• お客様の事例

    株式会社寺岡精工:IT業務効率化事例

    • コスト対効果の高い推奨機選定と事業部担当者で購入できる専用ポータルでPC調達を合理化

      1925年の創業以来、世界初の「デジタル料金はかり」をはじめ、「感熱印字方式バーコードプリンター」「自動計量包装値付け機」など、現場のニーズを先取りするソリューションを世の中に届けてきた寺岡精工。同社では、デル・テクノロジーズのPCを情報システム部の推奨機に定めて全社的に導入するとともに、専用WebページからPCを手軽に購入できる「プレミアページ」を活用することで、PC調達の合理化と情報システム担当者の業務効率化を実現している。

    • ビジネス課題

      事業部制を採用する寺岡精工では、これまで各部門が予算に合わせてPCの選定を行っていた。そのため、情報システム部門では各部門からの要望に合わせて、さまざまなメーカーと予算やスペックなどの交渉をしてPCを調達していたため、大きな業務負荷がかかっていた。PC調達を効率化し、情報システム部で働く社員の働き方改革を進めることが求められていた。

    • 導入効果

      • プレミアページの導入でPC調達を効率化
      • 導入機種の推奨機化とキッティングをマニュアル化することで、情報システム部門の業務負荷や配送コストを削減
      • 残業時間が大幅に削減され、情報システム部の働き方改革を推進
      • PCの注文から納品までが迅速なため、スムーズなビジネス展開が可能に
      •  

        「私自身営業職から情報システム部に異動してから、デル・テクノロジーズとは17年超の付き合いになります。圧倒的なコストパフォーマンスの良さと、充実したサポートがデル・テクノロジーズの魅力だと感じています。営業担当者さんが親身になって相談に乗ってくださる点も助かっています」

        株式会社寺岡精工
        情報システム部 インフラサポート 係長
        下村 彰宏氏

      • 株式会社寺岡精工
        情報システム部
        インフラサポート 係長
        下村 彰宏氏

    • 1925年に創業した株式会社寺岡精工(以下、寺岡精工)は、長年業界をけん引してきたシステム総合ソリューションメーカーだ。強い開拓者精神をもつ同社は、「新しい常識を創造する」をコーポレート・アイデンティティ(CI)に掲げ、マーケットに対していかに新しい変化を起こすかを追求し続けている。その歴史は、創業者である寺岡豊治氏が1925年に開発した「寺岡式敏感自動バネ秤」までさかのぼる。後に日英米仏独5カ国の特許を取得することになる技術をベースとして、法人としての創業年である1934年には、バネを使用した家庭用の「寺岡式敏感自動バネ秤」の量産を開始。バイメタルによる温度誤差補正装置を実用化することで、従来のバネ式はかりの短所だった温度変化による誤差を解決する日本初の製品となった。

      その後も、“他に造れぬものをつくる”技術力で、世界初の「デジタル料金はかり」や「感熱印字方式バーコードプリンター」、「自動計量包装値付け機」などさまざまなソリューションを世の中に送り出してきた。現在は、東京本社を拠点に、岩手、シンガポール、上海、バタム、イギリスなどに工場を持ち、150の国と地域においてグローバルな事業を展開している。同社では、PC調達の合理化を図るために2014年からデル・テクノロジーズ(以下、デル)のPCを社内推奨機に設定するほか、より効率的な調達を実現するために、オンラインでPC調達の工数を大幅に簡略化することができる「プレミアページ」を活用。情報システム部の業務効率化に大きく貢献している。

    • 流通小売や食品製造・加工で業界トップクラスのソリューションを提供

      寺岡精工は、はかりの開発からスタートした経緯もあり、当初は流通小売分野に特化して先端技術を駆使したソリューションを提供してきた。同分野で培ったテクノロジーを活かすことで、現在では食品製造・加工、製造・物流、飲食・専門店分野にも進出し、業務専用機器、ソフトウェア、クラウドサービスなどさまざまなソリューションを駆使して顧客のビジネスを幅広くサポートしている。

      各分野において高いシェアを保持する同社だが、新型コロナウイルス感染症対策を背景に近年売り上げを伸ばしているのがセルフレジだ。情報システム部インフラサポート係長 下村彰宏氏は近年の同社のビジネスについて、次のように説明する。

      「POSレジの開発技術を活かして、弊社では2010年からセルフレジの販売をスタートしました。以前から、人手不足を背景としてレジ業務の負担を減らすための導入は進んでいましたが、コロナ禍で『対面で接触する時間を短くしたい』、『キャッシュレスで決済したい』というニーズが普及の追い風になっています」

    • 部門ごとのPC調達が情報システム部の負担に

      寺岡精工の日々の業務では、現在デルのPCが広く活用されている。同社は国内140拠点で約3,500人を超える従業員が働いているが、これまで大人数のデバイス管理を担う情報システム部ではPC調達に関連する業務の煩雑さが課題となっていた。事業部門ごとに独立採算制をとっている同社では、PCなどを調達する場合、各部署が売り上げや予算に合わせて経費で購入する。そのため、情報システム部はその都度メーカーと各部門の間に入って価格・スペックなどを交渉する必要があったのだ。

      「一般的な企業では、情報システム部が一括してデバイスを選定して調達しているケースが多いと思います。しかし事業部制を取る当社ではPCなどのデバイスを購入する際、部署の要望に合わせて各メーカーに見積もりを依頼し、部署の担当者が検討してその結果を受けて再交渉するという流れでした。一括購入による価格交渉もできませんし、PCを注文するという業務だけでも非常に手間がかかることが悩みでした」(下村氏)

      部門ごとにPC選定をしていた経緯もあり、メーカーや機種が統一されていなかったため、PCのキッティングやメンテナンスなどを標準化することができない点も負担になっていた。そうした情報システム部の課題を解決するために導入されたのが、PCなどのデバイス調達をオンラインの専用ページから行えるようにするためにデルが提供する「プレミアページ」だ。PC購入を例にすると、まず情報システム部がプレミアページ上で価格・スペックなどを考慮して、推奨機となるPCをあらかじめ設定しておく。購入する部署の担当者自身が推奨機の中から予算などに合わせて選ぶことで、好きな時期に注文することが可能になる。サイト内でタイムリーに価格を見ることができるため、購入のたびに見積もりを依頼する必要がない点もメリットだ。

      「2014年にデル・テクノロジーズのプレミアページの利用を開始しました。その契機となったのが、Windows 7搭載PCへの大規模なリプレースでした。新プロジェクトで用いるアプリケーションがそれなりにスペックを要求するものであったため、早急な切り替えが必要になったのです」(下村氏)

      PCのリプレースと同じ時期に、新たな社内システム構築のプロジェクトが複数進んでいたため、見積もりなどに時間はかけられなかった。情報システム部門が本来行うべき業務に時間を使えるように調達業務を効率化する必要があったこともサービス導入の後押しとなった。

    • デルのノートPCとデスクトップPCを推奨機に選定した理由

      以前は、各部門の予算に合わせてさまざまなメーカーのPCの機種を選べるようにしていたが、プレミアページの導入に際して、デルのノートPC「Latitudeシリーズ」とデスクトップPC「OptiPlexシリーズ」を推奨機に設定。各部門は推奨機の中からニーズに見合ったPCを選択して注文できる環境を構築している。これまでさまざまなメーカーのPCを購入していた同社がデルのPCを推奨機にした理由について、下村氏は以下のように語る。

      「以前からデルのPCは多く使われていましたが、やはり大きな理由はコストパフォーマンスに優れているからです。そこには、経理上資産ではなく経費として計上できる価格で、業務がスムーズに行えるスペックを持つPCを選びたいという思いがあります。この条件を安定して提供し続けていただけるのは、デル以外では実現が難しいと感じました」

      PCを購入する際、CPU、メモリ、HDD/SSDなどのスペックは気になるものだが、そうした知識のない人の場合は選択に迷うケースもあるだろう。その点、プレミアページでは購入対象となる推奨機のスペックをあらかじめ細かく設定しておくことが可能だ。

      「ノートPCのCPUがIntel Core i3以上、メモリ8GB以上、SSD 256GB以上Windows Proといった条件で推奨機を設定しておけば、選ぶ側の社員も分かりやすいと思います。営業担当者にPCを見積もってもらう場合だと、相手からの連絡を待ったり、価格の調整に時間がかかったりと大きく時間をロスしてしまいます。プレミアページはやり取りを簡略化できる点が非常に役立っています」(下村氏)

    • キッティングのマニュアル化で業務時間を大幅に削減

      現在はプレミアページ上から社員がPCを注文するとそのまま各営業所や各部門に納品される体制を取っている。

      「プレミアページ導入前は、注文した全てのPCが情報システム部に配送され、キッティングをした後に、日本全国の各営業所に発送し直していました。今ではそうした配送作業が減って非常に助かっています。コスト面でも運送費の削減につながっています」(下村氏)

      直接、各事業所に納品される場合、課題になるのがPCの初期セットアップやキッティングだが、同社ではマニュアルを作成することで部門ごとに設定できる状況を整えている。

      「PCのセットアップを社員自身にやってもらうと、ITスキルの向上やPCトラブルの回避などにつながります。プレミアページを導入し、PCの推奨機を定めたおかげで、業務のマニュアル化がしやすくなりました。また、弊社ではさまざまなクラウドシステムを取り扱っていることから、ITスキルの向上は、そのまま製品導入、サポートの意味でも、直接的ではないですが間接的に役立っているのではないかと思います」(下村氏)

      もっとも、どうしても設定などが難しい場合は情報システム部が随時サポートしているが、実際に社員からは自身でセットアップすることでPCに慣れ、作業の効率化につながっているとの声が目立つようになってきた。また、業務時間の短縮という面でも大きなメリットとなっている。

      「これまで多数のPCをリプレースした際はキッティング作業に追われていて、毎日遅くまで残業しているような状況でした。プレミアページを導入して、かつキッティングをマニュアル化して各事業部で行ってもらうようにしてからは、他の業務にも大きく注力することができるようになり、また、情報システム部の働き方改革につながっています」(下村氏)

    • 注文から納品までの迅速さもデルならでは

      新型コロナウイルスの感染拡大や国際情勢の影響もあり、PCの納品が数カ月待ちというケースもある中で、ワールドワイドに持続可能なサプライチェーンを築くことで、安定的な供給を行えることもデルの強みだ。

      「PCがなければ仕事にならない時代に、調達が安定していることは本当に助かっています。他のメーカーに見積もりを依頼すると、納品がいつになるか分からないという回答が来ることも多いと聞きます。スピーディな納品は大きなメリットです」(下村氏)

      プレミアページから注文すれば、製品の注文状況や工場での生産から納品までのステータスはWebページ上で可視化され確認できる。以前のようにデルと事業部の間に入って下村氏が納期の確認や連絡を行う必要もなくなっているという。また、デルのPCは、テレワークやハイブリッドワークの推進にも貢献していると下村氏は語る。

      「開発担当や事務担当の社員は画面の大きいデスクトップPCを使う人が多いですが、コロナ禍でテレワークが一般的になってからは持ち運べるノートPCを使う人が一気に増えました。ハイブリッドワークをするために、デスクトップPCとノートPCを2台持ちという社員もいます。ノートPCではACアダプタの持ち運びといった問題もありますが、現在はLatitudeシリーズでもUSB Type-C充電ができるようになったことで、利便性は向上しています」

      汎用性が高いUSB Type-Cの充電ができれば、オフィスにはノートPC本体だけを持っていけば良いため、「ACアダプタを忘れて仕事ができない」といったハイブリッドワークならではのリスクを防ぐことにもつながるだろう。オプションとしてデルが提供している従来よりも容積率が60%減少したACアダプタも選択肢の1つとなる。

    • 親身なサポートも導入の決め手に

      PCなどのデバイスを選ぶ場合、価格やスペックなどの数値が重要になる。一方、営業担当の対応やサポートも判断基準の1つになったと下村氏は話す。

      「デルの営業担当の方は親身になって対応してくれる方が多い印象があります。特にPCの場合は、スペックが同様であれば性能に大きな違いはないデバイスですので、窓口となる方の対応は重要視しています」

      サポート面に定評のあるデルだが、グローバル企業でありながら、日本人特有のホスピタリティを大切にする文化があることも日本法人ならではの特徴だ。最後に、今後の社内でのPC環境に関するビジョンを、下村氏はこう語る。

      「2023年にWindows 8.1のサポートが終了するので、新たな大規模リプレースに向けた準備が直近の課題です。その際にも、プレミアページを引き続き活用して、スムーズに切り替えを行いたいと思います。今後も末永く良い関係を続けていきたいと考えています」(下村氏)

    詳細情報 表示範囲の縮小
    • お客様名 : 株式会社寺岡精工 

      業種 : 製造業

      場所 : 日本/東京