武蔵野赤十字病院

お客様の事例 武蔵野赤十字病院:仮想化基盤事例

導入効果

「『Dell Unity XT』と『Dell PowerEdge』を採用したことで、部門システム向け仮想化基盤のパフォーマンスやリソースを大きく増強することができました」

武蔵野赤十字病院
事務部 医療情報管理課
医療情報第二係 主事
医療情報技師
山田 優馬氏
武蔵野赤十字病院
事務部 医療情報管理課
医療情報第二係 主事
医療情報技師
山田 優馬氏

設立以来約75年にわたり地域医療への貢献を果たす

1949年の設立以来、75年の長きにわたり北多摩南部医療圏の地域医療を支えてきた武蔵野精機十字病院。「病む人への愛」「同僚と職場への愛」「地域住民と地球への愛」「地球、自然、命への愛」の4つの愛を基本理念として掲げる同病院では、現在も地域がん診療連携拠点病院、がんゲノム医療連携病院、地域周産期母子医療センター、地域医療支援病院、三次救急医療施設病院、脳卒中センター、東京都肝疾患診療連携病院、災害拠点病院など、高度急性期病院としての様々な機能を担い続けている。

その同病院の活動をICT面から下支えしているのが、情シス部門である医療情報管理課である。「当部門は直接医療に関わる立場ではありませんが、万一医療情報システムにトラブルが発生してしまうと、患者様や病院内の業務にも大きな影響が及んでしまいます。我々としても、こうしたことのないよう、インフラの信頼性・可用性確保には細心の注意を払っています」と語るのは、武蔵野赤十字病院事務部医療情報管理課医療情報第二係 主事 医療情報技師 山田優馬氏。チーム医療を構成する一員として、ICTの側面から地域医療への貢献を目指していると続ける。

医療情報システムの環境改善を積極的に推進

武蔵野赤十字病院
事務部 医療情報管理課
医療情報第二係 主事
医療情報技師
山田 優馬氏

部門システム向け仮想化基盤のリプレースに着手

今回のリプレースにあたっては、現行基盤の基本コンセプトをそのまま継承しつつ、機能や性能の改善を図るとの方針が立てられた。「旧基盤は導入以来大きな問題もなく安定稼働を続けており、運用管理も効率的に行えています。そこで、既存環境を大きく変えることなく、必要な部分のみを強化することにしました」と山田氏は説明する。

具体的な改善ポイントとしては、まずストレージの性能・容量アップが挙げられる。「医療業界においてもどんどんIT化が進んでいるため、この先もシステムが増え続けることが予想されます。しかも当病院では、一般的には単独で構築されることの多いPACS(医療用画像システム)についても、仮想化基盤上に構築しています。それだけに、大量の大容量データを効率的に保存・活用できるストレージが求められました」と山田氏。もちろん、仮想化基盤を構成するサーバーについても、ストレージと同様によりハイスペックな製品が求められた。

加えて、もう一つ重要なポイントが、最適なコストで新たなインフラを実現するという点だ。「高額なハイエンド製品を導入すれば、確かにいいシステムは作れることでしょう。しかし、当部門では、IT投資の費用対効果についてもしっかりと吟味しています。今回のインフラ更新でも、『身の丈に合ったシステム』をいかに実現するかが大きなテーマとなりました」と山田氏は語る。

優れたコストパフォーマンスと充実した見える化機能を評価しDell Unity XT+Dell PowerEdgeを採用

同病院では複数のベンダーに対し、新仮想化基盤の導入に向けた提案を依頼。その結果、選ばれたのが、ハイブリッド・ユニファイドストレージ「Dell Unity XT 680」(以下、Unity XT)並びに高性能サーバー「Dell PowerEdge R660」(以下、PowerEdge)を中心とするデル・テクノロジーズの提案であった。「性能、信頼性や機能的な充実度、コストの妥当性など、あらゆる点について綿密な評価を行いました。その結果、最もバランスの良い提案を行ってくれたのが、デル・テクノロジーズでした」と山田氏は語る。

たとえば、他社提案の中には、ハイパーコンバージド・インフラストラクチャ(以下、HCI)製品や高額なハイエンドストレージを推すものもあった。「いずれも優れた製品ではありますが、当病院の環境においては、あえて費用を掛けてまで導入するほどのメリットが見出せない。旧基盤で培ってきた運用経験もありますので、Unity XT+PowerEdgeによる3 Tier構成の方が現状にマッチしています」と山田氏は語る。

加えて、インフラ環境の見える化を支援する機能が数多く用意されている点も、大きな決め手となったとのこと。山田氏は「安定稼働を維持し続けるためには、インフラの状況を適切に監視・管理できる仕組みが不可欠です。その点、デル・テクノロジーズでは、サーバーに内蔵されたiDRAC(integrated Dell Remote Access Controller)や、システム管理コンソール「OpenManage Enterprise」、リモート監視サービス「Secure Connect Gateway」、クラウドベースのストレージ統合管理ツール「CloudIQ」など、複数のソリューションを用意しています」と続ける。

性能・容量を大幅にアップ リソースの有効活用も実現

システム構築面の工夫としては、リソースを大幅に増強した点が挙げられる。まずストレージについては、実効容量を約600TBから約1.3PBへと2倍以上にアップ。今後のデータ増大に対しても、余裕で対応できるだけの容量を確保している。Unity XTには、高効率な圧縮・重複排除機能も備わっているため、導入したリソースをより有効に活用することが可能だ。さらに、PowerEdgeのメモリについても、搭載量を旧基盤の約1.3倍に強化。プロセッサも新たな世代に代わっているため、インフラの処理能力を大きく引き上げることができた。山田氏は「検討段階では『この先7年間は使い続けられるシステム』を目標に掲げましたが、その狙いは十分に達せられたと感じています」と満足感を示す。

Unity XTの多彩な機能も、積極的に活用していく考えだ。山田氏は「たとえば今回導入したハイブリッドモデルは、アクセス頻度の高いデータを高速なSSDに、それ以外のデータはSAS/NL-SASディスクに自動再配置する『FAST-VP』や、SSDを二次キャッシュとして利用する『FAST-VP』などの機能に対応しています。これらを活用することで、ストレージをより効率的に活用していきたい。また、Unity XTは、複数のプロトコルに対応したユニファイドストレージでもありますので、将来的にはファイルサーバーへの適用なども検討したいと考えています」と語る。
万一のトラブル発生時にもより迅速な対応が可能に

万一のトラブル発生時にもより迅速な対応が可能に

加えて、もう一つ大きな期待が掛けられているのが、万一のトラブル時の対応をよりスピーディに、かつプロアクティブに行えるようになる点だ。「以前の環境においては、現場のユーザーが不具合に気付いてから当部門が対応にあたるまでに、どうしても3時間程度の初動時間を要していました。しかし、前述のSecure Connect GatewayやCloudIQを用いれば、この初動時間を数分レベルにまで短縮できます。病院の業務を止めないためにも、これらの機能を有効に活用していきたい」と山田氏は語る。

現在、同病院では新仮想化基盤への移行作業を進めており、建設中の新病棟が竣工する2025年5月より本稼働を開始する予定だ。「当面は移行作業に注力しますが、将来的には医療ビッグデータの分析や研究分野への適用など、様々な用途でこの仮想化基盤を活用していければ」と展望を語る山田氏。地域医療を支える武蔵野赤十字病院の取り組みを、デル・テクノロジーズもしっかりと下支えしていく。