴ってデータ容量が増加し、ディスク容量の逼迫を招いていました。こうした状況を改善するには、インフラの性能や容量を、より高いレベルに引き上げる必要があります。加えて、もう一つ重視したのが、サイバーセキュリティ対策のさらなる強化です。昨今では、ランサムウェアによる被害が相次いでいますので、万一攻撃を受けた際にも安全にデータ保護できるようにしたいと考えました」と続ける。

一方、今回のプロジェクトでは、この他にも重要な課題があった。愛媛県公営企業管理局県立病院課主任 三村由典氏は「公営企業管理局では、これまで庁内LANシステムとは別の情報インフラで業務を行ってきました。庁内LANシステムが提供するサービスの一部は使えていたものの、テレワークなどでは利用出来ず県を挙げてデジタル化を進めていこうという時に、当部局だけその流れに乗り遅れるわけにはいきません。そこで、今回の基盤更改を契機に、こちらの環境も第5次庁内LANシステム内に集約してもらうことにしました」と説明する。

「今回採用されたデル・テクノロジーズのサーバー/ストレージ製品は、高いパフォーマンスを安定的に発揮してくれています。限られたストレージリソースを、圧縮・重複排除機能によって効率的に利用できる点も高く評価しています」

愛媛県
企画振興部 デジタル戦略局 スマート行政推進課 担当係長
平井 雅明氏

デル・テクノロジーズのインフラ製品群で新たな環境を構築

同県ではこれらの課題を解消すべく、第5次庁内LANシステムの導入に向けた一般競争入札を実施。その結果、採用されたのが、高性能サーバー「Dell PowerEdge R650」、スケーラブル・オールフラッシュストレージ「Dell PowerStore 3200T」(以下、PowerStore)、圧縮・重複排除バックアップアプライアンス「Dell PowerProtect DD6400」(以下、PowerProtect DD)をはじめとするデル・テクノロジーズ製品群であった。

「旧環境はハイパーコンバージド・インフラストラクチャ(以下、HCI)製品で構成されていましたが、当県としては要件が満たせるのであればHCI/3 Tierのいずれも選択可としました。コストを抑えつつ性能や容量を強化できたことは、結果として良かったと考えています」と平井氏は語る。

システム構築面の工夫としては、二要素認証の適用を拡大した点が挙げられる。以前の仕組みではテレワーク端末を対象としていたが、今回からそれ以外の端末でも二要素認証を行うこととした。峯松氏は「こうした新しい取り組みを行う際には、関係各所との調整にも時間が掛かります。その点、インフラ構築がトラブルなく進んだおかげで、スムーズにプロジェクトを進められました」と語る。

また、公営企業管理局でも、第5次庁内LANシステムへの移行を見越した準備作業を実施。三村氏は「こちらのシステムを載せてもらうのに必要な容量を確保してもらったり、移行計画を策定したりと、同時並行で様々な作業を進めました」と振り返る。この結果、第5次庁内LANシステムは、2024年3月より本番稼働を開始している。

「庁内LANシステムと公営企業管理局の情報インフラを統合したことで、ユーザーの利便性が大幅に向上しました。今回の取り組みに点数を付けるなら、100点ではなく120点です」

愛媛県
公営企業管理局 県立病院課 主任
三村 由典氏

大幅なパフォーマンス向上とリソース有効活用を実現 ランサムウェア対策の強化にも成功

インフラを更新したことで、同県の業務にも様々な改善効果が生まれている。まず一点目は、大幅なパフォーマンス向上だ。平井氏は「新環境は、レスポンスが大幅に向上しています。ファイルを開く際の引っ掛かりなども全くありません。バックアップ処理も規定時間内に収まっていますし、安定して動いてくれていますね」と満足感を示す。

PowerStore/PowerProtect DDの圧縮・重複排除機能も、ストレージリソースの有効活用に大きく貢献。特に、今回導入されたPowerStoreは、デル・テクノロジーズが提供する『Future-Proofプログラム』によって、3︓1の圧縮・重複排除率が保証されており、約60TBの物理容量を約180TB分のストレージ空間として利用できる。しかも、3︓1以上に圧縮・重複排除が効いた場合は、さらに多くの容量を利用することが可能だ。また、PowerProtect DDについても、日々の転送量を94.6%削減できる圧縮・重複排除率を実現。同県ではこのメリットを活かし、複数世代分のバックアップを取得している。加えて、懸案であったランサムウェア対策についても、構成を見直すことで、より安全にバックアップデータを保全できる環境を実現した。峯松氏は「これは、従来の環境では実現できなかったことです。今回の更改で目指した盤石なデータ保護体制を築けたことは、当県にとっても大きな安心材料と言えます」と力強く語る。

「公営企業管理局でも、庁内LANシステムの全サービスが利用可能になったことで、非常に利便性が高まりました。我々としては、今回の取り組みに100点ではなく120点を付けたいですね」とにこやかに語る三村氏。また、宮内氏も「第5次庁内LANシステムが稼働したことで、生産性向上や働き方改革の取り組みにも大きな弾みが付けられると考えています。今後もこの環境をしっかり活用していきたい」と展望を語る。行政のデジタル化を目指す愛媛県の取り組みを、デル・テクノロジーズもしっかりと支えていく。