部門ごとのPC調達が情報システム部の負担に
寺岡精工の日々の業務では、現在デルのPCが広く活用されている。同社は国内140拠点で約3,500人を超える従業員が働いているが、これまで大人数のデバイス管理を担う情報システム部ではPC調達に関連する業務の煩雑さが課題となっていた。事業部門ごとに独立採算制をとっている同社では、PCなどを調達する場合、各部署が売り上げや予算に合わせて経費で購入する。そのため、情報システム部はその都度メーカーと各部門の間に入って価格・スペックなどを交渉する必要があったのだ。
「一般的な企業では、情報システム部が一括してデバイスを選定して調達しているケースが多いと思います。しかし事業部制を取る当社ではPCなどのデバイスを購入する際、部署の要望に合わせて各メーカーに見積もりを依頼し、部署の担当者が検討してその結果を受けて再交渉するという流れでした。一括購入による価格交渉もできませんし、PCを注文するという業務だけでも非常に手間がかかることが悩みでした」(下村氏)
部門ごとにPC選定をしていた経緯もあり、メーカーや機種が統一されていなかったため、PCのキッティングやメンテナンスなどを標準化することができない点も負担になっていた。そうした情報システム部の課題を解決するために導入されたのが、PCなどのデバイス調達をオンラインの専用ページから行えるようにするためにデルが提供する「プレミアページ」だ。PC購入を例にすると、まず情報システム部がプレミアページ上で価格・スペックなどを考慮して、推奨機となるPCをあらかじめ設定しておく。購入する部署の担当者自身が推奨機の中から予算などに合わせて選ぶことで、好きな時期に注文することが可能になる。サイト内でタイムリーに価格を見ることができるため、購入のたびに見積もりを依頼する必要がない点もメリットだ。
「2014年にデル・テクノロジーズのプレミアページの利用を開始しました。その契機となったのが、Windows 7搭載PCへの大規模なリプレースでした。新プロジェクトで用いるアプリケーションがそれなりにスペックを要求するものであったため、早急な切り替えが必要になったのです」(下村氏)
PCのリプレースと同じ時期に、新たな社内システム構築のプロジェクトが複数進んでいたため、見積もりなどに時間はかけられなかった。情報システム部門が本来行うべき業務に時間を使えるように調達業務を効率化する必要があったこともサービス導入の後押しとなった。